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書誌情報 要約 特許請求の範囲 発明の詳細な説明 図面の簡単な説明 図面

 書誌情報


《表紙》

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2001−161690(P2001−161690A)
(43)【公開日】平成13年6月19日(2001.6.19)
(54)【発明の名称】超音波探触子
(51)【国際特許分類第7版】

A61B 8/00
G01N 29/24
H04R 3/00 330
【FI】

A61B 8/00
G01N 29/24
H04R 3/00 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願平11−354248
(22)【出願日】平成11年12月14日(1999.12.14)
(71)【出願人】
【識別番号】390029791
【氏名又は名称】アロカ株式会社
【住所又は居所】東京都三鷹市牟礼6丁目22番1号
(72)【発明者】
【氏名】山下 優子
【住所又は居所】東京都三鷹市牟礼6丁目22番1号 アロカ株式会社内
(74)【代理人】
【識別番号】100075258
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
【テーマコード(参考)】

2G047
4C301
5D019
【Fターム(参考)】

2G047 AC13 BC13 DB03 EA00 GA00 GA01
4C301 BB12 BB28 EE20 GA01 GA20
5D019 AA05 FF04


 要約


(57)【要約】
【課題】 メカニカル走査を行う超音波探触子において機械音が被検者に不快感・不安感を与える。
【解決手段】 超音波探触子の筐体2内に音源30を設ける。音源30は、例えば音楽等の被検者に快適な安心音を発生させる。音源30は、ケーブル26を介して超音波診断装置から入力されるモータ18に対する制御信号を受けて動作する。これにより、モータ18がギヤ20,22を駆動して、振動子アレイ10をメカニカル走査させる場合には、常に音源30から安心音が発生される。この安心音がメカニカル走査音に重畳されることにより、メカニカル走査音が被検者に与える印象が緩和され、気にならなくすることができる。



 特許請求の範囲


【特許請求の範囲】
【請求項1】 被検者に当接される超音波探触子であって、
安心音を発し、被検者に聞こえる超音波振動子のメカニカル走査音を相対的に緩和する安心音発生手段を有することを特徴とする超音波探触子。
【請求項2】 請求項1記載の超音波探触子において、
前記安心音発生手段は、前記超音波振動子のメカニカル走査に連動して前記安心音を発生させることを特徴とする超音波探触子。
【請求項3】 請求項1記載の超音波探触子において、
グリップ部に圧力センサを有し、
前記圧力センサの出力に基づいて前記安心音発生手段を動作させることを特徴とする超音波探触子。
【請求項4】 請求項1記載の超音波探触子において、
グリップ部に圧力が付加されることにより切換わるスイッチを有し、
前記スイッチの操作によって前記安心音発生手段を動作させることを特徴とする超音波探触子。
【請求項5】 請求項1記載の超音波探触子において、
前記被検者への当接面に圧力センサを有し、
前記圧力センサの出力に基づいて前記安心音発生手段を動作させることを特徴とする超音波探触子。


 発明の詳細な説明


【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検者に当接され超音波診断に使用される超音波探触子に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断装置は、超音波探触子を用いて被検体との間で超音波ビームの送受信を行い、被検体各部の音響特性に応じ断層画像等を生成するものである。超音波探触子には用途に応じて様々な種類がある。例えば、被検体の体表面に当接されて用いられるものや、体腔内に挿入されて用いられるものがある。また、断層画像を生成するため超音波ビームを走査する方式として、振動子アレイを用いた電子走査方式や、超音波振動子を機械的に動かすメカニカル走査方式がある。
【0003】また振動子アレイを用いて電子走査を行うとともにさらにメカニカル走査を行って立体映像情報を取得する3次元スキャナも開発されている。この3次元スキャナは、腫瘍等の映像化にも用いられるが、最もよく利用されているのは胎児の観察においてである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】メカニカル走査を行う超音波探触子は、超音波振動子又は振動子アレイを機械駆動するためにモータやギヤで構成される機構を用いている。当該機構が発する機械音は、被検者に不快感、不安感等を与えるおそれがあるという問題があった。すなわち被検者の多くは妊婦や病人であり、体表面に当接された超音波探触子から発せられる機械音が、診断に伴う心理的ストレスを増す場合があった。また、被検者が子供である場合には、この機械音をいやがって診断がスムーズに行われないこともある。さらに、被検者が妊婦である場合、胎児にこのような機械音を聞かせることに関しては一般に好ましくないと考えられている。
【0005】本発明は上記問題点を解消するためになされたもので、メカニカル走査に伴う機械音が被検者に与える心理的ストレス等の影響が軽減される超音波探触子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る超音波探触子は、被検者に当接される超音波探触子であって、安心音を発し、被検者に聞こえる超音波振動子のメカニカル走査音を相対的に緩和する安心音発生手段を有するものである。
【0007】本発明によれば、安心音発生手段が、音楽や、川の流れや鳥の鳴き声等の自然音といった被検者にとって心地よい音である安心音を発生する。この安心音がメカニカル走査音に重畳されることにより、超音波探触子が発する可聴音全体中に占めるメカニカル走査音の割合が低減される。そのため、メカニカル走査音が安心音に紛れて目立たなくなり、被検者がメカニカル走査音から受ける印象が弱められ、メカニカル走査音から受ける心理ストレス等が軽減される。
【0008】他の本発明に係る超音波探触子においては、前記安心音発生手段は、前記超音波振動子のメカニカル走査に連動して前記安心音を発生させる。
【0009】本発明によれば、メカニカル走査の開始、停止に連動して安心音の発生も開始、停止され、操作者が別段の操作をする必要がない。よって、メカニカル走査音が常に安心音によって緩和される。
【0010】別の本発明に係る超音波探触子は、グリップ部に圧力センサあるいはスイッチを有し、前記圧力センサあるいはスイッチの出力に基づいて前記安心音発生手段を動作させるものである。
【0011】本発明によれば、グリップ部に圧力センサなどが設けられるので、操作者が超音波探触子を握ると自動的に安心音が発生される。すなわち、超音波探触子の使用時には操作者が別段の操作をすることなく安心音が発生される。そのような手段としては、各種の圧力センサの他、各種のスイッチを利用可能である。この場合には、段階的な動作を行うものや連続的な動作を行うものなども利用できる。圧力に応じて音量制御をしてもよい。圧力センサの動作点は手の力などに応じて適宜調整可能である。
【0012】さらに別の本発明に係る超音波探触子は、前記被検者への当接面に圧力センサを有し、前記圧力センサの出力に基づいて前記安心音発生手段を動作させるものである。
【0013】本発明によれば、被検者への当接面に圧力センサが設けられるので、操作者が超音波探触子を被検者に当接すると自動的に安心音が発生される。すなわち、超音波探触子の使用時には操作者が別段の操作をすることなく安心音が発生される。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0015】[実施形態1]図1は、本発明の第1の実施形態に係る3次元データ取り込み用超音波探触子(3次元スキャナ)の模式的な断面図である。本超音波探触子の筐体2の内壁両側面のほぼ中央部には、軸受け4が設けられる。支持軸6は、これら軸受け4によりその両端部を回動自在に支持されている。支持軸6には2本のアーム8を介してコンベックス型の振動子アレイ10が取り付けられており、振動子アレイ10は支持軸6に連動して揺動される。振動子アレイ10の前面と被検体当接壁12との間には水や油等の音響伝達媒体14が充填される。これにより、被検体当接壁12が当接された被検体と、振動子アレイ10との間で超音波ビームの送受信が可能となる。なお、振動子アレイ10と筐体2の内側面とに気密密着された可撓性の仕切膜16が設けられ、これにより音響伝達媒体14は被検体当接壁12と仕切壁16とで囲まれる空間に封止される。
【0016】振動子アレイ10は、図1に示す断面に平行な面内で電子走査を行うことができ、その電子走査面上の扇状の2次元領域のデータを得ることができる。さらに振動子アレイ10が支持軸6の回りに揺動されることにより、電子走査面に直交する方向のメカニカル走査が行われる。本超音波探触子はこれら電子走査とメカニカル走査とを複合することによって、被検体内の3次元データを取得することができる。
【0017】支持軸6はモータ18の駆動軸とギヤ20,22を介して接続され、当該モータの駆動力によって回動される。また支持軸6にはロータリエンコーダ24が設けられ、これが支持軸6の回転角を検出する。本超音波探触子と超音波診断装置本体(図示せず)とはケーブル26によって接続されており、ロータリエンコーダ24の出力信号はこのケーブル26を介して診断装置本体内のモータ制御部へ伝達される。モータ制御部はこの回転角に応じてモータ18を制御する。このモータ制御信号もケーブル26を介してモータ18に伝達される。
【0018】さて、本超音波探触子の特徴は、筐体2内に安心音発生手段である音源30を有する点にある。音源30は、安心音のデジタルサンプリングデータを記憶したメモリと、当該メモリからデジタルデータを読み出しアナログ信号に変換する回路と、当該アナログ信号を音に変換するスピーカ等の可聴音出力部とを含んで構成される。メモリには安心音として音楽の他、小川のせせらぎや鳥のさえずり等の自然音のデータを記憶することができる。音源30はケーブル26を介して超音波診断装置本体から制御信号を受け、安心音の発生、停止といった動作を行う。本実施形態では、安心音発生・停止の指示の制御信号は、上記モータ制御信号と共通である。すなわち、モータ18が駆動開始されると、同時に音源30から音楽等が流れ始め、モータ18が停止されると、音源30も安心音の発生を停止する。
【0019】音源30を設け安心音を発生させることにより、メカニカル走査を行うモータ18及びギヤ20,22が発する機械音(メカニカル走査音)が被検者に聞こえにくくなり、気にならなくすることができる。また、モータと連動して音源30が制御されるように構成することにより、超音波診断装置の操作者が別途、音源30のオン/オフを制御する手間が省けると共に、安心音を確実にメカニカル走査音に重畳させることができ、被検者の不快感・不安の回避の効果が確実に達成される。
【0020】なお、メカニカル走査が継続されている間、音源30のメモリに記憶された安心音のデータは必要に応じて繰り返して読み出され、間断なく安心音が再生される。
【0021】音源30のメモリには複数の安心音を記憶してもよい。この場合には、超音波診断装置本体にて操作者が再生する安心音を選択し、それに応じて再生音選択信号を音源30に送るように構成することもできる。これにより、被検者の好みに応じた安心音を再生することができ、被検者の不快感・不安を一層効果的に回避することができる。
【0022】音源30自体、又は音源30のメモリを脱着・交換可能に構成し、安心音の変更を可能とするのも好適である。また、超音波探触子又は超音波診断装置本体に外部コンピュータ等の外部装置との接続インターフェースを設け、このインターフェースを介して外部装置に記憶された安心音のデジタルデータを音源30のメモリに設定・更新する構成も好適である。これらの構成により安心音を被検者に応じて、又は流行や季節に応じて取り替えることが容易となる。例えば、被検者が妊婦である場合には、安心音として、胎教によいとされている音楽を安心音として使用し、被検者が子供である場合には、子供向けテレビ番組の主題歌のうち流行のものを安心音として使用するといったことが容易となる。
【0023】ちなみに、音源30への電源は、モータ18等と同様にケーブル26を介して超音波診断装置本体側から供給される。
【0024】上述の実施形態では音源30は電子的に音を発生させるものであったが、その他音源として、モータ18から駆動力を受けてドラムが回転されるオルゴールを用いることもできる。
【0025】[実施形態2]図2は、本発明の第2の実施形態に係る超音波探触子の模式的な正面図である。例えば、この超音波探触子は、2次元断層像を生成するものである。本超音波探触子ではその側面に、安心音を発生する小型板状の音源50が貼り付けられている。ちなみに発生される安心音が妨げられないように、音源50は操作者の手が触れにくい位置に貼り付けるのが好ましい。
【0026】本超音波探触子の上部にはグリップ部52が設けられ、当該部分は操作者が握りやすい太さに形成されている。本超音波探触子においては、このグリップ部52に圧力センサ54が貼り付けられる。圧力センサ54と音源50との間は超音波探触子の筐体表面に沿って這わされた信号線56で接続され、この圧力センサ54が音源50の起動スイッチとなる。圧力センサ54は、操作者がグリップ部52を握ったことを検知して、音源50をオン状態とし、安心音が発生される。一方、操作者がグリップ部52から手を離すと、圧力センサ54がそれを検知して音源50をオフ状態とする。
【0027】このように操作者が超音波探触子を使用する際には自動的に安心音が発生される。つまり、操作者による別段の操作が不要であるので操作が容易であるという利点がある。また、この構成では、超音波探触子の走査より前に安心音を開始させることができるので、被検者の関心を安心音に引きつける作用があり、その後にメカニカル走査音が始まってもあまり気にならないという効果が期待される。
【0028】本実施形態においては、音源50、圧力センサ54及び信号線56は超音波探触子の筐体表面に貼り付けられるので、既存の超音波探触子を本実施形態の超音波探触子に改造することが容易である。
【0029】また、圧力センサを超音波探触子の被検体当接壁58の表面に設ける構成も好適である。この場合には、超音波探触子を被検者に当接している間、自動的に安心音が発生される。よって、やはり、操作者による別段の操作が不要であり、操作が容易であるという利点がある。また、被検者が子供の場合、超音波探触子が自分の体に当接されると、安心音として、例えばテレビ主題歌や動物の鳴き声が発せられることを面白がって、進んで超音波探触子を当ててもらおうとするので、診断が円滑に行われることが期待される。
【0030】
【発明の効果】本発明の超音波探触子によれば、被検者に快適な安心音を発生させることにより、メカニカル走査音を気にならなくすることができ、被検者の超音波診断時の不快感・不安を軽減・回避することができる効果が得られる。


 図面の簡単な説明


【図面の簡単な説明】
図1】 本発明の第1の実施形態に係る3次元データ取り込み用超音波探触子(3次元スキャナ)の模式的な断面図である。
図2】 本発明の第2の実施形態に係る超音波探触子の模式的な正面図である。
【符号の説明】
2 筐体、4 軸受け、6 支持軸、10 振動子アレイ、12,58 被検体当接壁、18 モータ、20,22 ギヤ、30,50 音源、52 グリップ部、54 圧力センサ、56 信号線。


 図面


【図1】

【図2】