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書誌情報 要約 特許請求の範囲 発明の詳細な説明 図面の簡単な説明 図面

 書誌情報


《表紙》

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2003−124626(P2003−124626A)
(43)【公開日】平成15年4月25日(2003.4.25)
(54)【発明の名称】多層プリント配線板の製造方法および多層プリント配線板
(51)【国際特許分類第7版】

H05K 3/38
C08L 63/00
71/10
79/08
81/06
H05K 3/46

【FI】

H05K 3/38 A
C08L 63/00 A
71/10
79/08 Z
81/06
H05K 3/46 B
T
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2001−316452(P2001−316452)
(22)【出願日】平成13年10月15日(2001.10.15)
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
【住所又は居所】東京都台東区台東1丁目5番1号
(72)【発明者】
【氏名】河本 憲治
【住所又は居所】東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印刷株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 充輝
【住所又は居所】東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印刷株式会社内
【テーマコード(参考)】

4J002
5E343
5E346
【Fターム(参考)】

4J002 CC04X CD02W CD05W CD06W CD07W CD11W CD12W CN01Y CN03Y EL136 EN036 ET006 EV216 FD010 FD146 GQ00
5E343 AA02 AA16 AA17 AA18 AA36 AA38 BB24 BB71 CC23 CC35 CC46 CC48 DD33 DD43 DD76 EE38 GG04
5E346 AA01 AA12 AA15 AA32 AA43 BB01 CC08 CC09 CC10 CC32 DD01 DD22 DD33 EE33 EE38 FF03 FF15 GG15 GG17 GG27 GG28 HH11


 要約


(57)【要約】
【課題】絶縁信頼性に優れ、高耐熱性で、靱性が強く、銅線密着性が良好で、かつファインパターンの形成に適した微細粗化表面を形成可能な絶縁層を有する信頼性の高い多層プリント配線板及びそれを容易にかつ安価に製造し得る多層プリント配線板の製造方法を提供する。
【解決手段】(a)導体回路が形成されたコア基材上に、少なくとも熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂を含む樹脂混合物を熱硬化させてなる絶縁性樹脂層を設ける工程、(b)絶縁性樹脂層の表面を、少なくとも一種類以上の有機溶剤を含む処理液によって処理する工程、(c)絶縁性樹脂層の表面にめっき、エッチングにより次層の導体回路を設ける工程、により多層プリント配線板を製造する。なお、有機溶剤が、熱硬化性樹脂の単独硬化物に対して不溶性であり、かつ熱可塑性樹脂単体に可溶性を示す溶剤であることが好ましい。


 特許請求の範囲


【特許請求の範囲】
【請求項1】多層プリント配線板の各層間の導体回路を絶縁性樹脂層で絶縁する多層プリント配線板の製造方法において、(a)導体回路が形成されたコア基材上に、少なくとも(A)熱硬化性樹脂と(B)熱可塑性樹脂を含む樹脂混合物を熱硬化させてなる絶縁性樹脂層を設ける工程、(b)絶縁性樹脂層の表面を、少なくとも一種類以上の有機溶剤を含む処理液によって処理する工程、(c)絶縁性樹脂層の表面にめっき、エッチングにより次層の導体回路を設ける工程、を含むことを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
【請求項2】前記有機溶剤が、(A)熱硬化性樹脂の単独硬化物に対して不溶性であり、かつ(B)熱可塑性樹脂単体に可溶性を示す溶剤であることを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線板の製造方法。
【請求項3】前記(A)熱硬化性樹脂と (B)熱可塑性樹脂を含む樹脂混合物を熱硬化させてなる絶縁樹脂材料が、微細相分離構造を示す材料を用いたことを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
【請求項4】微細相分離構造は海島構造、連続球状構造、複合分散相構造及び共連続相構造のうちいずれかであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
【請求項5】前記(A)熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂からなることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
【請求項6】前記(B)熱可塑性樹脂が少なくともポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリイミド、フェノキシ樹脂の中から選ばれる一つ以上を含んでなることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
【請求項7】前記(a)工程のあとに、酸化剤による薬液処理を工程を行なうことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
【請求項8】絶縁樹脂材料の表面の凹凸の深さが7μm以下であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
【請求項9】多層プリント配線板の各層間の導体回路を絶縁性樹脂層で絶縁する多層プリント配線板において、
絶縁性樹脂層が少なくとも(A)熱硬化性樹脂と(B)熱可塑性樹脂を含む樹脂混合物を熱硬化させてなり、かつ、少なくとも一種類以上の有機溶剤を含む処理液によって処理されている表面を有することを特徴とする多層プリント配線板。


 発明の詳細な説明


【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体パッケージ等に使用される多層プリント配線板及びその製造方法に係り、特に、多層プリント配線の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子技術の進歩に伴い、大型コンピューターなどの電子機器に対する高密度化あるいは演算機能の高速化が進められている。その結果、プリント配線板においても高密度化を目的として配線回路が多層に形成された多層プリント配線板が脚光を浴びてきた。
【0003】従来、多層プリント配線板としては、例えば内層回路を接続し導通せしめた多層プリント配線板が代表的なものであった。しかしながら、このような多層プリント配線板は、複数の内層回路をスルーホールを介して接続導通させたものであるため、配線回路が複雑になりすぎて高密度化あるいは高速化を実現することが困難であった。
【0004】このような問題点を克服することのできる多層プリント配線板として、最近、導体パターンと絶縁性樹脂とを交互にビルトアップした多層プリント配線板が開発されている。この多層プリント配線板は、超高密度化と高速化に適合したものであるが、欠点は絶縁性樹脂上に無電解めっき膜を信頼性よく形成させることが困難なことにあった。このために、かかる多層プリント配線板においては、導体パターンを、蒸着やスパッタリングなどのCVD法もしくは前記CVD法と無電解めっきとの併用法で形成していたが、このようなCVD法による導体パターン形成方法は生産性が劣り、コストが高い点にあった。
【0005】最近、このような絶縁性樹脂上に無電解めっき膜を信頼性よく形成する方法として、絶縁性樹脂層中に酸や酸化剤(クロム酸、クロム酸塩、過マンガン酸塩等)などに可溶な成分を混合し溶解除去することによって、無電解めっき膜に接する面を粗す方法が提案されている。
【0006】例えば、特開昭64−47095号公報に記載されているように耐熱性の絶縁性樹脂層をマトリックスとして、樹脂相中に酸化剤に可溶のエポキシ樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、ポリエステル樹脂などの樹脂と、酸化剤に不溶の樹脂や無機フィラーの混合により、絶縁性樹脂層の表面を酸化剤で粗して無電解めっき膜形成のアンカー効果を高めたものが提案されている。
【0007】また、これらの効果をさらに高めた特開平7−34505号公報にあるように酸化剤に対して可溶な樹脂粒子の大きさを異なるもので疑似粒子を形成させて耐熱性マトリックス樹脂層に混ぜたものなどが提案されている。しかしながら、これらの方法では耐熱性の絶縁性樹脂層に対して酸化剤などで溶解させる樹脂粒子の耐熱性が劣っており、酸化剤によって表面の溶解性樹脂は除去されるものの耐熱性絶縁性樹脂層がマトリックスとなる樹脂内部の溶解性樹脂はそのまま樹脂内に残存したまま無電解めっき膜が形成されることになる。よって、形成された絶縁性樹脂層の耐熱性は溶解性樹脂の耐熱性に依存し、結果として耐熱性の低い絶縁性樹脂層を形成してしまうことが問題となっていた。
【0008】さらにはエレクトロニクス分野における進歩に伴い電子機器の小型化及び高速化が進められており、このためICやLSIを直接実装する半導体パッケージにおいても、上述した多層プリント配線板がリードフレームに代わってサブストレートとして用いられるようになってきており、ファインパターンによる高密度化及び高い信頼性が求められている。
【0009】従来、LSIなどを実装したパッケージにおいて、LSIと実装基板(インターポーザ)との熱膨張率の差によって接合境界にクラックなどが発生し、電気的信頼性が不十分になるという問題があった。
【0010】そこで、インターポーザにシリカフィラーを添加することによりインターポーザの熱膨張率を減少させ、実装物と被実装物との線膨張率の差を減少させることが試行されてきた。また、過酷な耐久性試験によりインターポーザ自身にもクラックが発生することが問題となり、実装基板に用いる絶縁材料の靱性を改善することが望まれている。
【0011】近年、熱硬化性樹脂としてこのような絶縁材料に使用されるエポキシ樹脂の改良としてポリイミド、ポリエーテルスルホンのような熱可塑性樹脂をエポキシ樹脂に混合することで、樹脂に靱性を付与する技術が開発されている(Keizo Yamanaka and Takashi Inoue, Polymer, vol.30, P662(1989)参照)。2種類の樹脂を混合してなるこのポリイミドやポリエーテルスルホン変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂単独のものに比べて樹脂の靱性が向上する。この理由は、あたかもお互いに連結しあって規則正しく分散した状態の構造であり、主成分がエポキシ樹脂からなるエポキシリッチ相と主成分が熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂リッチ相との相分離構造を形成するからである。
【0012】最近、相分離、相溶に関わらずこのような熱可塑性樹脂をエポキシ樹脂に混合した材料が種々提案されているが、この絶縁性樹脂上に無電解めっき膜を信頼性よく形成することは、上述したようなエポキシ樹脂単体にメッキ膜を形成させるより、さらに困難であることから充分な性能をだせていない。すなわち、エポキシ樹脂にはメッキ工程の各種薬液処理後、無電解メッキが強固に密着するものの、熱可塑性樹脂単体の表面へのメッキ密着強度は非常に低いという特性を示すことによるものである。熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂と熱可塑性樹脂とが相溶した材料では、熱可塑性樹脂の添加量に反比例して密着強度は低下することが知られており、相分離した材料を用いた場合、同様に密着強度が低下するため、少なくとも表層を研磨することによって、表層の熱可塑性樹脂の割合を減らすことによりメッキ密着強度を向上させているのが現状であり、プロセス上も研磨工程が増え不利である。このように熱可塑性樹脂の添加により靱性などの物性改良が達成できるものの、そのままでは密着強度、配線パターンの信頼性とが両立しないことが問題となっていた。
【0013】本発明は、熱硬化性樹脂の靱性を熱可塑性樹脂の添加により改良された樹脂絶縁層を用いた多層プリント配線板であり、上記のごとき従来の多層プリント配線板の有する問題点を解消し、耐熱性樹脂からなる樹脂絶縁層の表面に金属との密着性の高い、無電解めっき膜のアンカーを形成することによって、密着強度の優れた無電解めっき膜及び電解めっき膜からなる導体パターンを形成し、脆い熱硬化性エポキシ樹脂等に強靱性を効果的に付与するした信頼性に優れた高密度多層プリント配線板を容易にかつ安価に提供することにある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明は、絶縁信頼性に優れ、高耐熱性で、靱性が強く、銅線密着性が良好で、かつファインパターンの形成に適した微細粗化表面を形成可能な絶縁層を有する信頼性の高い多層プリント配線板、及び、それを容易にかつ安価に製造し得る多層プリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、多層プリント配線板の各層間の導体回路を絶縁性樹脂層で絶縁する多層プリント配線板の製造方法において、(a)導体回路が形成されたコア基材上に、少なくとも(A)熱硬化性樹脂と(B)熱可塑性樹脂を含む樹脂混合物を熱硬化させてなる絶縁性樹脂層を設ける工程、(b)絶縁性樹脂層の表面を、少なくとも一種類以上の有機溶剤を含む処理液によって処理する工程、(c)絶縁性樹脂層の表面にめっき、エッチングにより次層の導体回路を設ける工程、を含むことを特徴とする多層プリント配線板の製造方法である。請求項2に記載の発明は、前記有機溶剤が、(A)熱硬化性樹脂の単独硬化物に対して不溶性であり、かつ(B)熱可塑性樹脂単体に可溶性を示す溶剤であることを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線板の製造方法である。請求項3に記載の発明は、前記(A)熱硬化性樹脂と (B)熱可塑性樹脂を含む樹脂混合物を熱硬化させてなる絶縁樹脂材料が、微細相分離構造を示す材料を用いたことを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載の多層プリント配線板の製造方法である。請求項4に記載の発明は、微細相分離構造は海島構造、連続球状構造、複合分散相構造及び共連続相構造のうちいずれかであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の多層プリント配線板の製造方法である。請求項5に記載の発明は、前記(A)熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂からなることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の多層プリント配線板の製造方法である。請求項6に記載の発明は、前記(B)熱可塑性樹脂が少なくともポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリイミド、フェノキシ樹脂の中から選ばれる一つ以上を含んでなることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の多層プリント配線板の製造方法である。請求項7に記載の発明は、前記(a)工程のあとに、酸化剤による薬液処理を工程を行なうことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の多層プリント配線板の製造方法である。請求項8に記載の発明は、絶縁樹脂材料の表面の凹凸の深さが7μm以下であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の多層プリント配線板の製造方法である。請求項9に記載の発明は、多層プリント配線板の各層間の導体回路を絶縁性樹脂層で絶縁する多層プリント配線板において、絶縁性樹脂層が少なくとも(A)熱硬化性樹脂と(B)熱可塑性樹脂を含む樹脂混合物を熱硬化させてなり、かつ、少なくとも一種類以上の有機溶剤を含む処理液によって処理されている表面を有することを特徴とする多層プリント配線板である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の多層プリント配線板及びその製造方法によれば、メッキ強度を低下させていた樹脂混合物を熱硬化させてなる絶縁性樹脂層中の熱可塑性樹脂部分を有機溶剤を含む処理液で溶解除去し、絶縁性樹脂層の表面にメッキ強度に優れた熱硬化性樹脂リッチな面を露出させることができるので、熱可塑性樹脂による熱硬化性樹脂の靱性を改良するとともに、表面に熱可塑性樹脂が存在しないことによりメッキ密着強度が向上し、導体回路の導体回路の密着性が向上する。
【0017】さらには熱硬化性樹脂と微細に相分離した熱可塑性樹脂を表層から溶かし出すことにより、表層に物理的な微細な構造形成と親水性を付与させることができ、金属とのメッキ界面の化学的密着性のみならず、機械的な強度の向上も得ることができる。
【0018】本発明において用いられる樹脂混合物中の(A)熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、シアネート樹脂類、ビスマレイミド類、ビスマレイミド類とジアミンとの付加重合物、フェノール樹脂、レゾール樹脂、イソシアネート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート及びビニル基含有ポリオレフィン化合物等が挙げられるが、これらに限定されない。これら熱硬化性樹脂の中でも耐熱性、絶縁性等の性能のバランスからエポキシ樹脂がさらに好ましい。
【0019】本発明で使用されるエポキシ樹脂とは公知のものを用いることができる。例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂等の芳香族環を含むエポキシ類化合物の水素添加化合物、脂環式エポキシ樹脂やシクロヘキセンオキシドの各種誘導体、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂等の含ハロゲンエポキシ樹脂などがあげられ、これらを単独もしくは混合して用いることができる。
【0020】さらに、本発明の熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合には、公知のエポキシ樹脂硬化剤を用いることができる。このようなエポキシ樹脂硬化剤として、例えば、フェノールノボラック等の多価フェノール類、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン等のアミン系硬化剤、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の酸無水物硬化剤またはこれらの混合物等が挙げられる。中でも、低吸水性の点からフェノールノボラック等の多価フェノール類の使用が特に好ましい。また、フェノール原料にメラミン、ベンゾクグアナミンなどのトリアジン骨格を有する化合物を加えて得られたいわゆるアミノトリアジンノボラック樹脂(ATN)を用いることもできる。ATNとの硬化物は難燃性が高いことが知られ、難燃性付与効果も期待できる。
【0021】エポキシ樹脂硬化剤の配合割合は、エポキシ樹脂との組み合わせで任意の割合で使用することができるが、通常は、ガラス転移温度が高くなるようにその配合比が決定される。例えば、エポキシ樹脂硬化剤としてフェノールノボラックを用いる場合は、エポキシ当量と水酸基当量が1:1になるように配合するのが好ましい。また、硬化剤にATNを用いたときはフェノール成分とアミノトリアジン成分の比によって調整が必要なためこの限りではない。
【0022】本発明で用いられる樹脂混合物中の(B)熱可塑性樹脂としては、耐熱性の点から、例えばポリエーテルスルホン、ポリスルホン、及びポリフェニレンサルファイド等のエンジニアリングプラスチックが好ましい。さらには、力学特性、絶縁性、溶媒への溶解性などの種々の点で優れたポリエーテルスルホンがより好ましい。
【0023】本発明に用いられるポリエーテルスルホンとしては公知のものを種々使用することができる。このようなポリエーテルスルホンの末端基の例としては、塩素原子、アルコキシ基、フェノール性水酸基が挙げられる。特に、本発明においては、末端をフェノール性水酸基に変性することでエポキシ樹脂との親和性が向上し、ポリエーテルスルホンリッチ相とエポキシ樹脂リッチ相との間での相互作用を大きくすることができるため機械的特性が向上し、より望ましい。
【0024】また、ポリエーテルスルホン樹脂の重量平均分子量は103〜105のものが好ましい。ポリエーテルスルホン樹脂の分子量が103以下のものはポリエーテルスルホンとしての十分な強靱性を有しておらず、脆いことだけでなく、エポキシ樹脂と相分離構造を形成し難く、絶縁性樹脂層に強靱性を付与し難い傾向がある。また、105以上のものは溶剤に溶け難いため扱い難く、またエポキシ樹脂と混合したときに比較的大きな共連続相を有する相分離構造を形成しやすい傾向があり、配線パターンのファインパターン化に不利であることがあげられる。
【0025】本発明に使用される樹脂混合物のエポキシ樹脂とポリエーテルスルホンの配合比は、ポリエーテルスルホンの含量で全樹脂固形分の10重量%から40重量%であることが望ましい。ポリエーテルスルホンの含量が全樹脂固形分の10重量%以下ではポリエーテルスルホンの靱性効果があまり得られない傾向があり、また40重量%以上では十分な銅めっき強度が得られない傾向がある。
【0026】本発明の(A)熱可塑性樹脂と(B)熱硬化性樹脂は混合し、熱硬化させて絶縁樹脂層を形成したときに、相溶、非相溶な膜面を形成することを問わないが、好ましくは(A)、(B)が微細相分離構造を取ることが特に望ましい。これにより絶縁層の強靱性、絶縁層とのめっき強度、配線パターンのファインパターン化を同時に満たすことができる。
【0027】本発明における微細相分離構造とは、海島構造、連続球状構造、複合分散相構造、共連続相構造のピッチ(構造周期)が約0.1以上、5μm以下の微細構造を示す。
【0028】共連続相構造のピッチ(構造周期)が約0.1μm未満であると表面粗化後の無電解めっきにおいて絶縁樹脂と銅との十分な密着強度が得られない傾向があり、5μmを越えると表面粗化後の樹脂面が粗くなり、配線パターンのファインパターン化に適さない傾向がある。
【0029】さらに、微細相分離構造が、複合分散相構造および共連続相構造(連続相構造ともいう)については、「ポリマーアロイ」第325頁(1993)東京化学同人に、連続球状構造については、Keizo Yamanaka and Takashi Inoue,POLYMER,Vol.30,662(1989)に詳しく述べられている。
【0030】図1ないし図4に、これら文献に記載された海島構造、連続球状構造、複合分散相構造および共連続相構造を表すモデル図を示す。
【0031】このような微細相分離構造は、絶縁性樹脂組成物の硬化速度や反応温度等の硬化条件、あるいは樹脂混合物の相溶性を制御することにより得られる。
【0032】本発明には必要に応じて樹脂混合物にフィラーを添加したものを用いることができ、公知のものを使用できる。例えば有機系フィラーとしては、エポキシ樹脂粉末、メラミン樹脂粉末、尿素樹脂粉末、グアナミン樹脂粉末、ポリエステル樹脂粉末等を、無機系フィラーとしては、シリカやタルク、アルミナ、クレー、炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウムなどを挙げることができる。多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成物では、通常、絶縁層上に形成される無電解めっき層との密着性を向上させる目的や熱膨張率を下げる目的などのため無機、または有機のフィラーを添加することができる。特に、シリカフィラーは誘電率が低いこと、線膨張率が低いこと、表面粗化処理により絶縁性樹脂中から脱離してアンカーを形成し易いことなどからより好ましく用いられる。
【0033】また、フィラーは3μm以下の平均粒径を有することが好ましく、3μmを越えると、相分離構造が粗くなりすぎて配線パターンのファインパターン化に適さない傾向がある。
【0034】本発明で述べる有機溶剤を含む処理液とは(A)の熱硬化性樹脂に不溶で、かつ(B)熱硬化性樹脂を溶解させる有機溶剤を含むものなら、いずれでも使用でき、その有機溶剤単独、他の成分との混合液、水溶液、水分散液など形態は特に問わない。例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、キシレン、n-ヘキサン、メタノール、エタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、シクロヘキサノン、N,N-ジメチルアセトアミド、メチルイソブチルケトン(MIBK)、4-ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、n-メチル-2-ピロリドン(NMP)などを成分として含む処理液が用いられる。
【0035】また本発明ではメッキ密着強度を向上させるために、絶縁樹脂表面を有機溶剤を含む処理液で処理後、酸化剤による薬液処理を併用する。本発明で述べる酸化剤による薬液処理とは、樹脂表面を酸化剤により化学処理できるものであれば特に限定するものではない。代表的なものとして例えば、プリント基板のデスミア工程で用いられる過マンガン酸、クロム酸などの処理液があげられる。
【0036】樹脂表面を酸化剤により処理する理由としては、一つには化学反応により表面に親水性を付与する目的がある。また、同時に樹脂中に含まれるフィラーが脱離することによるアンカー効果も期待でき、すぐれた金属との密着性が得られる。
【0037】次に、本発明の絶縁材料を用いた多層プリント配線板の製造方法の好ましい一例として、いわゆるビルドアップ工法について具体的に説明する。
【0038】まず、コア基材として第1の配線パターンを有する基材を用意する。使用する基板としては、例えばプラスチック基板、セラミック基板、金属基板、フィルム基板などを使用することができ、具体的にはガラスエポキシ基板、ビスマレイミド-トリアジン基板、アラミド繊維不織布基板、液晶ポリマー基板、低温焼成セラミック基板、窒化アルミニウム基板、アルミニウム基板、鉄基板、ポリイミド基板などを使用することができる。
【0039】次に、第1の配線パターンを有するコア基材に絶縁樹脂材料を形成する。本発明の絶縁樹脂材料を設ける方法としては有機溶剤を含む絶縁性材料溶液を塗布したのち、乾燥および熱硬化させる方法、ドライフィルム型絶縁材料をラミネートにより貼り付けた後、熱硬化させる方法などいずれの方法を用いても良い。
【0040】第1の配線パターンを有する基材に前記絶縁性樹脂層を形成する方法としては、例えば上記絶縁性樹脂組成物をローラーコート法、ディップコート法、スプレイコート法、スピナーコート法、カーテンコート法、スロットコート法、スクリーン印刷法などの各種手段により塗布する方法、あるいは絶縁性樹脂組成物を含む混合液をフィルム状に加工した、樹脂フィルムを貼付する方法を適用することができる。また、本発明における前記絶縁性樹脂層の好適な厚さは通常 20〜100μm程度であるが、特に高い絶縁性が要求される場合にはそれ以上に厚くすることもできる。
【0041】このときの加熱条件は、必要に応じてプレキュアーを行う工程と、ポストキュアーを行い、絶縁樹脂を硬化を行う工程とを含む。
【0042】次に第1の各配線パターンと上層の配線パターンの電気的接続を取るために、硬化後の絶縁性樹脂層に、例えばレーザー等によりバイアホールを形成する。レーザーとしては、炭酸ガス(CO2)レーザー、UV/YAGレーザー、エキシマレーザーなどを使用することができる。レーザーを用いるといわゆるフォトリソグラフによりバイアホールを形成するよりもさらにサイズの小さいバイアホールが得られる。例えばフォトリソグラフでは、直径約80μm程度のバイアホールとなるが、UV/YAGレーザーを用いると最小で直径約30μmまでのバイアホールが得られる。
【0043】バイアホールは、好ましくは、絶縁性樹脂層上に無電解めっき金属層を形成する前に形成される。これは、無電解めっき金属層を形成した後にバイアホールを形成するとバイアホールに金属層がないため電気めっきがつかず、その結果、バイアホールの導通が得られないためである。得られた無電解めっき金属層を電極として電気めっきを行うことにより、無電解めっき金属層上に電気めっき金属層を形成することができる。
【0044】次に絶縁性樹脂層の表面を有機溶剤を含む処理液に浸積処理する。この処理液は熱硬化性樹脂には不溶であり、熱可塑性樹脂のみを溶解することの出来る成分を含むため、表層をメッキ強度の優れる熱硬化性樹脂リッチな面にすることが出来る。処理面を充分に洗浄後、酸化剤として通常のデスミア工程で用いるアルカリ性過マンガン酸水溶液で処理を行う。
【0045】その後、絶縁性樹脂層上に無電解めっき及び電解めっきを施すことにより、配線パターンを形成するための金属層を形成する。この無電解めっきの方法としては、例えば無電解銅めっき、無電解ニッケルめっき、無電解金めっき、無電解銀めっき、無電解錫めっきのいずれか少なくとも一種であることが好適である。なお、無電解めっきを施した上にさらに異なる種類の無電解あるいは電解めっきを行ったり、はんだをコートすることもできる。
【0046】得られた銅めっき金属層をパターニングすることにより第2の配線パターンを形成することができる。また、無電解めっき金属層をパターニングした後に電気めっきを行い配線パターンを得ることもできる(セミアディティブ法)。
【0047】このように得られた第2の配線パターン上に、上述の工程を繰り返し適用することにより配線を積層することができる。このようなビルドアップ工法を用いることにより微細な多層プリント配線板を容易に形成することができる。
【0048】
【実施例】以下、本発明の方法により多層プリント配線板を製造する実施例及び比較例について説明する。
【0049】[実施例1]エポキシ樹脂成分としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学社製 エピクロンN673)90重量部、ビスフェノール−A型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製 エピコート828EL)10重量部、エポキシ樹脂硬化剤としてフェノール樹脂(日本化薬社製)50重量部、熱可塑性樹脂としてフェノキシ樹脂(東都化成社製 フェノートYP−50)64.3重量部をMEKとシクロヘキサノンの混合溶媒に溶解させた。この溶液にシリカフィラー(アドマテックス社製 アドマファインSO−C1)53.6重量部、硬化触媒(東京化成工業社製 2−エチル−4−メチルイミダゾール)0.214重量部を加え、練り込みロールで分散させた後に攪拌及び脱泡し、プリント配線板用絶縁樹脂組成物のワニス(樹脂混合物)を作製した。このワニスを、黒化処理を施した銅配線パターンを有するガラスエポキシコア基材に、スピンコーターで約50μmの厚さに塗布し、乾燥オーブンを用いて80℃で1時間、続けて180℃で2時間熱硬化させて絶縁樹脂層を形成した。この絶縁樹脂層にUV−YAGレーザー加工でビアホールを開けた後、シクロヘキサノンとMEKの混合溶液(体積比1:4)に浸漬し、アルカリ性過マンガン酸カリウム水溶液による粗面化処理を行った。さらに無電解めっき、電気めっきにより厚さ約18μmの導体層を形成した後、エッチングにより導体回路パターンを形成した。以上の工程を2回繰り返すことでビルドアップ2層プリント配線板を得た。
【0050】[実施例2]エポキシ樹脂成分として耐熱性エポキシ樹脂(日本化薬社製 EPPN−502H)90重量部、ビスフェノール−A型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製 エピコート828EL)10重量部、エポキシ樹脂硬化剤としてフェノールノボラック(日本化薬社製)62.5重量部、熱可塑性樹脂として末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社製 スミカエクセル5003P)69.6重量部をγ−ブチルラクトンとNMPの混合溶媒に溶解させた。この溶液にシリカフィラー(アドマテックス社製 アドマファインSO−C1)58重量部、硬化触媒(東京化成工業社製 2−エチル−4−メチルイミダゾール)0.232重量部を加え、練り込みロールで分散させた後に攪拌及び脱泡し、プリント配線板用絶縁樹脂組成物のワニス(樹脂混合物)を作製した。このワニスを、黒化処理を施した銅配線パターンを有するガラスエポキシコア基材に、スピンコーターで約50μmの厚さに塗布し、乾燥オーブンを用いて80℃で1時間、続けて180℃で2時間熱硬化させて絶縁樹脂層を形成した。この絶縁樹脂層にUV−YAGレーザー加工でビアホールを開けた後、NMPと水の混合溶液(体積比3:7)に浸漬し、アルカリ性過マンガン酸カリウム水溶液による粗面化処理を行った。さらに無電解めっき、電気めっきにより厚さ約18μmの導体層を形成した後、エッチングにより導体回路パターンを形成した。以上の工程を2回繰り返すことでビルドアップ2層プリント配線板を得た。
【0051】[実施例3]エポキシ樹脂成分として耐熱性エポキシ樹脂(日本化薬社製 EPPN−502H)90重量部、ビスフェノール−A型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製 エピコート828EL)10重量部、エポキシ樹脂硬化剤としてフェノール系硬化剤(日本化薬社製 カヤハードNHN)84.3重量部、熱可塑性樹脂として末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社製 スミカエクセル5003P)80重量部をDMAcに溶解させた。この溶液にシリカフィラー(アドマテックス社製 アドマファインSO−C1)66.1重量部、硬化触媒(東京化成工業社製 2−エチル−4−メチルイミダゾール)0.264重量部を加え、練り込みロールで分散させた後に攪拌及び脱泡し、プリント配線板用絶縁樹脂組成物のワニス(樹脂混合物)を作製した。このワニスを、黒化処理を施した銅配線パターンを有するガラスエポキシコア基材に、スピンコーターで約50μmの厚さに塗布し、乾燥オーブンを用いて80℃で1時間、続けて180℃で2時間熱硬化させて絶縁樹脂層を形成した。この絶縁樹脂層にUV−YAGレーザー加工でビアホールを開けた後、DMAcと水の混合溶液(体積比3:7)に浸漬し、アルカリ性過マンガン酸カリウム水溶液による粗面化処理を行った。さらに無電解めっき、電気めっきにより厚さ約18μmの導体層を形成した後、エッチングにより導体回路パターンを形成した。以上の工程を2回繰り返すことでビルドアップ2層プリント配線板を得た。
【0052】[実施例4]エポキシ樹脂成分として耐熱性エポキシ樹脂(日本化薬社製 EPPN−502H)90重量部、ビスフェノール−A型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製 エピコート828EL)10重量部、エポキシ樹脂硬化剤としてフェノール系硬化剤(日本化薬社製 カヤハードNHN)84.3重量部、熱可塑性樹脂として末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社製 スミカエクセル5003P)80重量部をDMAcに溶解させた。この溶液に樹脂フィラー(東芝シリコーン社製 トスパール105)33.1重量部、硬化触媒(和光純薬工業社製 トリフェニルホスフィン)0.528重量部を加え、練り込みロールで分散させた後に攪拌及び脱泡し、プリント配線板用絶縁樹脂組成物のワニス(樹脂混合物)を作製した。このワニスを、黒化処理を施した銅配線パターンを有するガラスエポキシコア基材に、スピンコーターで約50μmの厚さに塗布し、乾燥オーブンを用いて80℃で1時間、続けて180℃で2時間熱硬化させて絶縁樹脂層を形成した。この絶縁樹脂層にUV−YAGレーザー加工でビアホールを開けた後、DMAcと水の混合溶液(体積比3:7)に浸漬し、アルカリ性過マンガン酸カリウム水溶液による粗面化処理を行った。さらに無電解めっき、電気めっきにより厚さ約18μmの導体層を形成した後、エッチングにより導体回路パターンを形成した。以上の工程を2回繰り返すことでビルドアップ2層プリント配線板を得た。
【0053】[実施例5]エポキシ樹脂を主成分としてなるビルドアップ用フィルム(味の素社製 ABF−45SH)の保護フィルムを剥がし、黒化処理を施した銅配線パターンを有するガラスエポキシコア基材に、真空ラミネータで圧着温度:110℃、圧着圧力:3kg/cm2で両面同時にラミネートした。支持ベースフィルムを剥離した後、150℃の乾燥オーブン中で30分間ベークして絶縁樹脂層を形成した。この絶縁樹脂層にUV−YAGレーザー加工でビアホールを開けた後、シクロヘキサノンとMEKの混合溶液(体積比1:4)に浸漬し、アルカリ性過マンガン酸カリウム水溶液による粗面化処理を行った。さらに無電解めっき、電気めっきにより厚さ約18μmの導体層を形成した後、エッチングにより導体回路パターンを形成した。以上の工程を2回繰り返すことでビルドアップ2層プリント配線板を得た。
【0054】[比較例1]実験例2と同様にして絶縁樹脂ワニスを作製、塗布、乾燥し、コア基材上に絶縁樹脂層を形成した。この絶縁樹脂の表面をベルトサンダー研磨機で研磨した後、UV−YAGレーザー加工でビアホールを開け、アルカリ性過マンガン酸カリウム水溶液による粗面化処理を行った。さらに無電解めっき、電気めっきにより厚さ約18μmの導体層を形成した後、エッチングにより導体回路パターンを形成した。以上の工程を2回繰り返すことでビルドアップ2層プリント配線板を得た。
【0055】[比較例2]実験例2と同様にして絶縁樹脂ワニスを作製、塗布、乾燥し、コア基材上に絶縁樹脂層を形成した。この絶縁樹脂にUV−YAGレーザー加工でビアホールを開け、アルカリ性過マンガン酸カリウム水溶液による粗面化処理を行った。さらに無電解めっき、電気めっきにより厚さ約18μmの導体層を形成した後、エッチングにより導体回路パターンを形成した。以上の工程を2回繰り返すことでビルドアップ2層プリント配線板を得た。
【0056】前記各実施例及び比較例で得られた多層プリント配線板の絶縁樹脂層と導体パターンとの密着強度をJIS C−6481に準じて1cm幅の導体パターンの90度剥離試験によって調べた。また、めっきパターンのリフロー信頼性を調べるため各種導体パターンを設けた基板をJEDEC LEVEL1条件下で吸湿保存の前処理を行った後、240℃の温度ではんだリフロー試験を5回行い、パターンの剥離等の不具合を観察した。全ての試験で剥離が生じなかったものを良好とし、それ以外は全て不良とした。その結果を表1に示す。
【0057】
【表1】

【0058】
【発明の効果】本発明によれば、靱性が強く、熱変形が少なく、かつ密着強度にすぐれた配線パターン形成できる絶縁層が得られ、これにより、信頼性の高い多層プリント配線板を、容易にかつ安価に製造し得る多層プリント配線板が提供される。
【0059】


 図面の簡単な説明


【図面の簡単な説明】
図1】海島構造を表す説明図である。
図2】連続球状構造を表す説明図である。
図3】複合分散相構造を表す説明図である。
図4】共連続相構造を表す説明図である。


 図面


【図1】

【図2】

【図3】

【図4】