(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2004-165281(P2004-165281A)
(43)【公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
(54)【発明の名称】モールド樹脂封止型パワー半導体装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類第7版】
H01L 23/28
H01L 21/56
H01L 23/29
【FI】
H01L 23/28 B
H01L 21/56 T
H01L 23/36 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2002-327072(P2002-327072)
(22)【出願日】平成14年11月11日(2002.11.11)
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目2番3号
(74)【代理人】
【識別番号】100089233
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 茂明
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】中島 泰
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】多田 和弘
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】鹿野 武敏
【住所又は居所】福岡県福岡市西区今宿東一丁目1番1号 福菱セミコンエンジニアリング株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】日野 泰成
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内
【テーマコード(参考)】
4M109
5F036
5F061
【Fターム(参考)】
4M109AA01
4M109BA02
4M109CA21
4M109DB03
4M109DB04
4M109DB16
4M109GA05
5F036AA01
5F036BA23
5F036BB01
5F036BC05
5F036BC22
5F036BE01
5F061AA01
5F061BA02
5F061CA21
5F061DD14
5F061FA05
(57)【要約】
【課題】モールド樹脂封止型パワー半導体装置用の絶縁樹脂層の取り扱い性及び信頼性の向上。
【解決手段】金属層7と未硬化の絶縁樹脂層6とから成る絶縁シートを形成する。同層6は、例えば鱗片状の粒形状を有するフィラーを含み、チクソ性を有すると共に、金属板底面8Sよりも大の外形寸法6Lを有する。上記絶縁シートを金型のキャビティ底面上に配置し、樹脂層上面6US上に金属板8を配置する。同板主面8Tには、フレーム1Aが接続され且つワイヤ4を介してフレーム1Bと接続されたパワー半導体チップ2が搭載されている。この状態でキャビティは液状のモールド樹脂5で完全に充填される。その後は、モールド樹脂5の硬化と同タイミングで絶縁樹脂層6も硬化して両部材6,8が固着する。両部材6,8の界面は絶縁樹脂層上面6US内に包含される。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主面と、その厚み方向に前記主面に対向した底面と、前記主面と前記底面とで挟まれた側面とを備える、ヒートシンクとしての金属板と、
前記金属板の前記主面の周縁部上に直接的に固着された先端部を備える第1インナーリード部と、前記第1インナーリード部に連続的に繋がった第1アウターリード部とを備える第1リードフレームと、
電極を有する先端部を備える第2インナーリード部と、前記第2インナーリード部に連続的に繋がった第2アウターリード部とを備える第2リードフレームと、
前記金属板の前記主面の中央部上に導電層を介して固着された導電パターンを有する下面と、その厚み方向に前記下面に対向していると共に前記第2インナーリード部の前記電極と金属配線を介して電気的に接続された電極パターンを有する上面と、前記上面と前記下面とで挟まれた側面とを備えるパワー半導体チップと、
前記金属板の前記底面に接触しつつ前記底面に固着された上面と、その厚み方向に前記上面に対向する下面と、前記上面と前記下面とで挟まれた側面とを備える絶縁樹脂層と、
前記絶縁樹脂層の前記下面に接触しつつ当該下面に固着された上面と、その厚み方向に前記上面に対向すると共に、少なくとも前記絶縁樹脂層と前記金属板との界面直下に位置する部分は外部に露出している下面と、前記上面と前記露出下面とで挟まれた側面とを備える金属層と、
少なくとも、前記第1及び第2インナーリード部と、前記金属配線と、前記パワー半導体チップの前記上面及び前記側面と、前記導電層と、前記金属板の前記主面及び前記側面とを被覆して筐体を形成するモールド樹脂とを備えることを特徴とする、
モールド樹脂封止型パワー半導体装置。
【請求項2】
請求項1記載のモールド樹脂封止型パワー半導体装置であって、
前記絶縁樹脂層の前記上面の寸法は前記金属板の前記底面の寸法よりも大きく、
前記絶縁樹脂層の前記上面は前記絶縁樹脂層と前記金属板との前記界面を全面的に包含しており、
前記金属層の前記上面の寸法は前記絶縁樹脂層の前記下面の寸法と等しく、
前記モールド樹脂は、前記第1及び第2インナーリード部と、前記金属配線と、前記パワー半導体チップの前記上面及び前記側面と、前記導電層と、前記金属板の前記主面及び前記側面と、前記筐体の底面と前記絶縁樹脂層の前記上面との界面とをのみ完全に被覆しており、
前記金属板の前記底面は前記筐体の前記底面の一部を成しており、
前記絶縁樹脂層の前記側面、並びに、前記金属層の前記側面及び前記下面は、全面的に外部に露出していることを特徴とする、
モールド樹脂封止型パワー半導体装置。
【請求項3】
請求項1記載のモールド樹脂封止型パワー半導体装置であって、
前記絶縁樹脂層の前記上面の寸法は前記金属板の前記底面の寸法よりも大きく、
前記絶縁樹脂層の前記上面は前記絶縁樹脂層と前記金属板との前記界面を全面的に包含しており、
前記金属層の前記上面の寸法は前記絶縁樹脂層の前記下面の寸法と等しく、
前記モールド樹脂は、少なくとも、前記第1及び第2インナーリード部と、前記金属配線と、前記パワー半導体チップの前記上面及び前記側面と、前記導電層と、前記金属板の前記主面及び前記側面と、前記絶縁樹脂層の前記上面の内で前記絶縁樹脂層と前記金属板との前記界面の外側部分と、前記絶縁樹脂層の前記側面と、前記金属層の前記側面とを完全に被覆しており、
前記金属層の前記下面における前記露出部分は前記筐体の前記底面の一部を成していることを特徴とする、
モールド樹脂封止型パワー半導体装置。
【請求項4】
請求項1又は3記載のモールド樹脂封止型パワー半導体装置であって、
前記絶縁樹脂層は、比較的低圧力下では流動性を示さない一方、比較的高圧力下では流動性を示すチクソ性と言う物理的性質を備えることを特徴とする、
モールド樹脂封止型パワー半導体装置。
【請求項5】
請求項4記載のモールド樹脂封止型パワー半導体装置であって、
前記絶縁樹脂層は、鱗片形状の無機フィラー、針形状の無機フィラー、及び1μm以下の外径を有する超微細粒の無機フィラーの内の、少なくとも1種類の形状の無機フィラーを備えることを特徴とする、
モールド樹脂封止型パワー半導体装置。
【請求項6】
請求項3ないし5の何れかに記載のモールド樹脂封止型パワー半導体装置であって、
前記絶縁樹脂層と前記金属板との前記界面直下における前記絶縁樹脂層の第1部分は、前記絶縁樹脂層の前記上面の内で前記絶縁樹脂層と前記金属板との前記界面の前記外側部分直下における前記絶縁樹脂層の第2部分よりも薄いことを特徴とする、
モールド樹脂封止型パワー半導体装置。
【請求項7】
請求項3ないし6の何れかに記載のモールド樹脂封止型パワー半導体装置であって、
前記絶縁樹脂層の前記第2部分及び前記第2部分と固着した前記金属層の周縁部は、前記モールド樹脂内部に向けて歪曲しており、
前記金属層の前記下面の内で、前記周縁部が有する歪曲した下面部分を除いた部分のみが外部に露出していることを特徴とする、
モールド樹脂封止型パワー半導体装置。
【請求項8】
金属層と、前記金属層の上面上に積層固着された未硬化の絶縁樹脂層との複合体である絶縁シートをモールド金型内の所定の位置に配置して、前記金属層の下面を前記モールド金型のキャビティ底面に面接触させる工程と、
前記モールド金型内において、前記絶縁シートの表面上に、パワー半導体チップがその上に搭載された主面とその厚み方向に関して前記主面と対向する底面とを備えるヒートシンクとしての金属板を配置して、前記金属板の前記底面を前記未硬化の絶縁樹脂層の上面に面接触させる工程と、
前記金属板から前記絶縁シートに対する圧力を印加しながらモールド樹脂を前記モールド金型のキャビティ内に注入する工程と、
前記キャビティが全て前記モールド樹脂で充填された後に前記圧力の印加を止めて、前記モールド樹脂と前記未硬化の絶縁樹脂層とを硬化させる工程とを備えることを特徴とする、
モールド樹脂封止型パワー半導体装置の製造方法。