従来の補聴器等では左右にマイクロフォン等を設け、マイクロフォンからの音声信号を忠実に増幅し、イヤフォンに出力するのみであったので、不自然に聞え、長時間の使用には耐え難かった。
そこで前述したように、耳介近辺にマイクロフォンユニット10を取付け、耳介に近い状態で外部の音波信号を集音するものにおいても、イヤフォンドライブユニットが耳介に取付けられているので、耳介がイヤフォンドライブユニットで塞がれ、マイクロフォンユニット10は近い場所に配置することができず、耳形効果による指向感度を上げることができない。
本発明は耳介が可聴波音波信号以上の特定周波数帯域の特定方向からの音波信号を増強して集音する指向性特性を有することに注目し、実際に耳介で集音すると同様な指向性特性の音波を集音できるようにした集音器およびこれを用いた聴力改善装置を提供するものであり、
本発明は集音口に加えられた音波信号に含まれる耳形効果が出る特定周波数で且つ特定方向からの音波信号の指向感度を増強した集音器を提供する。
本発明は集音口に加えられた音波信号に含まれる音声周波数帯域より高い特定周波数帯域で且つ特定方向からの音波信号の指向感度を増強した集音器を提供する。
本発明は集音口に加えられた音波信号に含まれる上下方向の聞き分けができる周波数で且つ特定方向からの音波信号の指向感度を増強した集音器を提供する。
本発明は集音口から加えられた可聴周波数帯域帯域の音波信号を電気信号に変換する信号変換器と、音声周波数帯域より高い特定周波数帯域で且つ特定方向の音波信号を増強し集音し、集音した音波信号を前記信号変換器に加える特定音波信号集音手段を具備する集音器を提供する。
本発明は集音口から加えられた可聴周波数帯域帯域の音波信号を電気信号に変換する信号変換器と、音声周波数帯域より高い特定周波数帯域で且つ特定方向の音波信号を反射して前記信号変換器の集音口に加える反射板を具備する集音器を提供する。
本発明は集音口から加えられた可聴周波数帯域の音波信号を電気信号に変換する信号変換器と、開口部を有し、音声周波数帯域より高い特定周波数帯域で且つ特定方向の音波信号に共鳴する中空管とを備える共鳴器とよりなり、前記信号変換器に前記共鳴器で得られた音波信号を加える集音器を提供する。
本発明は集音口から加えられた可聴周波数帯域の音波信号を電気信号に変換する第1の信号変換器と、集音口から加えられた音声周波数帯域より高い特定周波数帯域で且つ特定方向の音波信号を電気信号に変換する第2の信号変換器とよりなり、第1および第2の信号変換器で変換された電気信号を合成する集音器を提供する。
本発明は集音口から加えられた可聴周波数帯域の音波信号を電気信号に変換する第1の信号変換素子と、前記集音口から加えられた音声周波数帯域帯域より高い特定周波数帯域で且つ特定方向の音波信号を電気信号に変換する第2の信号変換素子とよりなり、第1および第2の信号変換素子で変換された電気信号を合成する集音器を提供する。
本発明は集音口に加えられた音声周波数帯域より高い特定周波数帯域で且つ特定方向からの音波信号の指向感度を高めた音波信号を電気信号に変換する集音器と、前記集音器で変換された電気信号を増幅する増幅器と、
前記増幅器で増幅された電気信号を音波信号に変換し発音する発音器とよりなる聴力改善装置を提供する。
本発明は集音口に加えられる左右信号に含まれる音声周波数帯域より高い特定周波数帯域で且つ特定方向からの指向感度を高めた音波信号を電気信号に変換する両指向性マイクロフォンと、集音口に加えられる全方向信号に含まれる音声周波数帯域より高い特定周波数帯域で且つ特定方向からの指向感度を高めた音波信号を電気信号に変換する全指向性マイクロフォンよりなる集音器と、前記集音器で変換された電気信号を増幅する増幅器と、前記増幅器で増幅された電気信号を音波信号に変換し発音する発音器とよりなる聴力改善装置を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
図1〜図30は本発明の集音器および集音器を用いた聴力改善装置に関する図である。
図1(A)および図1(B)は耳介の指向性特性の測定方法を示す模型図で、図1(A)は垂直面内の指向特性の測定方法を示す。人工耳介15の外耳導入口部分にエレクトロレットマイクロフォン(以下ECMマイクロフォンマイクロホンという)16を置く。
図2に示すように、ECMマイクロフォン16の出力には電池17と抵抗18が接続されており、抵抗18の両端に誘起される交流電圧を交流電圧計19で測定する。スピーカ20はECMマイクロフォン16の前方に置かれ、等距離で水平から上方に移動し、スピーカー20が上方45度および90度の位置に来たときにECMマイクロフォン16に集音され、変換された電気信号を測定する。同様に水平から下方に移動し、下方45度および90度でECMマイクロフォン16に集音され、変換された電気信号を測定する。
図1(B)は水平面内の指向集音特性の測定方法を示すもので、図1(A)の垂直面内の指向特性の測定方法とほぼ同様であり、スピーカ20を垂直面内を移動させる代わりに水平面内を移動し、正面より前方および後方45度および90度でECMマイクロフォン16に集音され、変換された電気信号を測定する。それ以外は図1(A)と同一である。
図3に示すように、スピーカ20はウーファー20Aとツイーター20Bとを有する。そしてホワイトノイズ発生器22で発生されたホワイトノイズをバンドパスフィルタ23でバンドパスして測定する周波数信号のみを通過させ、パワーアンプ24で増幅し、切換スイッチ25を介してウーファー20Aまたはツイータ20Bに加える。
ホワイトノイズ発生器22は50Hz〜50KHzの周波数を含むホワイトノイズを発生する。
図4(A)〜図4(H)に示すようにホワイトノイズはバンドパスフイルタ23で125Hz、250Hz、500Hz・・・8KHzおよび16KHzの周波数帯域の音波信号に分離される。
図4(A)に示すように、例えば125Hzのバンドパスフイルタ23は125Hzの音波信号は+12db通過するが、250Hzの音波信号に対しては0dbとなる。
また図4(B)に示すように、500Hzのバンドパスフイルタ23は500Hzの音波信号は+12db通過するが、250Hzおよび1KHzの音波信号に対しては0dbとなる。
同様に図4(C)に示すように、8KHzのバンドパスフイルタ23は8KHzの音波信号は+12db通過するが、4KHzおよび16KHzの音波信号に対しては0dbとなり、さらに2KHzに対しては−12dbと減衰させている。
ウーファー20Aにはバンドパスフイルタ23を通過した125〜2KHzの音波信号がスイッチ25を介して加えられ、ツイーター20Bには4KHz〜16KHzの音波信号が加えられる。
同様に図4(D)〜図4(H)は1KHz、2KHz、4KHz、8KHz、16KHzの音波信号を示している。
図5(A)、図5(B)〜図12(A)、12図(B)は前述の方法で各周波数の音波信号を測定した右耳の指向性特性図である。
先ず125Hzの音波信号の垂直面内での指向性特性を計る。
図5(A)に示すように、ホワイトノイズ発生器22から発生されたホワイトノイズのうちバンドパスフイルター23で125Hzの電気信号を通過し、切換スイッチ25を切換えウーファー20Aに加える。するとウーファー20Aから125Hzの音声信号を発生する
図1(A)に示すように、ウーファー20AをECMマイクロフォンの正面に位置させた0度のとき、ウーファー20Aから発生されECMマイクロフォン16に集音され、ECMマイクロフォン16で変換された電気信号は5mvとなるように抵抗18の大きさを調整する(図2参照)。
斯かる状態でウーファー20Aを上方45度に位置させたとき、ウーファー20Aから発生される音波信号をECMマイクロフォン16で集音する。この集音されECMマイクロフォン16で変換され出力される電気信号を測定すると4mvとなる。また同様にしてウーファー20Aを上方90度に位置させたとき、ECMマイクロフォン16からの出力信号電気信号は3mvとなる。
同様に、ウーファー20Aをした下方45度に位置させたときのECMマイクロフォン16から取出される電気信号は4mvで、ウーファー20Aを下方90度に位置させたときの125Hzの電気信号は3mvとなる。
このようにして測定された125Hzの音波信号の垂直面内において、耳介に集音される指向性特性は図5(A)に示すように、ほぼ半玉子形になることが分かる。
図5(B)は125Hzの音波信号の水平面内での指向性特性図である。
ウーファー20AをECMマイクロフォン16の正面に位置させた0度のときの125Hzの電気信号は5mvとなるように、前述と同様に抵抗18の抵抗値を調整する。
斯かる状態でウーファー20Aを前方45度および後方45度に位置させとときに、ウーファー20Aから発生される音波信号をECMマイクロフォン16で集音する。このときのECMマイクロフォン16で変換され取出される電気信号を測定すると4mvである。またウーファー20Aを前方および後方90度に位置させたときの125Hzの電気信号は3mvである。
このように125Hzの音波信号の水平面内の耳介の指向性特性はほぼ半玉子形になることが分かる。
図6(A)、図6(B)は図4(B)に示す250Hzの音波信号の水平面内及び垂直面内での指向性特性図で、このときも125Hzのときと同様に、ウーファー20Aが上下45度および90度そして前後45度及び90度にきたとき、ウーファー20Aから発生される250Hzの音波信号がマイクロフォン16で集音され、電気信号で変換される集音特性はほぼ半玉子形になることが分かる。
図7(A)、図7(B)、図8(A)、図8(B)、図9(A)、図9(B)、図10(A)、10図(B)は500Hz、1KHz、2KHz、4KHzの音波信号の水平面内及び垂直面内での指向性特性図で、このときもほぼ半玉子形になることが分かる。
図11(A)は8KHzの音波信号の水平面内での耳介の指向性特性図である。このときツイーター20BをECMマイクロフォン16の正面に位置させたときのECMマイクロフォン16から取出される電気信号は5mVになるように調整する。
そしてツイーター20Bを上方45度に位置させたときの電気信号を測定すると7mvとなる。またツイーター20Bを上方90度に位置させたときの電気信号は3mvとなる。
このように8KHzの音波信号を耳介で集音する垂直面内の指向性特性は上方45度からの音波信号を効率的に集音する指向性特性を示す。
尚、図11(B)に示すように、8KHzの音波信号の垂直面内での耳介の指向性特性は他の周波数の音波信号と同様にほぼ半玉子形になる。
図12(A)、図12(B)で示すように、16KHzの音波信号の垂直面内および水平面内での耳介の指向性特性は他の周波数の音波信号と同様にほぼ半玉子形になる。これらから人間の耳介は、8KHzの音波信号の垂直面内での指向性特性のみが上方45度からの音波信号を増強し集音する指向性特性を示すことが解明された。
人間の耳介は上述したように、上方略45度からの8KHz付近の音波信号を増強し集音しているが、8KHz付近の音波信号は音源の位置や上下前後の方向性を判断することができる。8KHz付近の音波信号は右脳にも働きかけてその働きを促進すると同時に、脳にアルファ波やシータ波の発生を誘導することで、聴力を向上させることができ、脳の活性化を図るのである。
上方略45度からの8KHz付近の音波信号を増強し集音することにより、上下前後に立体的に集音ができることで音源の位置や方向性を正しく特定することが容易となる。それのみでなく立体的三次元の音声として再生されることによって、音楽、自然音、外国語の発音等に対して広い音域の臨場感に溢れた快適な音声を楽しみながら聴取できると共に、難聴に対して聴力を補償する効果も得られることが分かった。
図13は本発明の集音器の側面図で、前述の8KHzの音波信号の垂直面内での上方45度からの音波信号を増強し集音する指向性特性を持たせている。
ECMマイクロフォン(エレクトレットマイクロフォン)30は一般に市販されているものである。ECMマイクロフォン30の集音口31の前方下方に反射板32が設けられている。反射板32は上下方向を聞き分けるための音波信号を反射してECMマイクロフォン30に加えるためのものである。
具体的にはECMマイクロフォン30の集音口31の水平面から略45度上方よりの8KHzの音波信号を反射してECMマイクロフォン30に加えるものである。直接ECMマイクロフォン30の集音口31に直接加えられる8KHzの音波信号と音波反射坂31で反射して加えられる音波信号が1波長遅れて加算されるようにするため、ECMマイクロフォン30の下面よりλ/2(λは8KHzの音波信号の波長)離間し、且つ集音口31から下方略45度方向に置かれている。
図14に示すように、ECMマイクロフォン30は集音口31より加えられる全ての方向の20Hz〜20KHzの音波信号を加えられた音波信号に応じて電気信号に変換する全指向性S1を有する。
そして反射板31からは上方略45度方向からの8KHzの音波信号を反射させ直接加えられる音波信号に対して1波長遅れて集音口31に加えられるようにしている。従って8KHzの音波信号は直接加えられる音波信号と反射板31で反射された反射音波信号が重畳されるので、図2に示すように8KHz指向性S2を有する。
図15は本発明の集音器の垂直面内での感度特性図である。集音口31には反射板31で反射された上方略45度方向からの8KHzの音波信号が余分に加わるので、8KHzの上方45度方向からの音波信号が増強される。従って耳介の集音特性と同様になり、この集音器で変換された電気信号をイヤフォンに加え聞くと、実際に耳介で集音された音のように聞こえる。
ECMマイクロフォン30は全指向性ECMマイクロフォンを用いたが、左右の集音口31より加えられる20Hz〜20KHzの音波信号が加えられた大きさに応じて電気信号に変換する両指向性S3を有するものであってもよい。
図16(A)、図16(B)は本発明の集音器の他の実施例を示す模型図である。図16(A)は側面図で、図16(B)は正面図である。図13と異なる点は反射板34を円弧状に湾曲させ反射面を大きくしたことである。反射板34の反射面積を大きくすることにより8KHzの45度上方からの音波信号が増強された8KHzの指向性が高くなる。
図17(A)、図17(B)は同じく本発明の集音器で、図17(A)は側面図で、図17(B)は正面図である。ECMマイクロフォン30の集音口31には中空管36が設けられている。中空管36には上面に窓37が開けられている。また中空間36は長さを選定することにより8KHzの共鳴周波数になるようにしている。
従って中空管36の窓37を水平面から上方45度方向に向けると、上方45度方向から到来し、窓37に入った8KHzの音波信号は共鳴し増強される。そのため、図15に示すようなECMマイクロフォン30では上方45度方向から到来した8KHzの音波信号が増強される8KHz指向性S2を有する集音器が得られる。
図18は本発明の集音器の側面図である。図17では中空管36の上面に窓37を開けたが、一端部39が開放する中空管38を用いている。その他は図17と同様で、開放する一端部を45度上方に向けて使用する。
図19は本発明の集音器の実施例を示す模型図である。全指向性のECMマイクロフォン40と8KHz指向性のECMマイクロフォン41とを組合わせたものである。ECMマイクロフォン40は集音口42より加えられる20Hz〜20KHzの全帯域の音波信号を加えられた音波信号に応じて電気信号に変換する全指向性S1を有する。
ECMマイクロフォン41は集音口43より加えられる8KHzの全帯域の音波信号を加えられた音波信号に応じて電気信号に変換する全指向性S2を有する。ECMマイクロフォン41の集音口43は水平方向から45度上方方向に向いている。
前述の構成をなしており、ECMマイクロフォン40では集音口42より加えられる20Hz〜20KHzの全帯域の音波信号を、加えられた音波信号に応じて電気信号に変換する。またECMマイクロフォン41は集音口43より加えられる上方略45度からくる8KHzの音波信号に応じて電気信号を発生する。これら電気信号は合成回路44で合成される。従って図15に示す指向性特性を有する出力信号が得られる。
尚ECMマイクロフォン40は全指向性マイクロフォンを用いたが、両指向性マイクロフォンまたは単一指向性マイクロフォンであってもよい。
図20は本発明の集音器の実施例を示す模型図である。1つの容器45内に全指向性の信号変換素子と8KHz指向性の信号変換素子とを組合わせ、複指向性ECMマイクロフォンとしたものである。それ以外は図19の集音器と同一である。
図21は前述した集音器を用いた聴力改善装置の回路図である。集音器50は全指向性ECMマイクロフォン30と反射板32を組合わせ上方45度からの8KHzの音波信号に対して指向感度を高めている。従って図14に示すように、集音器50は全指向性を有すると共に、上方45度からの音波信号の指向感度を高めた8KHzの指向性を有し、耳介と同じような音波信号を集音することとなる。集音された音波信号は集音器50にある信号変換素子で電気信号に変換される。集音器50から出力された電気信号は増幅器51で増幅されイヤフォン52、52から発音される。
集音器50から出力される電気信号は耳介と同様な上方45度から8KHzの音波信号の指向感度を増強されたものであるから、イヤフォンから発音される音声信号も直接耳介で聞くと同様な音声となるので、心地良く聞くことができる。
図22は左右それぞれに本発明の集音器を使用した2ポイントステレオ聴力改善装置である。左右間隔をおいて本発明の集音器50R、50Lを使用したもので、左右からの音波信号を集音器50R、50Lで集音し電気信号に変換すると共に共に上方45度からの音波信号をも集音器50R、50Lで集音し電気信号に変換し出力する。
変換された電気信号は増幅器51R、51Lで増幅されイヤフォン52R、52Lから発音される。従って左右からの音波信号と共に、上方45度方向からの音波信号も再生され、実際に耳で聞くのと同様に外部からの音声を心地よく聴取できる。
図23はワンポイント・ステレオマイクロフォンを用いた聴力改善装置である。
図22では左右方向からの音波信号を左右間隔を置いて設けた集音器で集音しているが、ここでは1点に置かれた集音器50Tで左右方向からの音波信号を集音するものである。
図23に示すように、両指向性のECMマイクロフォン57と全両指向性のECMマイクロフォン58とを組合わせてワンポイントステレオマイクロフォンとすると共に、両指向性のECMマイクロフォン57の左右の集音口57A、57Bの前方下方に反射板60A、60Bが設けられている。
同様に全指向性のECMマイクロフォン58の前方の集音口58Aの前方下方に反射板60Cが設けられている。反射板60A、60B、60Cは前述したように、上下方向を聞き分けるための音波信号を反射してECMマイクロフォン30に加えるためのものである。
両指向性のECMマイクロフォン57の右側では前述と同様に、上方45度方向からの8KHzの音波信号の指向感度が高められたR−L信号が集音される(Rは右信号、Lは左信号)。両指向性のECMマイクロフォン57の左側では上方45度方向からの8KHzの音波信号の指向感度が高められたL−R信号が集音される。
全指向性のECMマイクロフォン58では上方45度方向からの8KHzの音波信号の指向感度が高められたR+S+L信号が集音される(Sは中間音)。これら信号はECMマイクロフォン57、58で電気信号に変換されて同一の抵抗値を有する抵抗63A、63B、63C、63Dからなる合成回路62に加えられる。
合成回路62の抵抗63Aと63Bとは同じ抵抗値であるため接続点からは右信号R+S/2が取出され、抵抗63Cと63Dとの接続点からは左信号L+S/2が取出される。これらはそれぞれ増幅器64R、64Lで増幅され、イヤフォン65R、65Lから発音される。
このときも左右からの音波信号と共に、上方45度方向からの音波信号の指向感度が高められているので、イヤフォン65R、65Lから再生された左右の音声信号は実際に耳で聞くのと同様に外部からの音声を心地よく聴取できる。
図24は図23と同じワンポイント・ステレオマイクロフォンを用いた聴力改善装置である。図23と異なるところは合成回路62より合成して得られた右信号および左信号を1ms遅延減衰回路66R、66Lを介して左右加算増幅器67R、67Lに加えていることである。
左右加算増幅器67R、67Lからは右信号R+S/2+ALi、左信号L+S/2+ARiが得られる(Aは遅延減衰特性)。このように1ms遅延した相手チャンネルの信号を加えることにより、ワンポイントマイクロフォンで集音しても、実際に聞いたときと同じ間隔の右信号および左信号となり、これら信号をイヤフォン65R、65Lで再生するとより聞きやすい音声信号となる。
図21〜図24の実施例では上方45度からの音波信号の指向感度を高めるために、反射板を用いたが、図17に示すように反射板の代わりに8KHzの音波信号に共鳴する中空管を用いてもよい。
また図19および図20に示すように、全指向性ECMマイクロフォンと8KHz指向性マイクロフォンとを組み合わせてもよい。
図25は本発明の聴力改善装置の構成図である。ケース70内には図21で示す集音面72に面して取付けられている複指向性マイクロフォン50と増幅器が設けられている。増幅器には音量調整器74が取り付けられ音量が調整される。ケース70は卓上で使用されたり、あるいはポケットに入れられ使用される。
図26は本発明の聴力改善装置の構成図で、増幅器にイヤフォンを2つ接続した以外は図25と同一である。
図27は本発明の聴力改善装置の構成図で、図22に示す2ポイトステレオマイクロフォンを用いたものである。ケース75内には集音面76R、76Lに面してそれぞれ取付けられている複指向性マイクロフォン50R、50Lと増幅器が設けられている。ケース70の外にはイヤフォン73R、73Lが接続されている。増幅器には音量調整器74が取り付けれ音量が調整される。本発明の聴力改善装置は主として卓上で使用される。
図28は本発明の聴力改善装置の構成図で、同じく図23に示す2ポイトステレオマイクロフォンを用いたものである。マイクロフォンケース77R、77L内の先端集音面78R、78Lに面してそれぞれ取付けられている複指向性マイクロフォン50R、50Lと増幅器が設けられている。増幅器にはイヤフォン73R、73Lが接続されている。このように左右のマイクロフォンを別々のケースに入れることにより、耳介の近く等に取り付け左右の間隔を調整でき、より実際に耳で聞くのと近い聴力改善装置とすることができる。
図29は本発明の聴力改善装置の構成図で、図23、図24に示す1ポイトステレオマイクロフォンを用いたものである。ケース80内には集音面81に面してる複指向性の1ポイントマイクロフォン50Tと増幅器が設けられている。ケース80の外にはイヤフォン73R、73Lが接続されている。増幅器には音量調整器74が取り付けられ音量が調整される。本発明の聴力改善装置は小型化すればポケット等に入れて使用できる。
図30は本発明の聴力改善装置の構成図で、図23、図24に示す1ポイトステレオマイクロフォンを用いたものである。図29と異なる点は1ポイントマイクロホン50Tを増幅器と別のケースに設け、小型化したことである。ケースはクリップ等で止めるようにすれば、ワイシャツのポケット等にクリップで止めて使用することができる。尚、増幅器にはイヤフォン73R、73Lが接続されていることは他のと同一である。
図25〜図30の聴力改善装置では複指向性マイクロフォンを用いているが、いずれも複数指向性マイクロフォンの8KHz指向特性は通常の使用状態で上方45度の方向に向くように取り付けられている。
本発明の集音器は集音口に加えられた音波信号に含まれる耳形効果が出る特定周波数で且つ特定方向からの音波信号の指向感度を増強したしたので、耳介に類似した指向性特性が得られる。
特に耳介は略上方45度からの8KHz付近の音波信号を増強して集音する指向性特性を有するが、本発明による集音器も略上方45度からの8KHz付近の音波信号を増強して集音するので、耳介に類似した指向性特性が得られる。
本発明の集音器は反射板で音声周波数帯域より高い特定周波数帯域で且つ特定方向の音波信号を反射して前記信号変換器の集音口に加えるようにしたので、簡単な構造で耳介に類似した指向性特性が得られる。
本発明の集音器は開口部を有し、音声周波数帯域より高い特定周波数帯域で且つ特定方向の音波信号に共鳴する中空管で得られた音波信号を信号変換器に加えるようにしたので、簡単な構造で耳介に類似した指向性特性が得られる。
本発明の集音器は集音口から加えられた可聴周波数帯域の音波信号を電気信号に変換する第1の信号変換器と、集音口から加えられた音声周波数帯域より高い特定周波数帯域で且つ特定方向の音波信号を電気信号に変換する第2の信号変換器とよりなり、第1および第2の信号変換器で変換された電気信号を合成するようにしたので、簡単な構造で耳介に類似した指向性特性が得られる。
本発明の聴力改善装置は集音器で耳形効果が出る特定周波数帯域で且つ特定方向からの音波信号の指向感度を高めた音波信号を集音し電気信号に変換し、増幅器で集音器で変換された電気信号を増幅し、増幅器で増幅された電気信号を音波信号に変換し発音するようにした。
このように集音器で耳形効果が出る特定周波数帯域で且つ特定方向からの音波信号の指向感度を高め集音することにより、上下左右前後に立体的に集音ができることで音源の位置や方向性を正しく特定することが容易となる。
その上立体的三次元の音声として再生されることによって、音楽、自然音、外国語の発音等に対して広い音域の臨場感に溢れた快適な音声を楽しみながら聴取できると共に、難聴に対して聴力を補償する効果も得られる。そのため健常者が耳介で集音し聞くのと同様に聞くことができるので、疲労感が無く長時間の使用にも耐えられる。
本発明の聴力改善装置は左右の集音器とイヤフォンとを別々のケースに収納することにより、集音器を耳介以外の身体部分に付着しても耳形効果が得られるので使用に便利である。
本発明の聴力改善装置は両指向性マイクロフォンと全指向性マイクロフォンとを組み合わせることにより、耳形効果を有するステレオのワンポイントマイクロフォンを実現できるから、ポケット等身体のどこでも装着できる使いかってが良い補聴器として使用できる。