【背景技術】
【0002】
誘電体電波レンズの従来技術として、例えば、下記の特許文献などに示されるものがある。
【0003】
これ等の特許文献のうち、特許文献1はレンズ材料として非発泡誘電体を、特許文献2は発泡誘電体を各々採用している。また、特許文献2〜7にはフィラー含有発泡誘電体に関する記載がある。
【0004】
受信または送信アンテナに必要とされる主な電気特性としては、(1)ゲイン(又はG/T=ゲイン/(雑音)温度)、(2)サイドローブがある。ルーネベルグレンズアンテナの場合は特に、マルチビームアンテナや移動体通信用アンテナとして使用するため、どの方向からの電波に対しても同一の焦点距離、同一のゲイン(又はG/T)、同一のサイドローブ特性が求められる。
【0005】
上記(1)、(2)の特性の中でも、サイドローブ特性は特に、隣接衛星や近傍の他のアンテナからの影響を受け、または他アンテナに影響を与えるため、非常に重視される特性であり、例えば受信アンテナのサイドローブについては、(1)EIAJ CPR−5104Aや(2)ITU−R勧告(BSS受信用)に挙げられている数値以下にする要求がある。
【0006】
サイドローブは言わば雑音であり、メインビームの1/100以下のパワーであるため、アンテナの諸要素の影響を受けやすく、特に誘電体内を電波が透過するレンズアンテナではレンズ層内の比誘電率の微妙なばらつきの影響を非常に大きく受ける。
【0007】
また、ルーネベルグレンズでは、サイドローブをはじめとする指向性の制御がさらに困難である。なぜならば、ルーネベルグレンズはその内部の比誘電率εが1〜2の誘電体から成るレンズであり、その比誘電率を実現するためには空気などの気体の含有が不可欠である。気体は発泡によって含有させるが、その発泡をレンズ内いずれの場所においても均一に制御せねばならず、発泡剤分散、厚肉での熱付加の均一性、樹脂溶融粘度の均一性を考えると、サイドローブの均一性を有するルーネベルグレンズを製作することは困難なことであった。
【0008】
特に、この発明のように、誘電体がオレフィン系樹脂、高誘電率無機フィラー、気体の3成分からなる複合誘電体である場合、それぞれの比誘電率が2〜3、100以上、1と大きく異なるため、これ等を混合していずれの位置においても均一な比誘電率を有する複合誘電体を製作するのは困難極まりないものであり、発泡制御の困難性と相乗して、どの方向からの電波に対してもサイドローブ特性を満足する良好なルーネベルグレンズの製作は困難であった。
【0009】
ルーネベルグレンズを大きくすれば、ゲインも上がり、またビームがシャープになるため上記のサイドローブ規定値も満たしやすくなる。しかしながら、アンテナの設置場所や設置の簡易さを考慮するとコンパクト化が欠かせず、汎用性を視野に入れたアンテナについてはコンパクトなもので要求電気特性を満たすことが必要であった。
【0010】
ところで、前掲の特許文献等に示される従来レンズは、ノンフィラーレンズとフィラー添加レンズに分類される。これ等のレンズの問題点を以下に挙げる。
【0011】
−ノンフィラーレンズ−
ルーネベルグレンズは、PS(ポリスチレン)を発泡した複数の誘電体層からなるレンズが一般的である。しかしながら、このレンズは、PSの比誘電率が2.5であるため、比誘電率1〜2の全層の発泡倍率が全て低くなる。具体的には比誘電率≧1.2で発泡倍率5以下、比誘電率≧1.4で発泡倍率3以下、比誘電率≧1.65で発泡倍率2以下となり、その倍率が非常に低くなる。一般の発泡体の発泡倍率は20〜50倍が一般的であって、発泡倍率5倍以下は成形が難しく、従って、上記のような低発泡倍率で均質な発泡体を作製するのは甚だ困難である。このような低発泡倍率の誘電体を組み合わせてルーネベルグレンズを構成しようとすると各層の発泡倍率を0.1倍単位の精度で制御する必要があり、設計通りの比誘電率にするのが非常に困難であった。
【0012】
また、発泡成形法の中でもビーズ成形法は、予め製作した予備発泡ビーズを型に入れ、ビーズ間に蒸気を導入して厚物でも比較的均一に成形することができ、他の発泡成形法に比べると電波レンズ用途として適している。しかしながら、このビーズ成形法においても、PSのような低発泡体においては、予備発泡の段階では僅かに発泡するだけであるので、発泡倍率の揃ったビーズの製作は難しく、全く発泡しないものから10倍以上発泡したものまでできて発泡倍率分布が広いため、均質なレンズは得られなかった。
【0013】
さらに、発泡倍率2倍以下では成形自体が困難であり、電気的に均一な比誘電率1.7以上の層を作製することは非常に困難であった。
【0014】
また、比誘電率1.7以上の層については、PSビーズ又はPSビーズにガラスのファイバーやビーズを混合して接着剤で接着したものを使用する事例もあるが、この方法では比誘電率が2以上の接着剤がビーズ間に入るため比誘電率の均一性が大きく乱れるだけでなく、接着剤は一般的にtanδ(誘電損失)が高いため、透過ロスも発生し、当然電気特性の低いレンズしか得られない。
【0015】
さらに、このような困難な方法で作製したレンズは、当然に生産歩留りが低下するため、コストが高くなる。
【0016】
また、発泡PS製のルーネベルグレンズは、発泡倍率が極めて低いため高質量になる(重くなる)という問題もあった。
【0017】
−フィラー添加レンズ−
ノンフィラー系レンズに関する上記課題のうち、比誘電率1.7以上の層の作製及び軽量化に対しては、酸化チタン等のフィラーを添加する方法が提案されている(前記特許文献4)。
【0018】
しかしながら、この方法では、理論的には発泡倍率を高められるため、理論上は比誘電率1.7以上の層の作製及び軽量化ができるが、実際には、サイドローブやゲインのバラツキも含めて使用に耐えるルーネベルグレンズを作製するのは困難であった。これは、誘電体がオレフィン系樹脂、高誘電率無機フィラー、気体の3成分からなり、その比重が0.9、4〜5と大きく離れているため、均一な混合が困難であり、また、それ等の成分の比誘電率が2〜3、100以上、1と大きく異なるため、混合の不均一が電気特性の不均一となって現れ、電気的に均一な誘電体が提供できないためである。
【0019】
また、既に触れたように、発泡倍率を高精度に制御することは極めて困難なことであるが、フィラー添加系の場合、気体以外の部分の比誘電率が極めて高いため、発泡誤差に起因する比誘電率のバラツキの影響が大きく、少しの発泡倍率誤差が存在しても、ノンフィラー系とは比較にならない程大きな比誘電率のバラツキを誘電体内に発生させる。
【0020】
さらに、フィラー添加系では発泡時にできる薄い樹脂膜中にフィラーが存在しているため、ノンフィラー系に比べて破泡し易く、均一に発泡させることが益々難しくなる。
【0021】
要するに、フィラー添加系はノンフィラー系に比べて均一な誘電体を得るのが困難であり、さらに発泡体は非発泡体に比べて均一な誘電体を得ることが遙に困難であり、従来技術では、電気的性能の均一なフィラー添加発泡体、特に、低発泡倍率発泡体を得ることは困難であった。
【特許文献1】特開平3−179805号公報
【特許文献2】特公昭56−17767号公報
【特許文献3】特開平5−334934号公報
【特許文献4】特開平6−6126号公報
【特許文献5】特開平8−167811号公報
【特許文献6】特開平9−130137号公報
【特許文献7】特開2002−197923号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
この発明は、ゲイン、サイドローブの双方について要求特性を満たし、また、均質性が高く、さらに軽量で量産による低コスト化も図れるルーネベルグレンズを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上記課題を解決するため、この発明においては、ポリオレフィン系樹脂及び/若しくはその誘導体と高誘電率無機フィラーとを体積比で、樹脂99〜50:フィラー1〜50の割合で混合した樹脂混合体に発泡剤を添加して予備発泡し、得られた予備発泡ビーズを成形して作られる単一の層構造、または比誘電率の異なる層を複数組み合わせた複層構造のルーネベルグレンズであって、少なくとも比誘電率1.5以上の誘電発泡体層が、分級選別した予備発泡ビーズで形成され、その誘電発泡体層中の気体体積分率Arの偏差σa、及び同層各部の気体体積分率Arの平均値Aaveから、f(A)=σa/Aaveの式で表されるf(A)が、
0.0005≦f(A)≦0.1
であることを特徴とするルーネベルグレンズを提供する。
【0024】
このレンズに使用する高誘電率無機フィラーは、酸化チタン、チタン酸塩、ジルコン酸塩、またはそれらの混合物からなるものが好ましい。前記チタン酸塩が、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム等であると好ましい。また、ジルコン酸塩は、酸化チタンと混合し、酸化チタンの比誘電率を微調整したり、温度依存性を調整したりするのに有用である。
【0025】
比誘電率1.5以上の誘電発泡体層を形成する予備発泡ビーズの分級選別は、比重または寸法による分級選別で行える。
【0026】
このルーネベルグレンズは、ポリオレフィン系樹脂及び/若しくはその誘導体と高誘電率無機フィラーとを体積比で、樹脂99〜50:フィラー1〜50の割合で混合する過程、
その樹脂混合体に発泡剤を添加して予備発泡する過程、
得られた予備発泡ビーズを比重または寸法により分級選別する過程、
分級選別した予備発泡ビーズを成形する過程を経て製造する。この発明ではこの製造方法も併せて提供する。なお、成形はビーズ発泡成形法で行う。
【発明の効果】
【0027】
この発明においては、少なくとも比誘電率が1.5以上となる誘電発泡体層の気体含有率を均一化して比誘電率の均一性を高めたので、高ゲイン、低サイドローブのルーネベルグレンズを提供できる。特にサイドローブについてはシビアな受信アンテナに対する勧告値に対してもずれが小さく、勧告値を十分に満足するレンズを提供できる。
【0028】
高ゲイン、低サイドローブにより、G/T特性も高まる。
【0029】
また、均質性も高く、どの方向からの電波に対してもゲイン、サイドローブ、焦点距離が変わらないというマルチビームアンテナ用途では必須の性能も確保できる。
【0030】
さらに、高誘電率無機フィラーを添加して誘電体の発泡倍率を高めているので、軽量なレンズを提供できる。
【0031】
このほか、汎用のビーズ成形機を使用して効率よく成形できるので量産性にも優れ、さらに生産歩留りもよく、レンズの低コスト化も図れる。
【0032】
なお、この発明のレンズは、少なくとも比誘電率1.5以上の誘電発泡体層を分級選別した予備発泡ビーズで形成する。特許文献2には、「粒子大小の選別はふるいにより簡単に得られる」との記述があるが、単に充填率を上げるために大きな粒子と小さな粒子を選り分けると云う特許文献2の考え方では高ゲイン、低サイドローブの要求特性を同時に満たすことはできない。その証拠に従来の技術では実用に耐える製品は完成していない。
【0033】
この発明では、分級選別した予備発泡ビーズによって形成される誘電発泡体層について、その層中の気体体積分率Arの偏差σa、及び同層各部の気体体積分率Arの平均値Aaveから、f(A)=σa/Aaveの式で表されるf(A)を、
0.0005≦f(A)≦0.1
となし、この条件を満たすように予備発泡ビーズの分級選別と成形を行う。ここにこの発明の大きな特徴があり、この条件を満たすことによってこの発明の目的が達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、この発明のルーネベルグレンズの実施形態を添付図に基づいて説明する。
【0035】
図1の1は、各部の比誘電率がε=2−(r/R)
2 (図7参照:ここで、rは半径核1aの半径、Rは異径半球殻1b
-nの半径である。)の式に略従うように設計された多層構造の球状ルーネベルグレンズである。このレンズ1と、位置調整可能な1次放射器2と、仰角調整の可能な1次放射器のホルダ3と、電波を透過させるカバー4を組み合わせて電波レンズアンテナを構成している。
【0036】
図2は、半球状ルーネベルグレンズ5と、電波を反射させる反射板6を組み合わせたものを示している。この電波レンズも図示しない1次放射器と、その放射器を定位置に保持するホルダを組み合わせてアンテナとなす。
【0037】
図1、図2のルーネベルグレンズ1、5は、ポリオレフィン系樹脂及び/若しくはその誘導体と先に好ましいとした高誘電率無機フィラーとを体積比で、樹脂99〜50:フィ
ラー1〜50の割合で混ぜた樹脂混合体で予備発泡ビーズを作り、この予備発泡ビーズを成形して得られる誘電体層(図1は各2個の半球核1aと異径半球殻1b
-1〜1b
-n、図2は半球核5aと異径半球殻5b
-1〜5b
-n)を組み立てて作製されている。また、少なくとも比誘電率が1.5を越える誘電体層については分級選別した予備発泡ビーズを材料として使用し、既述の、f(A)=σa/Aaveの式で表されるf(A)が、0.0005≦f(A)≦0.1となるものにしている。フィラーの含有量は、50体積%以上だと、破泡しやすいため、所望の発泡倍率による発泡自体が困難になる。
【0038】
なお、発泡誘電体の製造はビーズ発泡成形法で行う。
【0039】
ビーズ発泡成形法は、発泡剤を注入した樹脂ビーズを作製し、これを所定の倍率に発泡させて予備発泡ビーズにし、この予備発泡ビーズを型に入れ蒸気を導入して加熱発泡させる。蒸気加熱によれば、厚ものの型成形でも、蒸気がビーズ間に導入されて各部の均一加熱がなされるので、均一に発泡できる。
【0040】
以下にこの発明のルーネベルグレンズの製造手順を記す。
(I)使用材料
(i) 樹脂
ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)等のポリオレフィン系樹脂であれば何でもよい。これは、tanδが低く、ビーズ発泡成形できる樹脂であるためである。
(ii)フィラー
高誘電率の無機フィラーであれば何でもよいが、中でも、酸化チタン(TiO
2 )、チタン酸塩、ジルコン酸塩、またはそれ等の混合物は、比誘電率が高くて好ましい。前記チタン酸塩は、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO
3 )、チタン酸カルシウム(CaTiO
3 )、チタン酸マグネシウム(MgTiO
3 )などが好適である。
(iii) 気体
空気でよいが、これに限定されない。
【0041】
(II)製造方法
(1)ビーズ発泡成形工程
(i) 樹脂とフィラーの混合
ポリオレフィン系樹脂と高誘電率無機フィラーを所定の割合で混練し、ペレタイズ工程を経て高誘電率無機フィラーの濃度(分布密度)がほぼ均一な樹脂混合体のペレットを作製する。分級選別を実施するためには、この高誘電率無機フィラーの濃度が均一でなければならず、設計濃度の±0.5%以内、できれば±0.1%以内にするのが望ましい。樹脂とフィラーの混合は、2軸または単軸の押出機、ミキサー、ニーダー、バンバリーミキサー等混合装置を用いて行う。なお、ペレットのサイズは、使用する電波の波長の1/4以下、できれば1/10以下にするのが望ましい。
(ii)予備発泡(ガス封入)
作製したペレットを発泡用釜に入れ、溶媒中にガスを注入し、高温、高圧下でペレット内にガスを封入する。この時、封入するガス量が一定になるよう、可能な限りペレットとガスが溶媒中で均一になるようにする。
また、(i) 、(ii)の工程を同時に実施してもよい。その同時実施は、溶媒中にポリオレフィンのモノマー及び重合用触媒とフィラーを均一に分散させ、重合させながらガスを封入し、これで予備発泡ビーズを作る。
(2)分級選別工程
作製した予備発泡ビーズを比重又は寸法/重量にて選別分級し、目標とする比重及び比重分布を有するビーズを得る。この分級選別の具体的手法は後に述べる。
(3)成形工程
予備発泡ビーズを金型に充填し、金型内に加熱用の蒸気を流し入れて成形機で製品形状に発泡融着させる。この工程では、必要に応じて成形前に予備加圧装置を用いてビーズの発泡性を調整してもよい。
(4)乾燥工程
作製した製品を40〜60℃の乾燥室に入れて乾燥させる。
【0042】
以下にフィラー添加予備発泡ビーズの分級実験結果を述べる。
1)比重分級
図4に示す比重分布の予備発泡ビーズ(気体として空気を使用)をHEID社製比重選別機GA100を用いて分級した。この際の分級条件は、振動30回/分、エア25l/分、斜度A5.0°、試料流量9kg/分とし8種類に分級した。それぞれのロットで分級したビーズの比重分布を図5に示す。
【0043】
2)寸法分級
フィラー含有量をほぼ一定にし、重量バラツキを極めて小さく抑えた予備発泡ビーズを作製し、これを網目寸法の異なるスクリーン(JIS メッシュ2.48、2.38、2.28、2.18、2.08、1.98、1.88)に通して分級した。それぞれのロットで分級したビーズの比重分布を図6に示す。ここで、表1の比較例1は分級しておらず、性能が悪い。また比較例12は、ビーズの比重を1つずつメタノール法で測定したため、作業性が非常に悪い。
【0044】
以上の結果から、最も制御が困難で比誘電率の不均一の主因となっている発泡工程で生じる気体分率のバラツキを、分級選別によって著しく減少させ得ることが分かる。
【0045】
次に、この発明のレンズの実施例を挙げる。
【0046】
住友化学製PPに大塚化学製CaTiO
3 を2軸押出機を使用して混練し、混練後の樹脂混合体をペレタイザーで約2mm長さになるようにほぼ均一にカットした。
【0047】
こうして出来た樹脂混合ペレット中のPP/CaTiO
3 の重量比率は50/50、バラツキは0.3wt%以内であった。
【0048】
次に、得られたペレットを発泡釜に入れ、発泡ガスを封入して予備発泡させた。そして、こうして得られた予備発泡ビーズについて寸法と比重による分級を行った。その後準備した予備発泡ビーズに予備加圧機で予圧を与え、このビーズを成形用の金型に充填し、金型に蒸気を導入して発泡成形した。
【0049】
金型は全8種類とし、これ等の金型で8種類の比誘電率の異なる誘電発泡体(突き合わせて中心に配置する2個が一組の半球体と、その外側に順次積層する2個が一組の7種類の異形半球殻)を作製し、これを組み立てて直径450mmの球状ルーネベルグレンズに仕上げた。なお、比誘電率が1.5以下となる層には分級選別を行っていない予備発泡ビーズを使用した。
【0050】
こうして製作した球状ルーネベルグレンズ1と受信アンテナAと送信アンテナBを図3に示すような設定にして電波暗室内に設置し、レンズ1のゲインとゲインのバラツキと指向性(サイドローブ等)を測定した。その結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
この表1から、予備発泡ビーズの分級選別を実施して既述の、f(A)=σa/Aaveの式で表されるf(A)について、0.0005≦f(A)≦0.1の条件を満足させると、ゲインが高くて安定し、また、サイドローブが低くてシビアな受信アンテナの要求数値を満たせる電波レンズを実現できることが分かる。