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書誌情報  要約  特許請求の範囲  発明の詳細な説明  図面の簡単な説明  図面

 【書誌情報】

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2004-357487(P2004-357487A)
(43)【公開日】平成16年12月16日(2004.12.16)
(54)【発明の名称】模擬エンジン音発生装置および車両運行システム
(51)【国際特許分類第7版】
   B60L   3/00   
   G10K  15/04   
【FI】
   B60L   3/00          H
   G10K  15/04    302J
   G10K  15/04    303E
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2003-155845(P2003-155845)
(22)【出願日】平成15年5月30日(2003.5.30)
(71)【出願人】
【識別番号】000004075
【氏名又は名称】ヤマハ株式会社
【住所又は居所】静岡県浜松市中沢町10番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(72)【発明者】
【氏名】馬渕 哲也
【住所又は居所】静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式会社内
【テーマコード(参考)】
5H115
【Fターム(参考)】
5H115PA08
5H115PC06
5H115PG04
5H115PU01
5H115QA10
5H115QE20
5H115QN03
5H115SE10
5H115SL01
5H115SL03
5H115SL07
5H115SL09
5H115TO30
5H115TU20
5H115UB01
5H115UB05
5H115UB07

 要約

(57)【要約】
【課題】複数の車両が接近したときに、模擬エンジン音を同期させ、聞き心地を良くできる模擬エンジン音発生装置および車両運行システムを提供する。
【解決手段】車両がスタートすると、CPU3が記憶部4から模擬エンジン音パターンを読み出し、音源5へ出力する。音源5はこのパターンに基づいて模擬エンジン音信号を生成し、スピーカ6へ出力する。また、車両がスタートした時点以後、近距離無線通信部1が定期的に小パワーのリンク信号を発信する。他の車両が近づき、その車両に搭載された模擬エンジン音発生装置が発信するリンク信号を受信すると、CPU3が同期信号を近距離無線通信部1を介して発信する。他の車両の近距離無線通信部1が同期信号を受信すると、他の車両のCPU3が音源5へその同期信号を出力する。音源6は同期信号を受け、その同期信号に同期させて模擬エンジン音信号を生成し、スピーカ6へ出力する。
【選択図】 図1

 特許請求の範囲


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設置され、模擬エンジン音を発生する模擬エンジン音発生装置において、
模擬エンジン音を発生する模擬エンジン音発生手段と、
近距離無線送信装置から発信された制御信号を受信する近距離無線通信手段と、
前記近距離無線通信手段によって受信された前記制御信号に応じて前記模擬エンジン音を制御する制御手段と、
を具備することを特徴とする模擬エンジン音発生装置。
【請求項2】
前記近距離無線通信手段は、特定の場所に設置された前記近距離無線送信装置からの制御信号を受信して前記制御手段へ出力することを特徴とする請求項1に記載の模擬エンジン音発生装置。
【請求項3】
前記近距離無線通信手段は、他の車両に設置された前記近距離無線通信手段からの制御信号を受信して前記制御手段へ出力することを特徴とする請求項1に記載の模擬エンジン音発生装置。
【請求項4】
他の車両に設置された前記近距離無線通信手段からの制御信号を受信して前記模擬エンジン音に同期した同期信号を発信する同期信号発信手段と、
他の車両から受信した同期信号に前記模擬エンジン音を同期させる同期手段と、
をさらに設けたことを特徴とする請求項3に記載の模擬エンジン音発生装置。
【請求項5】
車両に設置され、模擬エンジン音を発生する模擬エンジン音発生装置において、
模擬エンジン音を発生する模擬エンジン音発生手段と、
他の車両にて発音されている模擬エンジン音に応じて前記模擬エンジン音発生手段を制御する制御手段と、
を具備することを特徴とする模擬エンジン音発生装置。
【請求項6】
前記制御手段は、他の車両にて発音されている模擬エンジン音に自身の模擬エンジン音を同期させて発音させるように制御することを特徴とする、請求項5に記載の模擬エンジン音発生装置。
【請求項7】
特定の場所に設置され、制御信号を発信する近距離無線送信装置と、前記請求項1または請求項2に記載の模擬エンジン音発生装置を設置した車両とからなることを特徴とする車両運行システム。
【請求項8】
請求項1または請求項3または請求項4に記載の装置を搭載した車両を複数備えたことを特徴とする車両運行システム。
【請求項9】
請求項5または請求項6に記載の装置を搭載した車両を複数備えたことを特徴とする車両運行システム。

 発明の詳細な説明

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気自動車、または電気バイク等に用いられる模擬エンジン音発生装置および車両運行システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電気自動車、または電気バイクといった、電動機で駆動される車両においては、車両自体の音が静かであるので、ガソリン車のエンジン音に近似した模擬エンジン音を発生させ、運転者がエンジン音を聞くことによりスピード感を味わえるようにすることが検討されている。また、従来、この模擬エンジン音を単調に発生するのではなく、車両の外部環境に応じて模擬エンジン音の音量を制御する装置が提案されている。この模擬エンジン音制御装置は、例えば速度、電動機の回転数等から車両の走行・停止の判断をして音量を増減し、また、踏み切りや学校の近くといった、音を制御すべき場所にいる状況をナビゲーションで検出し、音量を低減する。また、カーオーディオ音量を増大させたことからオーディオの音を聞き易くしたいという運転者の意向を認識し、もしくは、VICS(交通情報)、音声付E−Mailといった、情報センタやインターネットサーバからの外部情報の受信時にそれらを聞きやすくするために音量を低減する。また、制限速度超過時に、運転者が速度超過を躊躇するように、音量を増大するという制御を行う(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−233001号公報(段落0008−0049、図1〜図8)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した模擬エンジン音制御装置においては、踏み切り、または、学校の近くといった、模擬エンジン音の音を制御すべき場所の位置情報をナビゲーションから得るので、位置情報を取得するには、正確さに欠ける場合があり、特に、トンネル、地下道等、音が反響し模擬エンジン音の音を制御すべき場所であるにも拘らず、GPS電波が届かないために位置情報が得られず、模擬エンジン音の制御ができないという問題があった。また、ナビゲーションを車両に付けなければ、位置情報が取得できないという問題もあった。
【0005】
一方、二輪車においては、信号待ち等で近くの車両の模擬エンジン音発生装置の音と自分の車両の音とが非同期に、あるいは無秩序に鳴っていると耳障りに感じる人もいるため、相互に模擬エンジン音を同期させることが望ましいが、従来の模擬エンジン音制御装置は、模擬エンジン音を同期させることができないという問題があった。また、この模擬エンジン音は単に実在するエンジン音を模した音にする必要はなく、例えば音楽的な音にしてその音を楽しむということも可能である。その場合においては、近くの車両の音が非同期に鳴るというこの問題は顕著である。
【0006】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、複数の車両が接近したときに、模擬エンジン音を同期させて、聞き心地を良くすることができる模擬エンジン音発生装置および車両運行システムを提供することにある。また、この発明の他の目的は、ナビゲーションを設置する必要がなく、しかも、GPS電波が届かない場所の位置情報をも正確に取得して模擬エンジン音の制御を行うことができる模擬エンジン音発生装置および車両運行システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明では、以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、車両に設置され、模擬エンジン音を発生する模擬エンジン音発生装置において、 模擬エンジン音を発生する模擬エンジン音発生手段と、近距離無線送信装置から発信された制御信号を受信する近距離無線通信手段と、前記近距離無線通信手段によって受信された前記制御信号に応じて前記模擬エンジン音を制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
尚、本願明細書において「近距離」とは、例えば Bluetooth (登録商標) や赤外線通信や無線LAN等の、比較的限られたエリアにおいての主に通信機器間のデータ伝送を目的とした各種通信方式において、それら各方式による通信が有効に機能する距離を意味する。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の模擬エンジン音発生装置において、前記近距離無線通信手段は、特定の場所に設置された前記近距離無線送信装置からの制御信号を受信して前記制御手段へ出力することを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の模擬エンジン音発生装置において、前記近距離無線通信手段は、他の車両に設置された前記近距離無線通信手段からの制御信号を受信して前記制御手段へ出力することを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の模擬エンジン音発生装置において、他の車両に設置された前記近距離無線通信手段からの制御信号を受信して前記模擬エンジン音に同期した同期信号を発信する同期信号発信手段と、他の車両から受信した同期信号に前記模擬エンジン音を同期させる同期手段とをさらに設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明は、車両に設置され、模擬エンジン音を発生する模擬エンジン音発生装置において、模擬エンジン音を発生する模擬エンジン音発生手段と、他の車両にて発音されている模擬エンジン音に応じて前記模擬エンジン音発生手段を制御する制御手段を具備することを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の模擬エンジン音発生装置において、前記制御手段は、他の車両にて発音されている模擬エンジン音に自身の模擬エンジン音を同期させて発音させるように制御することを特徴とする。
【0013】
請求項7に係る発明は、車両運行システムにおいて、特定の場所に設置され、制御信号を発信する近距離無線送信装置と、前記請求項1または請求項2に記載の模擬エンジン音発生装置を設置した車両とからなることを特徴とする。
【0014】
請求項8に係る発明は、車両運行システムにおいて、請求項1または請求項3または請求項4に記載の装置を搭載した車両を複数備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項9に係る発明は、車両運行システムにおいて、請求項5または請求項6に記載の装置を搭載した車両を複数備えたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る模擬エンジン音発生装置の構成を示すブロック図である。この図において、1は近距離無線通信部であり、外部から受信した無線信号を復調してバスライン7へ出力し、また、バスライン7を介して受けた制御信号を外部へ発信する。また、一定時間が経過する毎に、自車の接近を周囲に知らせるためのリンク信号を電波に乗せて放射する。この近距離無線通信部1にはBluetooth規格による無線通信方式が使用される。2は車両を駆動するための電動機の回転数等の電動機の状態を検出する検出部であり、検出結果を制御データとしてバスライン7に出力する。3は装置各部を制御するCPU(中央演算装置)である。このCPU3が行う処理の詳細は後に説明する。4は、CPU3のプログラムおよび模擬エンジン音パターンを蓄積している記憶部である。ここで、模擬エンジン音パターンは、基準波形を元に種々の波形処理を行った合成波形や実際のエンジン音の収録波形をディジタルPCMデータに変換したものである。5は記憶部4から読み出された模擬エンジン音パターンから模擬エンジン音を作成する音源であり、CPU3から出力された音量のレベルに基づいて音量調整が行われる。6は音源5から出力される模擬エンジン音信号を発音するスピーカである。
【0017】
図2は上述した模擬エンジン音発生装置を積載した車両8,9を示す図である。また、図3は図1の実施の形態に係る模擬エンジン音発生装置の動作を示すフローチャートである。以下、図に従ってこの実施形態の動作を説明する。
【0018】
先ず、図2の2台の車両が接近していない状態での装置の動作について説明する。車両を駆動するための電動機がスタートすると(ステップSa1)、以後、CPU3が模擬エンジン音の再生を行う(ステップSa2)。すなわち、CPU3は、まず、記憶部4から模擬エンジン音のパターンを読み出し、音源5へ出力する。音源5はCPU3から供給されたパターンに基づいて模擬エンジン音信号を形成し、スピーカ6へ出力する。これにより、模擬エンジン音が発生する。また、CPU3は検知部2の出力に基づいて電動機の状態(回転数等)を検知し、その状態に応じた音量指定を音源5へ出力する。また、CPU3は検知部2の出力に基づいて電動機が停止したか否かを判断する(ステップSa3)。そして、電動機が停止したと判断した場合は、模擬エンジン音の停止を音源5へ指示する(ステップSa5)。これにより、模擬エンジン音が停止する。
【0019】
また、ステップSa3の判断が「NO」であった場合は、次に、他の車両のリンク信号を受けているか否かを判断する(ステップSa4)。そして、判断結果が「NO」であった場合は、再びステップSa2へ戻り、以後、ステップSa2〜Sa4の処理を繰り返す。
【0020】
次に、図1の模擬エンジン音発生装置を備えた他の車両が接近した場合(図2参照)について説明する。
自車と同じ模擬エンジン音パターンデータが音源5にセットされている他の車両が接近し、他の車両が発信するリンク信号を近距離無線通信部1が受信すると、そのリンク信号はバスライン7を介してCPU3へ送られる。リンク信号がCPU3へ送られると、ステップSa4の判断結果が「YES」となり、CPU3の処理がステップSa7へ進む。ステップSa7では、自車がマスターかスレーブかが判断される。ここで、模擬エンジン音発生装置を備えた2台の車両が接近した場合、両方の車両からリンク信号が発信されるが、最初にそれを検知した方がマスターとなって他の車両へスレーブ信号を発信する。リンク信号を受けても、マスター信号を発信する前に相手車両からスレーブ信号を受けた車両はスレーブとなる。
【0021】
自車がマスターであった場合(ステップSa7の判断がマスター)、CPU3は音源5へ模擬エンジン音信号の1周期のスタートタイミング信号を要求する。そして、音源5からスタートタイミング信号を受けると(ステップSa8が「YES」)、同期信号を近距離無線通信部1へ出力する。近距離無線通信部1はその同期信号を電波に乗せて発信する(ステップSa9)。
【0022】
一方、自車がスレーブであった場合(ステップSa7の判断がスレーブ)、CPU3は同期信号を受信したか否かを判断する(ステップSa10)。そして、同期信号を受信していない場合はステップSa2へ戻り、以後、ステップSa2、Sa3、Sa4、Sa7、Sa10の処理を繰り返す。そして、同期信号を受信すると(ステップSa10が「YES」)、音源5へ同期指示を出力する。音源5はその指示を受け、模擬エンジン音を、1周期のスタート位置から発生する(ステップSa11)。
【0023】
また、上述した2台の車両が一定距離以上離れると、近距離無線通信部1がリンク信号を受信できなくなる。この場合、ステップSa4の判断が「NO」となり、以後、再び、ステップSa2、Sa3、Sa4の処理が繰り返される。
このように、上記実施形態によれば、模擬エンジン音発生装置を備えた2台の車両が一定距離以上近づくと、両車両の発生する模擬エンジン音の同期がとれ、聞いて心地よいエンジン音となる。
【0024】
尚、異なる車両の近距離無線通信部1の間で送られる同期信号は、音の周期のスタート時毎に送っても、最初の一回だけ送ってもよい。また、周期のスタート時だけでなく周期の途中にスタートからの時間情報を送って相手車両のCPU3で同期のずれを修正してもよい。
【0025】
また、2台の車両の再生方法としては、双方の車両が周期の中で半分ずつ発音を受け持つようにしてもよい。例えば、模擬エンジン音が図4に示す楽曲の場合、区間Mという周期の中でA車とB車が交互に発音するようにしてもよい。また、その楽曲が複数のパートを持つ音であれば、各々の車両で発音を受け持つパートを分けてもよい。例えば、A車はメロディパートを発音、B車は伴奏パートを発音するようにしてもよい。
【0026】
また、図5に示すように、例えば、区間Mという周期の中でA車とB車が、輪唱のように一定区間(1小節)ずれて発音してもよい。即ち、A車が2小節目に来たらB車は1小節目をスタートさせるようにしてもよい。
【0027】
また、一度に、3台以上の車両間で近距離無線通信部1のリンクが取れるなら、当該車両間で模擬エンジン音を同期させてもよい。
【0028】
また、複数の車両の音源5に同じ模擬エンジン音パターンデータがセットされていない場合は音を同期させることができないので、各車両もしくはスレーブとなった車両の音量を小さくしてもよい。
【0029】
また、複数の車両の音源5に同じ模擬エンジン音パターンデータがセットされていない状態でも、各車両の記憶部4に同じデータがあれば、各車両の近距離無線通信部1の間でデータのインデックス等を交信し、各車の音源5に同じ模擬エンジン音パターンデータがセットされるようにしてもよい。また、各車両の記憶部4に同じデータがなければ、各車両の近距離無線通信部1の間でデータ自体を交信し、各車の音源5に同じ模擬エンジン音パターンデータがセットされるようにしてもよい。
【0030】
また、本実施形態においては、近距離無線通信を用いて各車両の模擬エンジン音を制御するようにしたが、方式はこれに限定されない。例えば、車両にマイクを備え、そのマイクが直接相手の模擬エンジン音を拾い、その音に応じて(例えば周期を検出するなどして)自身の音を制御するようにしてもよい。
【0031】
次に、この発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態による模擬エンジン音発生装置のブロック構成は図1と同じであるが、CPU3の処理が第1の実施形態と異なっている。図6は第2の実施形態による模擬エンジン音発生装置の動作を示すフローチャートである。また、図7は第2の実施形態による模擬エンジン音発生装置11を設けた車両および道路に設けられた近距離無線送信装置10を示す図である。すなわち、この実施形態を使用する場合、道路の要所、例えば踏切の近く、学校の近く等、あるいは、トンネルや地下パーキング等の音が反響する場所等のエンジン音を制御したい場所に予め近距離無線送信装置10を設けることが前提となる。この近距離無線送信装置10は、Bluetooth規格の無線送信器を内蔵し、常時、小電力の制御信号を発信する。
【0032】
図7において、車両が近距離無線送信装置10から一定距離以上離れた位置にある場合は、まず、図6のステップSb1、Sb2、Sb3の処理が行われ、この処理は図3に示すステップSa1、Sa2、Sa3の処理と同じである。次に、ステップSb4へ進み、制御信号が受信されたか否かが判断される。そして、判断結果が「NO」の場合はステップSb2へ戻り、以後、ステップSb2、Sb3、Sb4が繰り返される。そして、電動機が停止された場合はステップSb6へ進み、模擬エンジン音を停止する。
【0033】
次に、車両が近距離無線送信装置10に一定距離以上近づくと、近距離無線通信部1が近距離無線送信装置10からの制御信号を受信し、CPU3へ出力する。制御信号がCPU3へ供給されると、図6のステップSb4の判断が「YES」となり、ステップSb5へ進む。ステップSb5では、CPU3が音量を小さくする指示を音源5へ出力する。音源5はこの指示を受け模擬エンジン音信号の音量レベルを低下させる。
また、車両が近距離無線送信装置10から一定距離以上離れると、近距離無線通信部1が制御信号を受信しなくなる。この場合、ステップSb4の判断が「NO」となり、CPU3から音源5への音量低減指示が停止される。これにより、以後、模擬エンジン音が通常の音量に戻る。
【0034】
尚、近距離無線送信装置10からの制御信号を受けて音量を制御する以外に、音の音色やテンポ、ピッチを変更してもよい。
【0035】
以上のように、上記実施形態によれば、音を制御すべき場所に近距離無線送信装置を設置することで、車両にナビゲーションを設置する必要がなく、しかも、GPS電波が届かない場所の位置情報をも正確に取得して模擬エンジン音の制御を行うことができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る模擬エンジン音発生装置は、近距離無線通信手段を設けて、それによって受信された制御信号に応じて模擬エンジン音を制御する制御手段を備えたので、外部から模擬エンジン音を制御することができる。
【0037】
また、請求項2に係る模擬エンジン音発生装置および、これを備えた請求項7に係る車両運行システムによれば、近距離無線通信手段は、特定の場所に設置された近距離無線送信装置からの制御信号を受信して制御手段へ出力するので、音を制御すべき場所を正確に認識でき、その場所で模擬エンジン音を確実に制御することができる。
【0038】
また、請求項3に係る模擬エンジン音発生装置によれば、近距離無線通信手段は、他の車両に設置された近距離無線通信手段からの制御信号を受信して制御手段へ出力するので、車両同士が接近したときに模擬エンジン音を確実に制御できる。
【0039】
また、請求項4に係る模擬エンジン音発生装置および、これを備えた請求項8に係る車両運行システムによれば、他の車両に設置された近距離無線通信手段からの制御信号を受信して模擬エンジン音に同期した同期信号を発信する同期信号発信手段と、他の車両から受信した同期信号に模擬エンジン音を同期させる同期手段を設けたので、両車両の発生する模擬エンジン音の同期をとることができ、聞いて心地よいエンジン音とすることができる。つまり、模擬エンジン音パターンはある一定周期の音の繰り返しで発生させるので、複数の車両の模擬エンジン音が同期していないと聞き心地が悪化するため、音の同期をとることが有効になるのである。また、技術的には、模擬エンジン音を音楽的な音にもでき、そのときは音が同期していないことによる聞き心地の悪化が顕著に現れるので、本発明の効果がより大きくなる。
【0040】
また、請求項5または請求項6に係る模擬エンジン音発生装置および、これを備えた請求項9に係る車両運行システムによれば、他車両にて発音されている模擬エンジン音により、他車両の接近を認識して制御を行うので、上述した発明と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の模擬エンジン音発生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る模擬エンジン音発生装置設置車両、並びに、車両運行システムの構成図である。
【図3】同実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】同実施形態において、異なる模擬エンジン音発生装置設置車両間で交互に鳴音する音パターンを示す楽譜である。
【図5】同実施形態において、異なる模擬エンジン音発生装置設置車両間で輪唱形式で鳴音する音パターンを示す楽譜である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の動作を説明するための模擬エンジン音発生装置のフローチャートである。
【図7】同実施形態に係る模擬エンジン音発生装置設置車両、並びに、車両運行システムの構成図である。
【符号の説明】
1・・・近距離無線通信部,2・・・検知部,3・・・CPU,4・・・記憶部,5・・・音源,6・・・スピーカ,7・・・バスライン,8・・・模擬エンジン音発生装置設置車両(マスター),9・・・模擬エンジン音発生装置設置車両(スレーブ),10・・・近距離無線送信装置,11・・・模擬エンジン音発生装置

 図面

【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】