【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2000年7月27日に出願したPCT出願シリアル番号US00/20499、2000年12月4日に出願した米国特許仮出願シリアル番号60/251,067、並びに全て2000年12月5日に出願した米国特許出願シリアル番号09/730,226、09/730,261、及び09/730,333について出願日の利点を請求する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は,香りを包含するがこれには限定されない揮発性材料を環境中に分配し、複数の揮発性材料を含有する製造物品を提供するための製造物品、システム、及び方法に関する。
【0003】
(発明の背景)
単一の香りなどの揮発性材料を室内及び自動車内に分配するための装置が、現在利用可能である。かかる装置の例には、S.C.ジョンソン(Johnson)により製造されるグレードプラグイン(GLADE PLUG INS(登録商標))差込み型ルームフレッシュナーが挙げられる。
単一の香りを分配可能な装置が、特許文献にも記載されている。例えば、スペクター(Spector)に対して発行された米国特許第4,549,250号及び第4,714,984号には、壁コンセントに差し込む夜間光組立体が記載されている。その組立体は、スイッチを入れたときに、低レベルの照明を行うと同時に芳香蒸気を発散する。これら特許に記載された夜間光組立体は、そのカバーの上に芳香蒸気の芳香が主題的に関連する特有の匂いを有する花などの対象物の図柄も含む。
【0004】
単一の香り分配が可能なだけの装置は、比較的短い時間の後に人々がその香りに慣れてしまい、最初にその装置が活性化された時ほどには感じなくなる傾向があるという欠点を有する。言い換えれば、人の臭覚器官が特定のにおい又は芳香に対して「飽和」し、特定の芳香の存在に気付かなくなる、「芳香疲れ」が起こり得る。
【0005】
それ故に、芳香疲れの問題に対応する単一香りの放出が可能な装置の開発に向けて、努力が払われてきた。例えば、スペクター(Spector)へ発行された米国特許第4,695,434号では、芳香蒸気の噴出を定期的に空気中へ放出するように適合された芳香生成ユニットが開示されている。噴出の間の無芳香間隔は、そのユニットにさらされた臭覚器官の臭覚応答の感度が減ずるのを避けるのに十分な持続時間であるとされる。そのユニットは、芳香生成液を含浸させたマットを有する取替え可能なカートリッジを使用している。そのユニットは、狭い房内の空気を加熱する電気ヒータを有し、発生熱が空気を膨張させて、熱風のマット通過を強制する圧力差を作り出す。カートリッジは、格納時に液体の減失を防ぐためカートリッジが密封されるように、含浸マットをカバーするシートの穴の上にはめる取外し可能な金属又はプラスチックのクリップ形態のシールを備える。そのユニットの使用者は、異なる芳香生成液が含浸されたマットをそれぞれが有する、密封されたカートリッジの積み重ね体を提供されてもよい。したがって、使用者は、その部屋又は所与の機会に対して適当な芳香を選ぶことができる。
【0006】
複数の香りを放出可能な装置を開発するためのその他の努力もなされてきた。複数の香りを放出可能な装置を対象とする特許もある。
スペクター(Spector)に対して発行された米国特許第4,629,604号は、芳香疲れの問題には対応していないが、多芳香カートリッジ再生機を対象としている。多芳香カートリッジ再生機は、多区分枠組みを形成する平面配列を備えるカートリッジを使用する。枠組みの各区分は、カートリッジの他の区分のものとは異なるとされる液体芳香を含浸した吸収性材料のパッドを備える。吸収性材料それぞれは、暴露される中央域を有する。芳香カートリッジ再生機は、それぞれの香りを入れた枠組立体に対して個々の電気ヒータを備える。再生する芳香の選択は、手動で若しくは電気的に行なわれてもよく、又はビデオテープ若しくは映画フィルム上映のシーンに従って同期してもよい。
【0007】
シュワルツ(Schwartz)らに対して発行されカリフォルニア(Van Nuys, California)のバニー・ムーン・エンタプライズ(Bunny Moon Enterprises)へ譲渡された「アロマセラピー拡散器(Aroma Therapy Diffuser)」という名称の米国特許第5,805,768号には、事前選定した時間間隔で環境に導入するための様々な異なる芳香を事前選定する機能を、使用者に提供するアロマセラピー拡散器が記載されている。その装置は、芳香材料を受け入れるための複数の容器をトレーの周辺に配置されたトレー、並びに選定した容器及びそれに入れた材料を加熱する手段を含む。その器具は、選定した容器を事前選定した時間で環境に曝露するために、タイマー及び加熱手段周囲で容器(複数)を回転させる手段も含む。その装置は更に開口を有する蓋を含み、その蓋により選定した芳香材料が曝露され、加熱された芳香材料から放出された芳香が環境に発散される。加熱手段にさらされない残りの芳香材料は、密封されて蒸発が阻止される。
【0008】
しかしながら、シュワルツらの特許に記載された装置は、トレー内の香りを使用すると、香り用容器を洗浄して新しい香りをその中へ置くように考えられていることが明白である。このことは、使用者が洗浄して香りを置き換えるのが不便であるという欠点を有する。また、現在市場にあるその装置は二時間間隔で作動しており、これにより使用者の鼻が香りに慣れ、体験は影の薄いものとなる。シュワルツらの特許に記載された装置は、トレー内の芳香材料が蒸発しないように、1つの容器を除く複数の容器を密封する手段も提供する。しかし、容器を密封する手段は、香りトレーを取り外した時に装置内に残る蓋を備える。この手段は、トレーを取り外した時に、容器内の芳香材料が密封されず蒸発するという不利益を受ける。したがって、トレーは、芳香材料の蒸発無しに取り外して後に使用することができない。
【0009】
複数の香りを放出可能な他の装置が、共に「空気中分散のために物質を放出する方法及び装置(Device and Process for Delivering Substances for Dispersal in the Air)」という名の国際公開第97/02076号及びカナダ特許出願第2,222,838号に記載されている。この装置は、分散させようとする物質を受け入れる放射状に向いた多数の個別の溝が中を通る平らなディスクを備える。溝のそれぞれは、1つの入口開口及び1つの出口開口を有する。その溝により、入口開口より導入されたガス流の通過が可能になる。部分的に同じであってもすべて異なってもよい芳しい物質が溝内へ導入されるか、又は芳しい物質が溝内に置かれたガス気密容器内へ導入され、そこで各容器が個々の芳しい物質を分散すべき時にだけ放出する。
しかし、国際公開第97/02076号に記載された装置及びカートリッジは、1つの特定溝の最初の使用により開口及び/又は容器の破裂の後には、空気流通過及び溝からの芳しい物質の流れがそれぞれ無制限及び非制御のままとなるので、最初の使用の後にも各芳しい物質が蒸発し易いという欠点もある。
【0010】
複数の香りを放出可能な他の装置が、「匂い分配装置及び匂い分配カートリッジ(Odor Dispensing Device and Odor Dispensing Cartridge)」という名称の国際公開第00/121143号に記載されている。国際公開第00/121143号に記載されている匂い分配装置は、放射状に配置された複数の個別の区画を有してその回転軸の周りで動くように適合されたディスク形状の分配カートリッジ及びハウジングを備える。そのカートリッジは、壁で分離された区画がある本体を有する。その区画は、個々のカバーで堅く閉鎖され、開放される。その匂い分配装置は、匂いを放出するために、ファンなどのいずれかの機械的手段を利用するとされる。国際公開第00/121143号の匂い分配装置及びカートリッジの記載は、従来公報の技術よりも製造するのは簡単であるとしてその技術を特徴づけようと試みているが、依然として複雑な仕組みである。国際公開第00/121143号は、香り材料の組成を記載しているが、その中に置くことができる香りの種類については何も記載していない。
【0011】
米国カリフォルニア州(Oakland,CA)のディジセント社(DigiScents,Inc.)(www.digiscents.com)は、「アイスメル(iSmell)」と呼ぶ装置を様々な見本市で紹介している。その装置は、比較的多数の種々の香り(例えば、最小約50の種々の香り)を含有するカートリッジを使用する。その装置は、パーソナルコンピューターで操作される。その装置を操作するソフトウエアは、ディジセントのインターネットサイトから入手できる。その香りは、いずれかの事前設定した順番で放出するように配置されてはいないようである。その様々な香りは、コンピュータ画面上のアイコンをクリックすることにより活性化される。その装置は、数秒間続く噴出で香りを放出する。したがって、単一の香りの全放出持続期間は、(アイコンを再度クリックしない限り)比較的短い。その香りは、あるパーソナルコンピューターに備わっているマイクロフォンに似た管を通して放出される。その装置は、香りを部屋中に放出するというよりも、個人の個人的利用のために放出するように設計されている。この型の装置の場合、その香りは、香り放出管と概ね同列で香り放出管から約2〜3フィート(約0.5〜1m)にいる限り、検知することができる。
【0012】
以上に記した装置に関連する欠点が有る。どの装置も、香りを含有するシステム構成要素を、装置から取り出し、他の香りを含有する構成要素と取り替え、香りを含有する構成要素を取り出した時に香りを蒸発させることも又は香りを環境から閉鎖するために複雑な仕組みを必要とすることのいずれもない、後に再利用又は再生することを可能とする、複数の香りを環境へ放出するためのシステム及び方法を説明しているようには考えられない。どの装置も、所与の香りを含有する物品上の複数の香りが、共通の香り主題又は知覚体験を共有するように互いに関連づけられている環境へ、複数の香りを放出するためのシステム及び方法を説明しているようには考えられない。複数の香りの分配器の制御を改良する可能性もある。
【0013】
したがって、香りを含有するシステム構成要素を、装置から取り出し、他の香りを含有する構成要素と取り替え、香りを含有する構成要素を取り出した時に香りを蒸発させることも又は香りを環境から閉鎖するために複雑な仕組みを必要とすることもない、後に再利用又はすることを可能とする、複数の香りを分配するためのシステムに対するニーズが存在する。装置内の香りがより便利に補充できる、複数の香りを連続的に環境中に分配するための分配装置に対するニーズも存在する。
しかも、適合する又は適合しない異なる香油を購入して、この香油を装置内へ注ぐか又はさもなければ置くことを使用者に要求する装置とは反対に、システムに対しても互いに対しても適合する香りを提供する、複数の香りを分配するためのシステムに対するニーズが存在する。
それぞれの香りが放出される頻度又は時間を使用者が制御することができ、必要に応じて変化させることができる、複数の香りを分配するためのシステムに対するニーズも存在する。
本発明は、以下の説明を参考にして添付図面と共に考察する時、更に容易に明らかになるであろう。
【0014】
(発明の概要)
本発明は、揮発性材料の環境中への分配に関する。幾つかの実施形態において、本発明は、複数の香りを環境中に分配するためのシステム若しくは方法、及び/又は装置若しくは物品に関する。幾つかの非限定的な実施形態が、システムの幾つかの構成要素として本明細書に記載され、そのそれぞれが、それ自体で又は他の構成要素と共に、発明を構成することができる。
一実施形態では、香りを環境中に分配するための本システムは、分配装置などの器具及び分配装置と一緒に使用するための1つ以上の香り又は芳香材料を含有する製造物品を含む。この実施形態の好ましい変形例では、香りを含有する製造物品は、装置から取り出し、他の香りを含有する製造物品と取り替え、香りを含有する製造物品を取り出した時に香りを蒸発させることも、香りを環境から閉鎖するために複雑な仕組みを必要とすることもなく、後に再利用又は再生を可能である。
【0015】
分配装置は、分配装置の中若しくは上に含有されるか、又は分配装置と一緒に使用することを意図した製造物品の中若しくは上に含有され、香り若しくは芳香材料を分配可能ないずれかの装置とすることができる。分配装置は、香り又は芳香材料を「休止」状態から活性状態へ活性化するための構成要素を含有してもよい。かかる構成要素は、香り又は芳香材料を蒸発又は加熱する構成要素を含むことができるが、これに限定されない。分配装置は、芳香材料を環境中又は空気中へ拡散又は移送するためのファンなどの構成要素も含有してもよい。
分配装置は、幾つかの追加の機構を有することができ、これには1つ以上の次の機構及び他の機構が挙げられるが、これに限定されない。香りを含有する製造物品を分配装置と一緒に使用する場合、分配装置は、香りを含有する製造物品をロック及びアンロックするための機構を有してもよい。分配装置は、「芳香疲れ」又は「習慣性」を最小にするように設計された放出プログラムを有することができる。改良された制御を備えることもできる。
香りを含有する製造物品は、いずれかの好適な形態とすることができる。その製造物品は、ディスク形、楕円形、平行六面形、長方形、立方形、立方形、円筒形、ピラミッド形、球形、不規則形、又は何か他の形状である形状を有することができる。一実施形態では、その製造物品はカートリッジである。
【0016】
本発明の一態様では、その製造物品は、分配装置から取り出し可能であり、分配装置から取り出した後に再利用可能である。その製造物品を再利用可能にするために、その中に又はその上に含有される香りは、その物品を分配装置から取り出した時に密封し、香りを含有する物品の使用と使用の間の蒸発を最小にすることができる。非限定的な一実施形態では、その製造物品は、香り放出のための単一の開口部を持つ閉鎖した構造を有することができる。別の態様では、その物品は、複数の香りを含有する容器を備えることができる。これら複数の香りを含有する容器は、その物品が使用されない時に容器を密封する単一の密封機構で閉鎖することができる。本発明の別の態様では、その物品は、物品を装置から取り出した時に物品をロックするロック機構を備える。かかる実施形態の一態様では、ロック機構は、その物品が装置の外側にある時、香り又は芳香材料へのアクセスを防ぐことができる。この最後の態様では、その物品は、不正開封防止物品を提供するために、芳香材料にアクセスするための扉のような開放可能な要素が全くなくてもよい。
【0017】
本発明の別の態様では、その製造物品は、互いに関連する複数の香りを含有してもよい。その香りは、何か他の媒体に依存しない方法で、及び/又は香り間の関連のために他の媒体と同時に使用する設計ではない方法で、互いに関連することができる。任意数の香りが、このような方法で互いに関連することができる。例えば、製造物品内の香りの少なくとも半分が互いに関連可能であるか、又は製造物品内の香りの全部が互いに関連可能である。本発明のこの態様の一変形では、香りは互いに関連していて、数種の香りの群から選択される。本発明のこの態様の別の変形では、ある香り又は全ての香りが、共通の主題を共有するという点で、互いに関連することができる。
本明細書に記述する実施形態のいずれでも、その製造物品を、分配装置なしに香りを分配することのできる自立型ユニットとなるように変形してもよい。
【0018】
本発明は、新規な方法及びキットも含んでよい。そのような方法には、(a)関連する香りをそれぞれがその中又はその上に有する、複数の香りを放出する物品を提供する方法;(b)特定の場所又は環境に関連する複数の香りを個々の香り構成成分に分解し、その個々の香り構成成分を別個に、例えば、連続して放出可能な、その個々の香り構成成分を含有する物品を提供することにより、特定の場所又は環境の香り体験を複製する方法;(c)環境中へ複数の相補的な香りを導入することを含む、環境を強化する方法;(d)複数の香りを含有する1つ以上の物品を定期的(例えば、毎月、毎週、隔週、隔月、毎季、又は毎年)に消費者及び/又は施設へ供給することを含む、複数の香りを含有する物品を消費者及び/又は施設へ供給する方法;(e)使用者に香りを「カスタマイズ」する機能を提供する、香りを含有する物品を消費者及び/又は施設へ供給する方法が挙げられるが、これに限定されない。後者の方法の場合、消費者及び/又は施設は、香りの選択のために幾つかの異なる方法を提供され、これには、小売店、電話、カタログ、発注フォーム、コンピューター、インターネットが挙げられるが、これに限定されない。消費者又は施設の入力は、いずれかの同種の手段で得ることができる。
【0019】
好ましくは、システムの構成要素は、例えば、拡散器及び/又はカートリッジを適正に使用する方法、所望の臭覚、心理的及び/又は生理的効果を得る方法を消費者に説明する、一組の取扱い説明と一緒にパッケージに入っている。どのような利益を達成できるのか、及びこれら利益を得るための最もよい方法を消費者が理解することを確実にするために、使用のための取扱い説明に従って器具が操作されるのが好ましい。本明細書で使用する句「一緒に」は、取扱い説明が、構成要素そのものの上及び/又はそのパッケージ上に直接印刷されるか、ビデオテープ、冊子、印刷広告、電子広告、及び/又は口頭説明を含むがこれに限定されない様々な方法で提示されるかのいずれかであり、一組の取扱い説明を製造物品の消費者に伝えるようにすることを意味する。取扱い説明は、簡単及び明瞭であることが重要である。取扱い説明内で絵及び/又はアイコンを使用するのが好ましい。
本明細書に記述する実施形態のいずれでも、その製造物品は、部分的又は完全にリサイクル用に構成してもよい。
他の多数の実施形態も可能であり、次の詳細説明に記述するものが挙げられるがこれに限定されない。
【0020】
(詳細な説明)
I.
序文(香り分配システム及び器具)
本発明は、揮発性材料を環境中へ分配することに関する。幾つかの実施形態では、本発明は、複数の香りを環境中へ分配するためのシステム若しくは方法、及び/又は装置若しくは物品に関する。幾つかの非限定的な実施形態がシステムの幾つかの構成要素として本明細書に記載され、そのそれぞれが、それ自体で又は他の構成要素と共に発明を構成してもよい。香り若しくは芳香は、様々な施設に供給することができ、それには、部屋、家、病院、事務所、劇場、ビルディングなど、又は、列車、地下鉄、自動車、飛行機などの様々な乗り物が挙げられるが、これに限定されない。
本明細書で使用する用語「揮発性材料」は、蒸発可能な材料をいう。本明細書で使用する用語「揮発性材料」、「芳香」、及び「香り」には、心地よい若しくは快いにおいが挙げられるがこれには限定されず、したがって、殺虫剤、エアフレッシュナー、防臭剤、アロマコロジー、アロマセラピー、殺虫剤として機能する香り、又は雰囲気を調整したり、変えたり、さもなければ負荷したり、又は環境を変えるために作用する他のいずれかの匂いをも含む。しかし、香料、芳香材料、及び香りは、1つ以上の揮発性材料(揮発性材料の集合からなる独特の及び/又は個別的なユニットを形成できる)からなることが多いことを理解されたい。
【0021】
一実施形態では、香りを環境中に分配するシステムは、1つ以上の香り又は芳香材料を含有する1つ以上の構成要素を含む。かかる実施形態では、そのシステムは、拡散器などの分配装置、及び芳香「カートリッジ」の形態で提供してもよい芳香材料を含有する1つ以上の製造物品又は「香りを含有する製造物品」を含むのが好ましい。それぞれのカートリッジは、異なる香りの組み合わせを提供することができ、好ましくは、カートリッジのそれぞれは、例えば、主題、経験、生理的効果、及び/又は治療効果などを伝達する香りの集合を提供する。
放出された芳香の知覚強さは、芳香放出の瞬間から時間と共に減少すること、及び、したがって所望の芳香強さを維持するために芳香の繰返し放出が必要であり得ることが知られている。人の臭覚器官が特定のにおい又は芳香に対して「飽和」し、そのため特定の芳香の存在を気付かなくなる「芳香疲れ」が起き得ることも知られている。本システム及び装置は、複数の香りを放出可能な従来装置の欠点に対応するのと同様に、単一の香りの放出だけが可能な従来装置に起きるこの芳香疲れを克服するために、特に有用である。しかし、本発明の様々な態様は、単一香りの放出が可能な装置に使用する時でさえも新規であると考えられるので、本発明は、複数香りの放出が可能な装置に限るものではないことを理解されたい。
【0022】
図1及び2は、複数の香りを環境中に分配するための本発明のシステムの非限定的な一実施形態を示す。本システムは、器具(又は「拡散器」、「分配装置」、若しくは単に「装置」)20、及びカートリッジ22などの複数の香りを含有する取替え可能な製造物品を含む。これらの図は、装置及び複数の香りを含有する製造物品の非限定的な一例を示す。装置の制御ボタンについては、以降においてより詳細に記述する。本発明のシステム(すなわち、装置及びカートリッジ)は、他の多くの好適な構成で提供することができる。
【0023】
II.
香りを含有する製造物品
図3〜6は、装置20から取り出した時に見える、カートリッジ22の形態の香りを含有する製造物品の非限定的な一実施形態を示す。カートリッジ22は、香り成分の形態で供給できる、単一又は複数の香りを含有することができる。カートリッジ22は、長手方向中心線L及び横断方向中心線Tを有する。
カートリッジ22はハウジング部(又はシェル)24を備え、ハウジング部は、頂部表面26,底表面28,前端部30,後端部32,及び側部34を有する。カートリッジ22は、いかなる好適な構成にもすることができる。他の実施形態では、香り成分は、図に示すカートリッジと異なる物品の中又は上に含有されていてもよい。本明細書で使用する用語「カートリッジ」は、ケース又はカセットの形態の物品には限定されない。かかる物品は、いずれかの好適な構成にて提供することができる。例えば、香り成分は、図に示す装置よりもコンパクトディスク(CD)などのディスクに似た物品の中又は上で提供することができる。香りを含有する製造物品の他の好適な構成例は、発明の概要の項にて前述した。更に、用語「カートリッジ」は、図に示した構造を記述する目的だけに使用しているが、本明細書で使用する時にはいつでも、カートリッジに関連して記述されたいかなるものも他の型の製造物品に適用可能であることを理解されたい。また、この特定のカートリッジは、香り材料を含有するものとして記述されているが、他の実施形態では、本明細書で記述された製造物品のいかなるものも任意の他の型の揮発性材料を含むことができることを理解されたい。
【0024】
図に示す実施形態では、カートリッジ22は、円形に似た構成の前端部30を有する。しかし、カートリッジの端部34は、より直線的であり、実質的に互いに平行である。図に示すカートリッジ22の後端部32は、凸型に曲線をなすが、カートリッジ22の前端部30よりも小さな曲率である。カートリッジ22のシェル24は、上部分(又は上半部)36,及び下部分(又は下半部)38を備える。この実施形態のカートリッジ22の後端部32の曲率は、分配装置20の外側壁40の曲率に一致するのが好ましい。
カートリッジ22などの香りを含有する製造物品は、好ましくは装置から取り出し可能であって、カートリッジを装置から取り出した時に香りが蒸発するのを防止するために、閉じて密封(すなわち、香りが密封)される。カートリッジ22などの香りを含有する製造物品は、最初に「再生」して装置から取り出された後、好ましくは再利用可能及び再生可能でもあり、次に装置内又は装置上へ戻される。
【0025】
カートリッジ22などの香りを含有する製造物品は、図に示すように、少なくとも1つの開口部を有するカバーを備える閉鎖構造を含むことができる。好ましくは、少なくとも1つの開口部は、所与の時間に香りの1つを放出するように構成される。したがって、一実施形態では、カバーは香りの1つを放出するために単一の開口部を有する。これにより、複数の扉又はカバーを有し、そのそれぞれが部分的又は完全に開放されて香りを蒸発させる構造よりも、カートリッジ22は中に含有する香りが蒸発する可能性を少なくすると考えられる。これは、カートリッジ22に不正開放に対するさらに優れた保護ももたらす。したがって、図に示す実施形態では、香りを含有する製造物品が装置から取り出された時、香りは包囲されていて、香りを覆う扉の開放によるなど装置の外側からのアクセスは不可能である。言い換えれば、1つ以上の香り容器を覆う固定カバーがある。図に示す実施形態では、カートリッジ22が装置から取り出された時、この固定カバー、外側シェル24が、全ての香り容器を覆う。外側シェルは、移動可能でないという意味で固定されている。もちろん、他の実施形態では、何か特定の理由で必要ならば、香りを含有する製造物品は、1つ以上の扉又はカバーを備えることができる。
【0026】
カートリッジ22などの香りを含有する製造物品は、好ましくは香り成分を蒸発から密封する1つ以上の密封機構を有する。密封機構は、香りを含有する製造物品の外側シェルの内に置くことも外に置くこともできる。図に示す実施形態では、香りを含有する製造物品は、物品が装置へ挿入され又は装置上に置かれて、容器の1つの中の香りから香りを放出している時に、香りを放出していない香りを密封する密封機構を備える。製造物品は、物品が装置から取り出された時に全ての香り容器を密封可能な密封機構も備える。これら密封機構の1つ又は両方は、密封位置及び開放位置を有することができる。両方の密封機構は、カートリッジシェルの内側にあるという点で、内部型である。香りを収容する容器は、単一の密封機構で閉じられるのが好ましい。この単一の密封機構は、全ての容器を密封するために動かすただ1つの要素を有するのが好ましい。これは、各香りに接近するための複数の扉を有して、全ての香りを密封するために閉じなければならない数多くの要素を有する物品と対比することができる。これにより、香りを含有する製造物品をより単純で製造するのを安価にし、信頼性を改善することもできる。もちろん、他の実施形態では、香りを含有する製造物品は複数の構成要素を有するか、又は密封機能を果たすために1つ以上の要素を移動させる、密封機構を備えることもできる。
【0027】
カートリッジ22などの香りを含有する製造物品は、製造物品のロック及びアンロックが可能なロック機構を備えるのも好ましい。ロック機構は、カートリッジ22が装置から取り出された時に、香り成分へのアクセスを阻止するのが好ましい。ロック機構は、密封機構と協働するのが好ましい。密封機構は、第一の密封位置及び第二の開放位置を有する。図に示す実施形態では、香りを含有する製造物品は、密封機構が第一の密封位置になるまで、装置から取り出し不可能であるのが好ましい。香りを含有する製造物品は、その上又はその中に供給されたいずれの香りも有さない「空間」部を備えるのが好ましい。「空間」部は、香りを含有する製造物品から香りを放出するための、開始位置及び停止位置を提供する。
【0028】
カートリッジ22内の香りは、全体的な主題又は生理的効果を有してもよいし、好ましくは有する。本明細書で使用する用語「主題」は、一般的に、映画、音楽、演劇、美術などの他の媒体と同時に放出されて、かかる他の媒体と関連するように考案された香りというよりも、製造物品内又は製造物品上に含有される1つ以上の他の香りと単独に関連する香りをいう。主題は、香りの名前(例えば、シナモン)に基づいてもよく、カートリッジ内の香りの型(例えば、果物の香り)に基づいてもよい。主題はまた、個々の香りに与えられた1つ以上の名前に基づいてもよい。例えば、かかる実施形態の非限定的な一変形では、カートリッジ内の香りの名前は有名な絵画の名前とすることもでき、全体主題、すなわち題名は「有名絵画」とすることもできる。かかる場合の主題は、(例えば、種々の型の果物の香りに基づく果物主題を有するカートリッジの場合のように)香りに基づかずに、香りに与えられた名前に基づいてもよい。主題はまた、イメージ、感動、場所、ムードなどの全体的な印象に基づいてもよい。香りの名前は、叙述的(例えば、「バラ」)であっても又はムードの暗示(例えば、「ハーモニー」、「くつろぎ」)であっても、又はイメージ、言葉、若しくは場所に関連しても(例えば、「ゴッホのひまわり」、「パリのパン屋さん」と呼ばれる香り)よい。したがって、本明細書で「主題」をいう時、主題は、ある他の媒体で同時に起きている事象よりも、唯一複数の香りを含有する製造物品内の香り、又は個々の香りに与えられた名前から導かれ、それにより支持され、又はそれに基づくことができる。しかし必要に応じて、本明細書でいう主題は、その香りが本明細書で記述した方法で互いに関連する限り、他の媒体で起きている事象と同時に香りが放出されなくても、映画、音楽、演劇、美術などの他の媒体に一般的に関連させることができる。更に、本発明のある態様は、他のある媒体で起きている事象と同時に香りが放出される場合にも、新規であると考えられる。したがって、本発明は、本発明のこれらの態様が関係する場合には、他の媒体と同時に放出される香りの使用を除外するものではない。
【0029】
これら主題の例として次のものが挙げられるが、これらに限定されない:花主題;森、花園、森林、野原、海、又は山主題など心地よい場所に関連する主題;くつろぎのための主題;鼓舞するための主題;生理的効果を提供するその他のアロマコロジカル(aromacological)な主題;一日の様々な時刻に関連する主題(例えば、朝の目覚め);様々な国,州、都市、又は地理的地域の香り、例えば、東洋の香り;季節主題、例えば、一年の季節、又は休暇のシーズンなど;精神的な主題、例えば、香や白檀などの瞑想、霊感、及び静穏に関連するもの;乳香、その他の香、ミルラなどの香りを伴う宗教及び/又は崇拝に関連する主題、及びバラ、ミズキ、百合などの花主題;アロマセラピー主題;民族性に関連する主題、食物に関連する主題(例えば、パン屋の香り、キッチンの香り、ドーナッツ店の香り、感謝祭ディナーの香り);自然に関連する主題;歴史的出来事に関連する主題(例えば、ゲティスバーグの戦い、ベルサイユのマリーアントワネット、古代ローマ);スポーツ及びその他の行事に関連する主題(例えば、ワールドシリーズ);記憶に関連する主題(学校時代、祖母の台所、1950年代のディナーレストラン);祝いに関連する主題(例えば、大晦日);文学に関連する主題;芸術家に関連する主題;名士/有名人に関連する主題;色に関連する主題;ロマンティックな主題(例えば、キャンドルの香りに似た香り);サウンドトラックに関連する主題(例えば、出来事の発生又は映画若しくはビデオの特定のシーンに伴って香りを放出するように編成されていない使用者に一般的に映画、ビデオ、歌を思い出させるもの);美術作品に関連する主題(例えば、有名絵画);及び製品の売り出しに関連するか又は鼓舞する主題(例えば、コーヒー販売店のコーヒー売り場に置かれた装置から放出される世界のコーヒーの香り、又はこれら製品の販売を鼓舞するための上品な香水及び/又は化粧品の香り)。任意の数の香りが、共通の主題を共有することができる。ある実施形態では、カートリッジ内の香りの少なくとも半分が共通の主題を共有する。他の実施形態では、カートリッジ内の香りの全てが共通の主題を共有する。
【0030】
更に別の実施形態では、カートリッジが全体主題を有さないとしても、カートリッジに入れられた幾つかの香りが、一般的な種類の香り(例えば、花など)を含むなどして、互いに関連する。任意の数の香りが、かかる方法で関連してもよい。これらの実施形態では、香りは、例えば、主題の議論と合わせて上述した様々な型の香りのいずれも含むことができる。
カートリッジ22、又は頂部表面26などのそのいずれかの部分は、様々な目的で、1つ以上の図柄、色、アイコン、及び/又は書付け41を、その上に有することができる。カートリッジ22は、森又は花主題のような、カートリッジ内の香りの「主題」を表す図柄を有することができる。カートリッジ22は、入れられた香りのリスト及びそれらが見つけられる「トラック」も有することができる。図柄、色、アイコン、及び/又は書付け41は、図中に破線で示す長方形により表されているが、図柄、色、アイコン、及び/又は書付けは、カートリッジ22の全て又はいずれの部分を覆ってもよいことを理解されたい。
【0031】
図7は、カートリッジ22のこの実施形態の構造をより詳細に示す。カートリッジ22は、複数の香りを含有する構成要素上に配置された(及び/又は、好ましくはこれに組み込まれた)複数の香り成分(又は香り、芳香材料、芳香、若しくは香料)42を含有する。好ましくは、複数の香り成分は、複数の香りを含有する構成要素上又は中に配置されて、一体構造を形成する。複数の香りを含有する構成要素は、任意の好適な構成に設けることができ、任意の好適な形状を有していてもよく、香り含有製造物品の記述と合わせて上述した任意の形状が挙げられるが、これに限定されない。図に示す実施形態では、複数の香りを含有する構成要素は、円形の回転可能なディスク46であり、香り成分は、回転可能なディスク46の中に形成された窪み、溜、ポケットなどの容器又はホルダー44内に配置される。
【0032】
このディスク46は、カートリッジ22中の上部分36及び下部分38の間に含有される。このディスクは、頂部表面48及び底表面50を有する。ディスクの頂部表面48は、そこに形成されたポケット44を有する。任意の好適な数のポケット44を設けることができ、ポケット44は任意の好適な形状であることができる。ポケット44の数(したがって、カートリッジ内に入れられる香りの数)の範囲の非限定的な例は、2〜20以上である。幾つかの実施形態では、20以下のポケット、又は10以下のポケット(又は20未満の任意数のポケット)が望ましい場合もある。図に示す実施形態では、7つのポケット44、及びカートリッジ22の香り放出を意図しない時のための2つのポケット44の間の空間スペース51がある。ポケット44の好適な形状の幾つかの非制限な例には、長方形、三角形、台形、涙滴形、又は梨形が含まれる。図に示す実施形態では、ポケット44は梨形である。
【0033】
図に示す実施形態の香り用ポケット44は、その上を流れる空気に接触して空気中に放出するための1つの開口部、すなわち頂部開口部を備える。これは、香りが放出される空気流が香りを含有する構成要素中を通過する構造と対照的である。もちろん、香りが放出される空気流が容器の中を通過する他の実施形態を提供することもできる。香りを放出するための開口部がポケット44の頂部上以外のどこかに配置される他の実施形態も提供することができる。
ポケット44は、任意の好適な形状とすることができる。非限定的な一実施形態では、ポケット44は、約1.25インチ(約3cm)以下の長さ(長手方向中心線Lに平行)、及び約2cm以下の幅(横断方向中心線Tに平行)を有する。
【0034】
香り成分は、任意の好適な形態とすることができる。幾つかの実施形態では、香りは、好適な担体の上に又は中に組み込まれた、香油などの香料を含む香り成分により供給される。担体は、次の非限定的な形態、すなわち固体、液体、ジェル、ビーズ、カプセル、灯心、香りを含浸した若しくは含有する多孔質材料などの担体材料、及びこれらの組合せで供給することができる。好ましくは、担体は、香料と共にジェル組成物を形成するジェルの形態である。ジェルが好ましいのは、加熱した時に、液体が明確な物理相に分離する傾向が少ないからである。使用可能なジェルの2つの非限定的な例として、ヒドロキシプロピルセルロース及び燻蒸シリカがある。
香料は、香料が加熱された時に生じる分離効果が最小となるように、ジェル組成物中に調製される。ジェル組成物中の香料及びジェルの量は、その特定の香料及びジェルに従って変化させることができる。ある非限定的な実施形態では、ジェル組成物は、香料約90%及びヒドロキシプロピルセルロース約10%、又は香料約93%及び燻蒸シリカ約7%であるが、他の比率も明らかに意図されている。他の適当なジェル化剤と同様に、ジェル組成物中で組合わせて使用できる様々なヒドロキシプロピルセルロース/シリカの比がある。
【0035】
香り成分は、任意の好適な香料を含むことができる。香料の強さは評価することができ、強すぎることが判明した場合は、香料は希釈することができる。必要に応じて、香料は、ジプロピレングリコール、トリエチルシトレート、又は他の適当な溶媒などの溶媒でさまざまなレベルに希釈することができる。香料が希釈できる範囲の非限定的な一例は、0重量%(すなわち、初期の香料原液濃度)と50重量%の間で香料が希釈可能なことである。
好ましくは、香りを含有する製造物品は、同じような強度範囲に入る強度の様々な香料を提供する。言い換えれば、本発明の任意であるが好ましい一態様では、製造物品中の各ジェルに同等強度の香り体験があるように、ジェル組成物は「正規化」される。かかる実施形態では、香りを含有する物品の使用期間を通して、異なるジェル中で香り強度をほぼ等しいレベルに調節する能力があるように、ジェルも「正規化」することができる。これにより、強度制御を調節した時、1つ以上の香りの強度が他の香りの強度よりも著しく高いないことを確実にする。
【0036】
ジェルは、次のようにして正規化することができる。ジェルは、ジェル間での香り体験の著しいばらつきを最小にするように強度評価を完了した香料と配合する。ジェル組成物は、強度に対する熟練者の感覚格付者により、同じ物品中の他のジェル組成物に対して評価される。例えば、熟練した感覚格付者は、装置から2メートルの距離で香り又は香料の強度を評価することができる。
次の格付けスケールを使用する:
5=極端に強い
4=非常に強い
3=中程度に強い
2=弱い
1=非常に弱いが依然知覚可能
0=知覚不能
【0037】
芳香が、その特定シリーズの他の芳香と同じ範囲の強度に入った場合(+/−1格付け差)、正規化されたと考える。
この正規化を更に確実にするためには、ジェル組成物は、設定時間加熱して、他の組成物に対して同じ方法で評価することができる。この手順により、所与の香りを含有する製造物品中のジェル組成物のそれぞれから、使用者が同じレベルの香り経験ができることを確実にする。
例えば、ジェル組成物の形態である香り成分42は、ディスク46のポケット44の中へ直接入れることができ、又は何か他の容器、入れ物、又はライナーの中へ置いて、香り成分を有するこの容器、入れ物、又はライナーをポケット44の中へ入れることもできる。
【0038】
香り成分42を、ある他の容器、入れ物、又はライナー中に入れる場合、かかる容器、入れ物、又はライナーは、任意の好適な構成を有して、任意の好適な材料からなることができる。図8は、香り成分を含有するための容器、入れ物、又はライナー52の非限定的な一実施形態を示す。容器、入れ物、又はライナーは、任意の好適な大きさにすることができる。非限定的な一実施形態では、容器、入れ物、又はライナーは、梨形であり、約1.25インチ(約3cm)未満の長さ及び約2cm未満の幅を有する。
図9は、香り成分42を含有する容器、入れ物、又はライナーが製作される物品の一実施形態を示す。図9に示す物品は、香り成分を含有する複数の容器52を含む。複数の容器52は、製造中に任意の好適な方法で(部分的に、又は完全に)互いに結合することができる。図9に示す実施形態では、複数の容器52は、連続シート又は細長片54の形態で互いに結合されている。連続シート又は細長片54は、後に切断されて、個々の容器52になる。
【0039】
連続シート54は、ライナー部分56、及びカバー部分若しくは膜58を含む。この実施形態のライナー部分56は、香り成分42を含有する容器52の底を形成する複数の窪み60を有するシート又は細長片を含む。容器52は任意の好適な構成とすることができるが、この実施形態では、容器52は、ディスク46のポケット44と同じ構成を有する。容器52は、ディスク46のポケット44よりもわずかに小さいので、ポケット44にはめることができる。
容器54のシート(したがって、個々の容器)は、いずれかの好適な材料又は材料群で製作することができる。一実施形態では、容器54のシートのライナー部分56は、低密度ポリエチレン(LDPE)からなる。カバー部分58の材料は、香料を加熱した時香料の放出に最小の影響であるように選択するのが好ましい。図10に示す一実施形態では、カバー部分58は、先細の毛管64により画定される複数の開孔62を有する三次元開孔フィルムからなる。毛管64は、より広い部分、すなわちベース開口66と,より細い部分、すなわち頂点開口68とを有する。カバー部分58は、毛管64のより狭い部分68が香り成分に面し、その結果、香り成分中の香料からの蒸気が容易にカバー部分58を通過できるが、香料ジェル又は液が開孔62を通過する(又は漏れ出す)傾向がないように、方向付けられているのが好ましい。かかる先細毛管を有する材料の一例が、1975年12月30日にトンプソン(Thompson)へ発行された米国特許3,929,135号に記載されている。一実施形態では、カバー部分58も低密度ポリエチレンからなる。好ましくは、カバー部分58は、約540ft
3/分/ft
2の多孔率、及び15%以上の開口面積を有する。
【0040】
香り成分をこのような容器52内に置くことにより、幾つかの利点が生じる。特にジェルが、ジェルの相分離を引き起こす暑い状況下で貯蔵されたり又は暑い状況に曝されたり、輸送中などにカートリッジ22又は装置20が転倒したりする場合に、香料ジェルが封じ込め密封を汚染することを防ぐ。容器52は、装置の使用中に、使用者がジェル組成物などの香り成分に接触することを防ぐもう1つのバリアも提供する。カバー部分58は、香料の放出に与える影響が最小であるのが好ましい。カバー部分を通る香料の放出は、好ましくは香料のいかなる分離も起こさず、したがってカートリッジ22の使用中一貫して香りの品質を保証する。
容器54のシートを形成することにより、回転可能なディスク46のポケット44のそれぞれを異なる香りで満たすよりも、多数の容器が同じ香りを有するシートの形態で製作可能であるという点で、製造の単純化及び製造速度を増すことが可能となる。これにより、個々の香りの適用量を製作できる速度が増し、そこに入れる予定ではない香りで香りポケット44を汚染する可能性が減少する。容器54のシートは、カートリッジ22に入るそれぞれの香り用に形成するのが好ましい。容器54のシートを形成した後、切断して個々の容器52を形成することができ、これら個々の容器52は、カートリッジ22のポケット44に単に落とすだけにできる。
【0041】
ここで、カートリッジ22の様々な構成要素及び部分の構造を、図7を参照しながら更に詳細に説明する。しかし、この点に関して、図7に示すカートリッジ22は、香りを含有する製造物品の可能性のある単なる一実施形態であることを理解されたい。図7に示すカートリッジ22の機構の一部又は全部を有することを必要としない、香りを含有する他の型の物品が提供可能である。
図7に示すカートリッジ22は、幾つかの基本的な構成要素を備える。これらは、上から下へ、カートリッジシェルの上部分36、ポケット44の上を密封する密封材料又はバリア材料102、回転可能なディスク46、カートリッジ22をロック及びアンロックするためのロックリング86、波ばね100、及びカートリッジシェルの下部分38を含む。回転可能なディスク46を最初に説明するが、この実施形態では、カートリッジ22のその他の構成要素は、ディスク46の様々な機構と協働するように設計されているからである。
【0042】
図7に示す実施形態では、ディスク46の頂部表面48は、その周辺72に複数のスロット70を有するのが好ましい。スロット70は、香りポケット44の間に配置される。これらスロット70の両側には、スロット70に近づくにつれて次第に深さを増す傾斜74がある。ディスク46は、ディスク46の中心からわずかに外れて、小さな開口76を有する。この開口76はディスク46の底表面50の上に歯78を形成することからできる。歯78は、ディスク46を回転させるために使用される。小さな開口76は任意であり、歯78を形成する一加工法の単なる結果である。ディスク46の底表面50は、香りポケット44の外端部82の外側に配置された、円形リム80を備えるのが好ましい。ディスク46の頂部表面48は、香りポケット44が使用のために開いていない時にシールを形成する補助をするために、香りポケット44のそれぞれの周りにガスケット84を備える。示された特定の実施形態では、リム80と香りポケットの外端部82との間に十分な空間が備わっており、ディスク46の下側のロックリング86が、ディスク46の底表面50上で香りポケットの外端部82を形成する突出し部とリム80との間にはめるのが可能となる。他の実施形態では、ロックリング86を、リム80の外側にはめることができる。
【0043】
カートリッジ22は、頂部表面26(すなわち、カートリッジシェルの上部分36)に開口部88を有し、1つの香りポケット44を回転して開口部と整列させ、これにより露出するのを可能にして、香料の放出を可能にする。カートリッジシェルの上部分36の内側表面90は、幾つかの起立部分(又はカム)92を有し、ディスク46が回転する時のバリア材料102上の摩耗を減少することができる。示された特定の実施形態では、8つのこれら起立部分92がある(図の簡明化のために、これらのうちの6つのみ示す)。起立部分92は、カートリッジシェルの上部分36の内側表面90の周りに放射状に配置され、ディスク46の周辺72で香りポケット44の間に配置されたスロット70と係合するように間隔を置く。
カートリッジ22は、その底表面28(すなわち、カートリッジシェルの下部分38)に4つの開口部を有する。カートリッジシェルの下部分38の開口部は、装置が回転可能なディスク46をカートリッジ22の中で回転させることを可能にする中心の開口部94;拡散器20内の加熱要素からの熱が、放出のために曝されている香りポケット44へ伝達することを可能にする開口部96;及びカートリッジ22が使用されていない時に、拡散器20が、香り成分を密封するためのカートリッジ22内のロックシステムを活性化及び非活性化することを可能にする、2つのスロット形状の開口部98を含む。カートリッジシェルの下部分38の内側表面は、ロックリング86の底表面上の傾斜104と相互作用する、幾つかの突出し部99も備える。
【0044】
カートリッジ22は、カートリッジシェルの上側部分36の内側のバリア材料102に対して回転可能なディスク46を上向きに押しつける、シェル24の内側のばね100などの弾性要素も備えてよい。回転可能なディスク46の上表面48がバリア材料102に接触することにより、香料が逃げることを防ぐシールが形成される。ばね100は、いずれかの好適な型のばねとすることができる。ばね100は、所望のシールを作り出す力を適用するのであれば、いかなる好適な場所にも置くことができる。示された実施形態では、ばね100は、ディスク46の底表面50上のリム80及びロックリング86の両方の外側にはめる波ばねを備える。
【0045】
ロックリング86は、回転可能なディスク46の下に置かれる。ロックリング86は、幾つかの傾斜した切取り104と、二対のリング突出部106とを有するリングである。二対のリング突出部106は、ロックリング86の対向する側部にある。ロックリング86は、拡散器20により回転され、以下にて更に完全に記述するように、カートリッジ22を「ロック」又は「アンロック」する。ロックリング86がロック位置に回転されると、カートリッジ22が拡散器20から取り出された時に、回転可能なディスク46が、長期間の高品質密封を達成するに十分な力でバリア材料102に対して押し付けられる。ロックリング86がアンロック位置に回転されると、リング86上の傾斜した切取り104が、下カートリッジシェル38の内側表面上の突出し部99を係合解除し、回転可能なディスク46が回転して、ディスク46のポケット44内に貯蔵された香り成分42を露出することを可能にする。
【0046】
追加/代替実施形態
例えば、カートリッジ22などの香りを含有する製造物品の数多くの他の実施形態が可能である。追加及び代替実施形態の次の例は、網羅的であることを意味するものではなく、他の実施形態も可能であることを理解されたい。
この製造物品は、「可搬式」とすることができるので、種々の型の包囲空間に置かれた装置と連動して使用することができ、非限定的な例を幾つか挙げると、異なる部屋に置かれた装置と連動する場合や、ビルディング及び車両内に置かれた装置と連動する場合などがある。
他の実施形態では、例えば、香り成分は、香りを放出するために加熱を必要とせず、ファンの助けを借りて又は助けなしで、単に空気に曝すだけとすることができる。
製造物品は、その容器の少なくとも1つが「中間領域」を備えるように構成することができ、そこでは、芳香材料の一部は加熱されるが、芳香材料の残りは直接熱に曝されない。これは、芳香材料の寿命保存を試みるために、又は他の目的のためになすことができる。
【0047】
これら又は他の実施形態では、密封は、ばね以外の要素の助けで形成されてもよい。いずれかの好適な弾性要素又は材料が、ばねの代わりに使用できる。使用可能な他の材料の非限定的な例として、発泡体片及びプラスチックのカンチレバー構造が含まれる。他の実施形態では、ばね又は弾性要素は全く省略することができ、ロックリング86が、ディスク46を片寄らせてシール102と気密接触にすることができる。
更に別の実施形態では、カートリッジなどのその物品は、カートリッジから香りを放出するために別個の装置を必要としない「独立型」装置とするか、又は「独立型」装置となるよう変更するか、いずれかが可能である。例えば、全ての制御を有する装置と連動してカートリッジを使用する代わりに、カートリッジは、放出する香りを使用者が手動で選択できるように変更することもできる。これら又は他の実施形態では、カートリッジは、標準型電気コンセントへ差し込むように適合させることもできる。そのようなカートリッジ(又は本明細書で記述した装置のいずれか、又はそのコンパクト化若しくは簡単化型)は、標準型電気コンセントへ差し込んで、該コンセントで支持されるように適合させることができる。かかる差込み型カートリッジは、ジェルを電気的に加熱し、及び/又は差込み型電気製品タイマーと同じ方法で操作して、放出する香りを定期的に変えることもできる。
【0048】
これら又は他の実施形態では、カートリッジなどのその製造物品は、再利用可能、再充填可能、使い捨て可能、又はリサイクル可能に多くの種々の方法で変更可能である。製造物品は、これら特性(再利用可能性、再充填可能性、使い捨て可能性、及びリサイクル可能性)の1つ以上を有することができる。そのカートリッジは、環境に優しい方法で利用することができる。必要に応じて、これら実施形態のいずれにおいても、製造物品(カートリッジなど)のデザインは、シェルなどの外側ハウジングの上部品と下部品の間にヒンジを設けるなどによる変更を行い、その結果、ハウジングの2つの部分が取り付いたままとなってクラムシェルのように開き、カートリッジのそのような使用を容易にすることができる。もちろん、そのようなクラムシェル機構は図に示すカートリッジデザインに限るものではなく、かかる機構を受け入れることができるか、又はかかる機構に向いているいずれか他の物品上に設けることができる。
【0049】
一組の実施形態では、カートリッジなどのその製造物品は、再利用可能又は再生可能にすることができ、次にカートリッジ内の香りが使い切られると、カートリッジは、処分するか、公共廃棄物システムでリサイクルするか、又は製造者へ返却してリサイクルすることができる。
他の組の実施形態では、カートリッジなどの製造物品の一部分がリサイクル可能である。それには、使用者がカートリッジを開いてその一部を取り出すことを要する場合もある。例えば、カートリッジは、シェル又は外側ハウジングなどの開く部分を有することが可能であり、回転可能なディスクなどの香りを収容する要素は、外側ハウジングから取り出し可能であり、カートリッジのその2つの部分は、別個に取り扱い可能である。例えば、使用者は、外側ハウジングをリサイクルして、香りを収容する要素を処分することができる。
【0050】
別の変形例では、カートリッジなどのその製造物品は再充填可能にすることができる。かかる実施形態では、回転可能な円盤などのカートリッジへ入る部分は、密封した形態で供給することができる。例えば、カートリッジを開放可能として、回転可能なディスクを上記のように取り出し、新しい回転可能なディスクを外側ハウジング内へ設置することができる。かかる変形例では、カートリッジ及び/又は装置は、回転可能な円盤などの香りを含有する構成要素を装置へ挿入する時に構成要素上のシールを破るための機構を備えることができる。
別の組の実施形態では、香りを含有する物品がその中へ挿入される装置は、密封機構を備えることができ、香りを含有する物品は、使用後に装置からカートリッジを取り出すことにより処分することができる。
カートリッジなどの香りを含有する製造物品は、「カスタマイズ」することもでき、カートリッジの購入者がカートリッジに含ませる1つ以上の香りを選択することができる。
【0051】
したがって、別の態様において、本発明は、カートリッジなどの香りを含有する物品を顧客に供給する方法を提供することができる。その顧客は、個人消費者、及び/又は商業若しくは産業消費者とすることができる。その方法は:香りの選択法を消費者へ提供し;消費者が選択する1つ以上の香りについての入力を消費者から取得し;カートリッジなどの香りを含有する物品を消費者へ供給する段階を含むことができる。その方法は、多数の様々な方法で実行することができる。その方法は、卸レベルで、小売りレベルで、消費者レベルで、実行することができる。
これら及び他の実施形態では、カートリッジなどの香りを含有する物品は、商店で、売店で、香りを含有する物品を供給若しくは分配する機械で、カスタマイズすることができる。
これら及び他の実施形態では、消費者は、コンピューターやこすって嗅ぐサンプルなどの使用を通して、香りの選択法を提供され得る。個々の香り容器は、香り容器に意図しない香りで香り容器が汚染されることの心配の必要無しに、これら方法の全てでカートリッジを供給する柔軟性をもたらす。
【0052】
本明細書に記述するいかなる実施形態においても、顧客が香り及びその順番を選定した後に、パーソナルコンピューターのプリンターなどにより、顧客が選定した香りの順番をリストしたラベルを作り出すことができる。プリンターは又、個人的情報などその他の情報をラベル上に印刷するようにプログラムすることができ、それらには、受取人の名前(贈り物の場合)及び理由などと同様に、購入者の名前、購入のきっかけ(記念日、贈り物、旅行土産など)が含まれるが、これには限定されない。これは贈り物、又は不動産業事務所、保険代理店事務所、銀行、スーパーマーケット、デパート、グリーティングカード店、ドラッグストア、ショッピングモールなど、多数の商業及び/又は産業施設のための促進手段とすることができる。もちろん、本明細書に記述する機構及び方法は、図に示した実施形態に限るものではなく、それどころか、これら機構を備えることが可能な又はこれら方法により分散可能ないずれか他の型の装置と同様に、いかなる香りを放出する装置にも(必ずしも香りを放出するものでさえなくても)、適用可能である。
【0053】
III.
装置
香りを放出する装置(又は器具、若しくは単に本「装置」)、又は拡散器20は、いずれかの好適な構成とすることができる。拡散器20を、図1、2、及び11に示す。図に示す実施形態では、拡散器20は、概ね円筒形である。拡散器の頂部には、隆起した空気ダクト120及び空気排出口122がある。拡散器20の頂部パネル124は、透明とすることができ、装置の使用者が、中のカートリッジ22及びその上のいかなる情報をも見ることができる。
装置20は、個人の個人的利用のために香りなどの揮発性材料を放出するように構成することができるし(例えば、装置は使用者の鼻の近辺に置かれた管などを通して香りを放出するだけである)、又は部屋若しくは車両などの特定の空間全部に揮発性材料を分散するように構成することもできる。好ましくは、装置20は、揮発性材料をある空間全部に分散するように構成される。
【0054】
図に示す実施形態では、装置は、揮発性材料をある空間全部に放出するように構成される。このことを行うために、一実施形態では、揮発性材料は、約5°又は10°以上の角度により画定され、ある実施形態では約45°以上の角度により画定される分散パターンで分散される。揮発性材料は、45°よりも大きいいずれかの角度、例えば、45°超過の増分5°ずつ大きいいずれかの角度(例えば、50°、55°、60°、・・・、など)で画定される分配パターンで分配することもできる。かかる実施形態の非限定的な一変形例では、揮発性材料は、約120°以上の角度により画定される分散パターンで分散される。非限定的な実施例では、分配パターンは約180°以下の角度で画定されるが、他の実施形態では、より大きな角度の分散も可能である。かかる実施形態の非限定的な他の変形例では、装置20は、かかる材料が約100ft
3(約2.8m
3)以上の体積中で検知できるように、揮発性材料を分散可能である。
【0055】
拡散器の多数の他の実施形態が可能である。本発明は、図に示した構成を有する拡散器には限定されないこと、及び他の実施形態では、拡散器の構成は、図に示したものよりも大幅に異なり得ることを理解されたい。
拡散器20は、香り又は芳香材料を「休止」状態から活性状態に活性化するための構成要素を含んでもよい。かかる構成要素には、香り又は芳香材料を、気化又は加熱する構成要素を含むことができるが、これには限定されない。分配装置は、芳香材料を環境中又は空気中へ拡散又は移送するための、ファンなどの構成要素も含有してよい。
拡散器20は、ヒータ132を1つ以上の香りを含有した容器に整列する機構を備えてもよい。非限定的な一実施形態では、その機構は、容器の少なくとも1つがヒータと整列するように、複数の香りを含有する製造物品内の容器を回転させる。別の実施形態では、容器の下に2つ以上の加熱要素があってもよい。更に別の実施形態では、容器は静止のままであってもよく、装置が、容器と整列させるために加熱要素を回転させるか、さもなくば移動させる機構を備えてもよい。
【0056】
図11は、図1及び2に示す拡散器の断面図である。図に示す拡散器20の実施形態は、幾つかの主要要素を備え、これらには、カートリッジ22を受け入れるためのスロット126、カートリッジ22内の回転可能なディスク46と係合して回転させるための回転ハブ128、カートリッジ22内のロックリング86を係合させるための回転板130、香料の拡散を加速するための加熱要素132などの活性化構成要素、及び回転可能なディスク46内の香りジェルの露出されたポケット44A上に強制空気を流すために、隆起した空気ダクト120などの管路と協働するファン134などの拡散構成要素が含まれる。カートリッジ22を受け入れるためのスロット126は、カートリッジ22を取り出すために開くことができる、扉136と一体であるのが好ましい。この扉136は、カートリッジ22がアンロックされているか、又は香りポケット44が露出されている場合には、カートリッジ22を取り出せないようにするために、装置20内の電子装置により制御されるのが好ましい。
【0057】
加熱要素132は、好ましくは放出のために露出された香りポケット44Aの近傍にあるべきである。加熱要素132は、香りポケット44Aに接触する必要はない。しかし、必要に応じて、加熱要素132は、香りポケット44Aの近傍にあってもよいだけではなく、放出のために露出された香りポケット44Aに接触して、加熱要素132から香りポケット44内の香料ジェルへの熱伝達を増加してもよい。
この実施形態では、カートリッジ22内のディスク46は、ディスク46の下側上の歯78と係合するハブ128を有する軸138により回される(回転させられる)。軸138は、主歯車144及びウォーム歯車146を備える一対の歯車を介してモータ142に連結される。この実施形態の主歯車144は、板歯車である。モータ142がウォーム歯車146を回転させ、ウォーム歯車146が主歯車144を回す。主歯車144が軸138を回転させて、カートリッジ22内のディスク46を回す。
【0058】
カートリッジ22が装置20の外にある時には、カートリッジ22は、回転可能なディスク46の香り容器がない空間部分51をカートリッジ22の頂部部分の開口部88の下の位置にして、ロック位置にある。ばね100が、低品質密封を定位置に保持するが、依然回転可能なディスク46は回転可能である。ロックリング86が係合した時(例えば、カートリッジ22が取り出された時)、高品質密封が形成され、これにより、安全性を高めるために、回転可能なディスクが回転不能になる。ロックリング86のピン又は突起106が、カートリッジ22の底のスロット98を貫いて、装置20のロック機構と係合する。
【0059】
図11は、カートリッジ22をロックしアンロックする拡散器20の構成要素も示す。示される実施形態では、カートリッジをロックしアンロックする構成要素は、別個のモータ及び一組の歯車、及び一対のピン、ロックピン140を備える。第二の組の歯車は、歯車148及び板歯車150を備える。モータ及び歯車の配置が、ロックピン140を前後に回転させ、カートリッジをロックしアンロックする。ロックピン140は、板歯車150上にあり、板歯車150も軸138に連結される。示される実施形態では、ロックピン140(この図の紙面方向を向く)は、カートリッジ22の底の曲線スロット98の内側にはめるように配置される。ロックピン140は、円形ロックリング86の突出部106の間にはめる。円形ロックリング86内の傾斜削除部分104は、本明細書に記すように、低端部から高端部まで変化する深さを有し、その結果、これらが、低部カートリッジシェル38の内側表面上の突出部99に沿って滑る傾斜を形成する。モータが歯車を回すと、ロックピン140が、ロックリング86内の突出部106を押して、ロックリング86を回す。傾斜削除部分104の最も高い部分が突出部99と整列した時、ロックリング86はその最も低い位置となる。これにより、ロックリング86からばね100へ負荷が伝達され、ばね100を圧縮する。これにより、香り容器44を囲むリム又はガスケット84とバリア材料102との間の界面又は密封圧力が除去され、回転ディスク46の回転が可能になる。
【0060】
モータは、制御回路を有する回路基盤に結線され、回路基盤は制御ボタンに接続される。装置は、構造、車両(例えば、自動車のたばこ用ライター)などの電気出力端へ挿入する、電気プラグを備えることができる。あるいは、装置は、電池で電力供給することもできる。
【0061】
拡散器20は、消費者が装置を始動及び停止させ、香りの「量」、すなわち強さを選択し、香りの推移の間の時間間隔を選択し、カートリッジ内の1つ以上の望まない香りを飛び越すための制御装置を有することができる。これらは、始動及び停止ボタン、別個であってもよいが、好ましくは単一の始動/停止ボタン160、取り出しボタン162、香り強さ制御装置164、香り持続期間制御装置166、次の順番の香りを前もって飛び越すための「飛び越し」ボタン168とを備えることができる。前の文章で記述した制御装置は、拡散器20用に可能な制御装置の単なる一実施形態であることを理解されたい。拡散器20は、これら制御装置の全てを有する必要はなく、他の又は異なる制御装置を有してもよい。消費者が「飛び越し」制御を利用しない場合、又は拡散器20がそのような制御装置を備えない場合、その香りは、事前決定した順番で放出され得る。かかる順番には、ディスクの周りに配置した順番で順次香りを放出することを含むことができるが、これに限定されない。
【0062】
拡散器20は、使用者が制御設定を決定できるように、1つ以上のディスプレイを有することもできる。ディスプレイの幾つかの非限定的な例には、香り強度ディスプレイ170,香り「トラック」番号ディスプレイ172,及び香り持続期間ディスプレイ174が挙げられる。ディスプレイは、いずれかの既知の形態とすることができる。図に示す実施形態では、ディスプレイは、液晶ディスプレイ(LCD)、又は数値を表示する発光ダイオードディスプレイの形態である。例えば、香り持続期間ディスプレイの数値は、香りが放射され続ける分数を表示することができる。
幾つかの実施形態では、装置は、芳香材料の休止状態から活性状態への活性化、及び芳香材料の環境中への拡散の両方を制御する単一の制御装置を有することができる。例えば、単一の制御装置は、ヒータ132及びファン134の両方の作動を制御することができる。図に示す実施形態では、これは香り強度制御装置164である。
【0063】
装置20の構成要素は、いずれかの好適な材料で製作するすることができ、いずれかの好適な配置とすることができる。好適な材料として、金属(例えば、アルミニウム)、ガラス、又はプラスチックが挙げられるが、これに限定されない。好ましくは、隆起した空気ダクト120などの装置の管路はPET製であるが、匂いを吸収する傾向及び加熱した時に変形する傾向が最小であるからである。更に、排出出口、ヒータ132、及び放出中の香りの香り容器44Aは、装置の外装40の比較的近くに配置され、香りが排出出口122の「風下」にある装置の部分を汚染するいずれかの傾向を最小にするのが好ましい。
ヒータ132は、香料ジェルを所望の温度に加熱可能ないずれかの好適なヒータとすることができる。ヒータ132は、ヒータの昇温部分である発熱体を備えるのが好ましい。ヒータ132は、好適ないかなる温度でも、好適ないかなる期間でも作動させることができる。他の実施形態では、ヒータ132は完全になくすことができ、この場合、香りは「休止」又は非加熱状態から、ファン134により拡散される。
【0064】
本発明のその他の新規な態様は、香り又は芳香材料を放出するための装置のプログラム法に関する。これを「放出プログラム」と呼ぶ。放出プログラムは、その間に芳香材料を放出する1つ以上の放出期間と、香りを放出する方法又は方法群とを含む。
一実施形態では、芳香材料の少なくとも1つが、約1分以上120分未満の放出期間に放出される。他の実施形態では、放出期間は、前述範囲に入るいかなる範囲の分数であってもよい。そのような他の範囲には、約1分〜約90分の間の範囲、及び約1分〜約60分の範囲が含まれるが、これに限定されない。更に他の、但し好ましさが少ない実施形態では、芳香材料は、1分未満又は120分以上の放出期間で放出してもよい。芳香材料は、放出期間中に連続して放出することもできるし、又は間欠的とすることもできる。好ましい実施形態の放出プログラムは間欠的であり、「習慣性」を最小にするために、及び以降に詳細に述べる他の利点のために、それぞれの所与の香りに対してパルス列の香り放出を使用する。制御装置は、使用者が制御を行っても行わなくても、香りの間欠放出を行うことができるように設定可能である。
【0065】
香り放出プログラムは、香り強度及び持続期間の入力を使用者に提供するのが好ましい。かかる好ましい実施形態では、使用者は、香り強度及び持続期間を制御する。これら2つのパラメータに対する規定値設定も、「ワンタッチ再生」で利用可能である。上で説明のように、幾つかの好ましい実施形態では、本システムは、それぞれの所与の香りに対してパルス列の香り放出を使用する。例えば、非限定的な一実施形態では、各香りは一連の10分間で放出される。かかる実施形態では、各10分間は、ヒータ及び/又はファンが電力供給される期間、並びにヒータ及び/又はファンが電力供給されない1つ以上の期間を有することができる。入力された香り持続期間は、複数の間欠放出期間により実現される。追加非加熱期間、例えば、5分間など(又は数分間若しくは2分を含むがそれに限定されない部分からなる任意の好適な期間)は、所与の香り放出サイクルの期間の最後の部分に設け、新しい香りが導入される前に香りが消散するようにする。好ましくは、そのような非放出期間は放出期間よりも短い期間である。好ましくは、非放出期間は放出期間の半分以下である。
【0066】
10分間の放出期間のヒータに電力供給される時間に対するヒータに電力供給されない時間の相対比率が、香りの強度を決定する。例えば、低強度設定では、ヒータ132がオン/オフされる時間比は、約10/90とすることができる。これに対して、最強設定では、その比は約100/0とすることができる。図12は、放出期間中にヒータに電力供給される時間に対する強度設定の非限定的な一例を示すグラフである。グラフの上の線は、オン/オフ期間比及び強度設定の間の線の関係を表す。図12に示すように、そのタイミングと強度は、ヒータをオン/オフする時間の比が、より高い設定で増加するように設定できる。この方法により、高い設定では高い応答が可能となって香り強度の増加がより感知され、範囲の多くにおいてより微細な調節が可能となる。
【0067】
ヒータ132は、香りを放出するのに好適ないずれかの範囲内の温度まで、発熱体を加熱することができる。幾つかの実施形態では、ヒータ132は、通常の部屋温度よりも低い温度に発熱体を加熱するように設定可能である(例えば、屋外で使用する場合)。ヒータ132が発熱体を加熱できる非限定的な一温度範囲は、約20℃〜約100℃の間である。非限定的な一実施形態では、ヒータ132は、70℃の作用表面温度に迅速に到達して安定して保持するように電力供給される。ヒータ132は、多数の種々の方法で作用温度に迅速に達するように電力供給することができる。一実施形態では、これは、2つの全く異なるステップでヒータに電力供給することにより達成される。図13は、異なる設定のヒータ設定と持続期間を使用して、ヒータを所望の温度まで迅速に上昇させることができる1つの方法を示すグラフである。非限定的な一実施形態では、例えば、加熱期間の最初の約30秒間(図13において「1」で表される期間)には、ヒータは、比較的高い頻度で電力供給/パルス供給される。これにより、ヒータ132が迅速に昇温可能である。その後(ヒータが所望の温度に達した後、例えば「2」と記された期間)、頻度が下げられて目標温度を維持する。特定の期間の後(「3」で表される期間)、ヒータを切って、香りが消散するままとしてもよい。
【0068】
ファン134は、いずれか所望の設定にすることができる。非限定的な一実施形態では、ファン134によって作り出される空気流量は、選択した強度の関数として変化する。通常の部屋の全体的な空気移動をもたらすために最低の空気流量が必要とされるので、かかる実施形態では、ファン速度目盛りは、ファンの中間設定(例えば、ファン設定「4」)で始まるのが好ましい。図14は、強度設定の変更につれてファン設定を変化させることができる1つの方法を示すグラフである。この実施形態では、ファンの速度は、最低強度設定から、最高強度設定の80%においての最大出力(すなわち、最大空気流量を達成する最低ファン設定まで、これは必ずしもファンの最高設定ではない)まで直線的に上昇する。これにより、丁度最高強度に設定するよりもよい空気流が得られる。
【0069】
空気流量は、加熱プログラム及びその結果の温度の関数として変化させることもできる。例えば、ヒータが電力供給さている期間及び約35℃に冷えるまでは、ファンの速度は、上述のように(図14参照)設定される。35℃より下では、ファンの速度は下げられるが、ファンはオンのままである。非限定的な一実施形態では、この設定は、ファンの最大出力の約20%とすることができる。言い換えれば、システムが35℃を越えている限り、ファンはオンである。ファンは、ヒータに電力供給された期間の後も、低速度ではあるが、システムを冷却するためにも作動する。
【0070】
先に述べたように、使用者は、どのような長さでそれぞれの香りが放出されることを望むか設定できる。図15は、放出サイクルの非限定的一例を示すグラフである。示されたこの時間は、活性な放出期間(例えば、「1」で示される期間)の集合に分割され、そのそれぞれは最終枯渇期間(「2」で表される期間)を有する。図15に示す放出サイクルの例では、最終枯渇期間は5分間続き、この間ファンはその最大出力の20%で作動する。使用者によって選択された時間に基づき、2つの全く異なる方法が採用される。時間が15分未満の場合(10分未満の放出期間を残す)、単一放出期間が、使用者により選択された時間(t)から枯渇又は消散期間5分を減算して(t−5)、強度プログラムで定義した比率をt−5に適用することにより、定義される。t−5が10分以上である場合には、t−5を10で除算して、所与の香り持続期間に対する放出期間数nを定義する。t−5が10で丁度割り切れない場合、10未満の余り部分は全部の期間nへ均等に割り付けられる。次に、強度プログラムの比率を、10分より多いn期間に適用する。例えば、入力された香り持続時間が40分の場合、n=3であって,それぞれが10+5/3分続く。
【0071】
上述の放出プログラムは、幾つかの有利な特徴をもたらす。使用者は、制御装置を有しているので、放出される香りは、個人的な好み及び部屋の環境に適合するように合わすことができ、例えば、「丁度十分な」香りが得られる。放出プログラムは、穏和な強度変化及び枯渇手順を提供し、それぞれの香りが香り強度を変化して香り「疲労」又は習慣性を減少可能である。香り品質が、カートリッジの使用中いっかんしてよりよく保存される。香りを戦略的に放出することにより、及び/又は香料を古くしないように十分なだけ加熱することにより、香り品質がより長く維持される。香り放出プログラムは、好ましくは、空気中/表面上に残留する香りを最小にもする。香り放出プログラムは、好ましくは、異なる香りの間で感知可能な推移を提供し、その香りが使用後は消散するようにする。これは、使用後に香りをカーペット上又は他の表面上に残す、既知の差込み装置とは対照的である。
【0072】
装置は、必要に応じて、非限定的な数の他の任意の機構を備えることもできる。例えば、カートリッジの頂部などのカートリッジの一部を照らす明かりを装置に備え、カートリッジの頂部上のいずれかのデザイン及び/又は書付けを、暗い時でも使用者が見ることができるのが望ましい場合もある。
装置は、装置が遠くから操作可能になるように、手持ち遠隔制御を備えることができる。装置は、特定の時刻に始動するように使用者が装置をプログラム可能にするタイマーを備えることもできる。好ましくは、かかる実施形態では、タイマーは装置と一体であり、これに組み込まれる。他の実施形態では、別個のタイマーを装置と共に使用することができる。
【0073】
装置は、装置が不適正に置かれた場合、又は他の目的のために、自動停止機構を備えることができる。かかる機構は、例えば、装置が壁に近すぎる位置に置かれた場合などに、使用することができる。自動停止機構は、公衆トイレで使用される動作又は近接センサーに似たものとすることができ、何かが空気排出口に近すぎた場合装置を停止(始動ではなく)するように変更される。
他の実施形態では、装置は、音、光、可視像、水などが含まれるが、これに限定されない他の媒体と連動させ、必要に応じては、同期させて使用することができる。
その上に、多数の他の拡散器の実施形態が可能である。例えば、使用中に拡散器のハウジングの外側にカートリッジが置かれる、他の実施形態を作り得ることも意図している。
【0074】
その他の実施形態では、モーター群の位置を反対にすることもでき、カートリッジをアンロックする機構をカートリッジ内のディスクを回転する機構の下に置くこともできる。更に別の実施形態では、同じモータを、カートリッジをロック及びアンロックすることの両方に、及びディスク46を回転させることにも使用することができる。
これら及び他の実施形態では、カートリッジが回転可能なディスクを有する代わりに、ディスクは静止を維持して、装置が、香りを収容する容器の下に置かれるか、又は下で回転する1つ以上の発熱体(又は複数のヒータ)を備えることができる。もちろん、本明細書に記述した実施形態のいずれでも、ヒータは、他の実施形態における香りを収容する容器の上か又は隣接して配置することもできる。その他の実施形態も可能である。
【0075】
意図した操作モードは、使用者が、カートリッジ22を拡散器20の中へ置き、扉を閉じ、始動ボタン160を押すことである。カートリッジ22が装置の外にある時には、カートリッジ22は、回転可能なディスクの香り容器がない空白部分51をカートリッジ22の頂部部分の開口部88の下に位置して、ロック位置にある。装置20は、最初に、カートリッジ22内の回転可能なディスク46をアンロックし、次に、カートリッジ22内の回転可能なディスク46を回転させて、香りジェルを収容する第一のポケット44Aを露出する。ポケット44Aの下の発熱体132が、活性化して香料の放出を加速する。次に、ファン134が始動し、空気を押してダクト120からジェル42を含有する露出したポケット44Aのそばを通す。次に、この空気が部屋に入って、香りを速やかに環境中に拡散する。所定の間隔の後、ファン134及び加熱は停止し、ディスク46が回転し、次の香りポケット44を露出する。次に、ファン134及びヒータ132が再始動して、次の香りを放出する。過剰の量の香料を部屋へ放出することを確実に防ぐために、放出プロセスの中断又は休止を、装置20へプログラムすることができる。
【0076】
使用者が、装置20を停止することを希望する時、始動/停止ボタンを押すと、装置20が、最初に、カートリッジ22内の回転可能なディスク46を回転させて閉鎖位置に戻し、その結果、外側に露出しているポケット44はなくなる。次に、ロックリング86をロック位置へ回転させ、カートリッジ22の内側の密封バリア120に対してディスク46を閉じて保持する。これが完了した後、装置の扉が開き、使用者は、カートリッジを取り出すことができる。その後、カートリッジ22は、ポケット内に香料がまだ残っている場合には、その後再利用することができる。
【0077】
装置20は、これを使用するための取扱い説明を備えることもできる。取扱い説明は、装置を置く部屋や車両などの大きさに基づいて装置を設定するための取扱い説明を含んでもよい。取扱い説明は、それぞれ個々の香りの放出又は非放出の所望の持続期間に対して、装置を設定するための取扱い説明も含んでよい。例えば、取扱い説明は、使用者が香りをもっと感知したい場合、例えば、「習慣性」を最小にすることを望む場合、香り放出の持続期間は比較的短くすべきであること、又は香りが「バックグラウンド」に更に残ることを望む場合、持続期間は比較的長くすべきであることを提示することもできる。カートリッジ又はその部分などの製造物品をリサイクルするための取扱い説明も提供可能である。カートリッジをクラムシェルに挿入するための取扱い説明も提供可能である。最適な香り経験のために香料/ジェルの再生順を配置する取扱い説明も提供可能である。取扱い説明は、例えば、書面、音声、及び/又はビデオなど、いずれか好適な形態で提供可能である。
【0078】
本説明中で言及した、全ての特許、特許出願(及び関連して発行されたいずれかの外国特許出願と同様に、それに基づいて発行されたいずれかの特許)、及び発行物の開示内容を参考として本明細書に組み入れる。しかし、本説明に参考として組み込んだ文献のいずれも、本発明を教示又は開示していないことを明言する。
以上、本発明の原理、好ましい実施形態、及び操作モードを記述した。しかし、本発明は、説明した特定の実施形態に限られると解釈すべきではない。したがって、以上に記述した実施形態は、制限的というよりも実証例としてみなすべきであり、これら実施形態の様々な変形例が、次の請求の範囲にて定義される本発明の範囲から逸脱することなく当業者により作られるであろうことを理解されたい。