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書誌情報 要約 特許請求の範囲 発明の詳細な説明 図面の簡単な説明 図面

 書誌情報


《表紙》

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開平11−99578
(43)【公開日】平成11年(1999)4月13日
(54)【発明の名称】樹脂製合板
(51)【国際特許分類第6版】
B32B 3/12
E04C 2/20

2/36
【FI】

B32B 3/12 B
E04C 2/20 J
L
2/36 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願平9−264392
(22)【出願日】平成9年(1997)9月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000005887
【氏名又は名称】三井化学株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区霞が関三丁目2番5号
(72)【発明者】
【氏名】品田 恒利
【住所又は居所】神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井東圧化学株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】市川 英夫
【住所又は居所】神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井東圧化学株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】西川 茂雄
【住所又は居所】神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井東圧化学株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】江里口 真男
【住所又は居所】神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井東圧化学株式会社内


 要約


(57)【要約】
【課題】 従来の合板の材質を、廃棄時リサイクル可能なものとし、合板と同様に軽量で鋸切断性、釘打ち性、他の加工作業が容易な構造体を提供することを課題とする。
【解決手段】 所定密度を有する熱可塑性樹脂セル構造体、或いは上記セル構造体同志の積層体、或いは上記セル構造体と熱可塑性樹脂シートとの積層体を中間層として、それと同種類の熱可塑性樹脂シートで両側を挟み込む様にサンドイッチ構造とすることにより、軽量、加工性及びリサイクル性を有する、樹脂製代替合板の開発に至った。


 特許請求の範囲


【特許請求の範囲】
【請求項1】密度0.05〜0.5g/cm3、厚さ0.2〜12.0mmである熱可塑性樹脂からなるセル構造体板の表面を両表面とする中間芯材層、及び、該中間芯材層を両面から挟み、厚さ0.2〜3.0mmであり、該中間芯材層と同じ熱可塑性樹脂からなる樹脂シートの表面層からなる樹脂製合板。
【請求項2】中間芯材層が、密度0.05〜0.5g/cm3、厚さ0.2〜12.0mmの熱可塑性樹脂からなるセル構造体板の単層または積層体である請求項1記載の樹脂製合板。
【請求項3】中間芯材層が、密度0.05〜0.5g/cm3、厚さ0.2〜12.0mmの熱可塑性樹脂からなるセル構造体板及び厚さ0.2〜3.0mmの該中間芯材層と同種の熱可塑性樹脂からなる樹脂シートを交互に複数枚積層した積層体である請求項1記載の樹脂製合板。
【請求項4】厚さ10.0〜15.0mmの請求項1〜3いずれか1項に記載の樹脂製合板。


 発明の詳細な説明


【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用の壁板、天井材、側板、ドアーパネル、土木工事のコンクリート堰板、仮設工事の際の間仕切り、包装用の通い函、家具の戸棚、キャビネット、テーブル等に用いられる軽量、加工性及びリサイクル性に優れる樹脂製代替合板に関するもので有る。
【0002】
【従来の技術】通常、建築用の壁材、天井材、側板、床、ドアーパネル、運動場・ホール等の土間、間仕切り、台所の羽目板、等や土木工事の際のコンクリート堰板、或いは仮設工事の際の間仕切り、更には包装用の通い函、映画・演劇のセット等に、従来より合板が大量に用いられて来ている。これら合板は薄く削った木材の単板を、その繊維方向が直交するよう積層接着させて作られ、耐水性接着剤の種類により内装用合板と外装用合板に分けられ、広く用いられて来ている。合板に用いられる木材は、ラワン類を中心とした南方産広葉樹、マツ、スギ他の針葉樹、ブナ、ケヤキ他からなる広葉樹等、森林資源を原料とすることから、世界的に天然資源の枯渇が懸念され、これら合板を代替え材で検討する様になって来た。
【0003】代替え材としては、現行の合板用途が目的に応じ各々加工を施し、製品或いは構造物として用いる際、持ち運び、切断、釘打ち、接着、施工、等の作業が人手に頼っていることから、運搬性、加工性を考慮すると、代替え材は出来るだけ軽く、作業性の良いものが求められ、材質として木材チップ、パルプ、繊維、その他の各種廃材より、軽量で加工性に優れる合成樹脂を用い、形状を工夫して機能を持たせる方が有利である。この為、合成樹脂を用いた代替え合板が提案されて来ているが、中でもコンクリート堰板を代表とする代替合板が種々提案され一部実用化されて来ている。
【0004】例えば、特開平8−100523に見られる様に、発泡スチロール板を他の熱可塑性樹脂板で挟み込み、サンドイッチ成形で一体化させたもの、実開平7−251441に示されている様に、熱可塑性樹脂発泡体の周囲をガラス繊維入り熱可塑性樹脂シートで覆う様に一体化させたもの、或いは特開平8−93217に見られる様に、硬質ウレタン発泡体をガラス繊維入りポリプロピレン樹脂シートで挟み込み、サンドイッチ形状で一体化させたもの、更には、特開平8−207190、特開平7−108582等の様に、上下板面間に渡る補強リブを有する熱可塑性樹脂中空押出パネル、この中空部分に発泡体を充填させたもの、他が提案されている。ここで、パネルとは合板の代替えとして用いる際の施工面が平板形状で有ることを示し、リブとは面或いは板の裏側に一体で設けられる補強用の肋骨構造体を示す。
【0005】これら合成樹脂製代替合板は、軽量で剛性を有することから、目的に応じた実用には供試出来るものの、一般的な合板としての使用方法、廃棄後のリサイクルには多くの問題を有していた。例えば、剛性を確保する為に表面層にガラス繊維入り熱可塑性樹脂を用いたものは、釘打ち、鋸切断が難しく、一方、芯材に発泡スチロール、硬質ウレタン、或いはハモニカ状の中空部分を有するものは、釘打ちが容易であるものの、打ち込んだ釘の強度保持が出来ず、簡単に抜け易く好ましくない。又、これら合成樹脂製代替合板では、芯材となる樹脂発泡体と外側を挟む熱可塑性樹脂シートや板の樹脂種類が異なり、廃棄後材料をリサイクルする際、それぞれを分離する必要が有ることから、回収に大幅な工数が必要となる。特に発泡体にウレタンを用い、周囲を熱可塑性樹脂とした場合は、分離が難しいのみならず分離した後のウレタンの処理方法と、熱可塑性樹脂の処理方法が異なり、前者は裁断後充填材等とし利用するのに対し、後者は再溶融しリペレット化することから別々の処理工程が必要となり好ましくない。又、成形物に剛性を持たせる様、熱可塑性樹脂中にガラス繊維を配合したものは、リサイクルでリペレットを作成する際、押出機内の磨耗を促進し、装置のメンテナンス頻度を著しく上げることから好ましくない。この様に、現在までに提案されて来ている合成樹脂製代替え合板には問題が多く、これらを解決した軽量で加工性に優れ、資源保護から廃棄後のリサイクル性も有する代替え合板の開発が求められていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の合板の材質を、廃棄時にリサイクル可能なものとし、従来の合板と同様に軽量で鋸切断、釘打ち、他の加工作業が容易な構造体を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決する為の手段】上記の課題を解決するために、鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は樹脂製合板に関し、剛性、軽量性、加工作業性等の目的を達成する物性、機能を有し、容易にリサイクル可能な次の(1)〜(4)の樹脂製合板を提供する。
【0008】(1)密度0.05〜0.5g/cm3、厚さ0.2〜12.0mmである熱可塑性樹脂からなるセル構造体板の表面を両表面とする中間芯材層、及び、該中間芯材層を両面から挟み、厚さ0.2〜3.0mmであり、該中間芯材層と同じ熱可塑性樹脂からなる樹脂シートの表面層からなる樹脂製合板。
【0009】(2)中間芯材層が、密度0.05〜0.5g/cm3、厚さ0.2〜12.0mmの熱可塑性樹脂からなるセル構造体板の単層または積層体である請求項1記載の樹脂製合板。
【0010】(3)中間芯材層が、密度0.05〜0.5g/cm3、厚さ0.2〜12.0mmの熱可塑性樹脂からなるセル構造体シート及び厚さ0.2〜3.0mmの該中間芯材層と同種の熱可塑性樹脂からなる樹脂シートを交互に複数枚積層した積層体である請求項1記載の樹脂製合板。
【0011】(4)厚さ10.0〜15.0mmの(1)〜(3)いずれか1項に記載の樹脂製合板。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂製合板を構成するセル構造体板及び樹脂シートは、その製造の容易性、樹脂製代替合板にリサイクル性を持たせる為、材料樹脂として同種の熱可塑性樹脂を用いる。
【0013】熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、他のオレフィン系樹脂、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル樹脂及びその他の汎用性熱可塑性樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、PBT樹脂、PET樹脂及びその他のエンジニアリング樹脂、並びに、これら樹脂同志を直接配合したり、或いは適切な相溶化剤を介して混ぜられた、所謂ポリマーアロイが挙げられる。
【0014】なお、リサイクル性とは製品としての樹脂製合板を目的に応じて使用し、廃棄した際、再度表面の汚れを落とし、不純物を取り除いた後、再溶融しペレット化等の処理後、再び同一構成材で有るセル構造体、シートの原料として用いることが可能であることを示す。
【0015】上記熱可塑性樹脂ではなく、例えばエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂でも、任意の形状を作り製品化は可能であるが、製品寿命終了時、解体が難しく、粗砕、微砕後、廃棄埋め立て、或いは土建工事の充填材等に用いるしかなく、再利用、所謂リサイクルは出来ない。
【0016】また、セル構造体板、樹脂シートに加工する際、必要に応じ相溶性を有する各種ゴム分、可塑剤、難燃剤、離型剤、帯電防止剤、発泡核剤、他の各種添加剤、染料、顔料等の着色剤、タルク、マイカ、炭酸カルシウム等のアスペクト比の低い無機フィラー類を前記の熱可塑性樹脂に配合してもよい。
【0017】本発明の樹脂製合板に用いるセル構造体板とは、樹脂製代替え合板の芯材部分に用いられる微細中空部と樹脂構造壁部分が略均一状態の構成単位で出来ている軽量な板状熱可塑性樹脂成形物であり、セルの稜及び面を構成する緻密固体の支柱又は平板を相互に繋ぎ合わせたネットワークから成る固体であり、具体的には四角形のセル、六角形のセル、等多角形を二次元的に配列して空間を隙間なく充填した格子やハニカム、等、或いは三次元的に隙間なく多面体セルで満たした連通、又は独立した気泡からなる発泡体等が挙げられる。
【0018】セル構造体の密度は、0.05〜0.5g/cm3であり、実用上は0.1〜0.3g/cm3が最も好ましい。セル構造体の密度が0.05g/cm3以下では、発泡体を例に取ると、汎用熱可塑性樹脂の約20倍以上の発泡となり、曲げ剛性、圧縮強度が著しく低下し、芯材としての強度が弱くなるだけでなく、釘打ち後の保持性も低下し好ましくない。また、セル構造体の密度が0.5g/cm3以上では、セル構造体中に含まれる中空微細形状の空間が少なく、剛性、圧縮強度的には著しく高くなるものの、重量的にソリッド成形物に近く、製品化時の軽量化が期待出来なくなると同時に、釘打ち性、鋸切断、等の加工作業が難しくなり好ましくない。
【0019】セル構造体板の厚さは、0.2〜12.0mmが好ましい。厚さが0.2mm以下では、その密度の下限値0.05g/cm3でネット状フィルムに近く、熱可塑性樹脂で作成時に強度的に著しく弱く、同種のセル構造体又は熱可塑性樹脂シートとの積層でも積層数が多く必要となり、接着剤を用いる場合は、接着剤量が多く必要となり、接着固化反応に伴う発熱、一部材料表面の溶解等で寸法が合わなくなると同時に、コストも著しく高くなり好ましくない。接着剤を用いず熱融着を行う場合、セル構造体の厚さが0.2mm以下では、セル構造体そのものが融解してしまうことから好ましくない。一方、セル構造体板の厚さが12.0mm以上では、一般に最も用いられている合板の板厚が12.0mmで有ることから、これに対応させた場合、代替合板としての剛性維持の為の構造設計が難しくなる。即ち、12.0mm以上では、12.0mm厚さの代替合板はセル構造体のみで作られることとなり、軽量性は確保されるものの剛性、強度の維持が出来ず好ましくない。
【0020】一般に合板としての機械的物性は、表面層の熱可塑性樹脂の樹脂シートの厚さに依存することから、両表面に樹脂シートの付与が出来ないと、単なるセル構造体板或いはセル構造体板同志の積層体、セル構造体板と片面のみの樹脂シートとの積層体のみとなり、機械的物性の確保が難しくなると共に、表面層がセル構造体となることから平滑性がなくなり、外観状も好ましくない。従って、中間層に用いられるセル構造体板の厚さは、12.0mm以下が好ましく、サンドイッチ構造とする為の表面層を確保する上から10.0mm以下が望ましい。本発明で用いられる熱可塑性樹脂の樹脂シート及び熱可塑性樹脂のセル構造体板の製造方法は特に制限はないが、一般的には押出成形方法で製造することが出来る。また、代替合板の寸法が、通常の木材合板の寸法2×6尺、3×6尺より小さい場合は、射出成形、射出圧縮成形方法でも作成することが出来る。
【0021】本願発明の樹脂製合板において、サンドイッチ構造の表面層及びセル構造体板と積層し中間芯材層を形成する熱可塑性樹脂シートとしては、厚さ0.2〜3.0mmのセル構造体と同じ種類の熱可塑性樹脂の熱可塑性樹脂シートを用いる。表面層として用いる熱可塑性樹脂の樹脂シートの厚さは、0.2〜3.0mmが好ましく、実用上は1.0〜2.0mmがより好ましい。表面層の樹脂シートの厚さが0.2mm以下では、中間芯材層と接着剤、或いは融着等で接合し一体化する場合、表面層が一部溶解又は溶融し、平滑面を確保するのが難しく、一方厚さ3.0mm以上では、代替合板として使用する場合、次の様な加工性に問題が生じ好ましくない。具体的には釘の打ち込み力の著しい増大、打ち込み釘頭の残留、等による釘打加工性の問題、或いは通常の木材鋸による切断に多大な労力を要する、鋸切断性の問題、他が生じ好ましくない。
【0022】又、中間芯材層で熱可塑性樹脂セル構造体との積層に用いる樹脂シートの厚さは、機械的物性の確保、実用加工性の確保から、0.2〜3.0mmが好ましく、実用的には0.5〜1.0mmがより好ましい。
【0023】本発明の樹脂製合板の構造としては、表面層として熱可塑性樹脂シートで挟み込む、所謂サンドイッチ構造で有り、その中間芯材層に同一樹脂から成る以下の三つの構造を取ることを規定する。
【0024】表面層の樹脂シートで挟み込まれる中間芯材層として、一つは熱可塑性樹脂セル構造体板、二つ目は熱可塑性樹脂セル構造体板同志を互いに融着又は接着により積層させたもの、三つ目は熱可塑性樹脂セル構造体板と樹脂シートを融着又は接着で、交互に複数枚積層させたもので有る。即ち、中間層のセル構造体を各々の目的に応じて単層或いは、積層或いは樹脂シートと交互に積層させることで、代替合板としての軽量性を確保し、木材合板に匹敵する釘打ち性、鋸切断性、等の加工性を確保することが出来る。更に、サンドイッチ構造で上記中間層を挟み込むことにより、木材合板に要求される剛性、強度、他の機械的物性も代替合板で確保することが出来る。
【0025】ここで、表面層となる樹脂シート、中間芯材層の構成となるセル構造体板は、熱可塑性樹脂であることから、押出又は射出成形方法で作られるのが一般的で有る。従って、それら成形物の表層はポリマー鎖が押出成形の場合は、吐出延伸方向に、射出成形の場合は金型ゲートから金型流動末端方向に配向しており、この樹脂の配向が剛性に代表される機械的物性の向上に寄与する。従って、サンドイッチ構造に限らず、中間芯材層では、セル構造体板、樹脂シートを出来るだけ多く重ね合わせる積層構造を採用することで著しく機械的物性を向上させることが出来る。
【0026】又、本発明の樹脂製合板のサンドイッチ構造において、中間芯材層にセル構造体板、セル構造体板同志の積層体、或いはセル構造体板とシートとの交互の積層体を採用することで、木材合板と同様な釘打ち性、破壊特性も確保することが出来る。即ち、代替合板に釘打ち時、釘がこれらの中間層の積層体間を貫通することにより保持性が著しく向上すると共に、外部からの過剰な衝撃による表面層部の破損が中間層の積層体へ逐次伝播して内部まで破壊されることは稀で、最低限の表層からの積層部分の破壊で抑えられる。
【0027】本発明に用いる積層体の中間芯材層及び樹脂製合板の製造方法には、上記樹脂シート及び樹脂セル構造体板を融着、又は接着することによって製造することが出来る。ここで、融着とは樹脂シートやセル構造体板の接着するお互いの表面を、高周波、加熱、のエネルギーを与えて可塑化溶融させた後、お互いを圧着、冷却させて固化一体化させる方法であり、接着とは、溶剤系接着剤、一液型、二液型反応接着剤、ホットメルト型接着剤等を用いて、樹脂シートやセル構造体板をお互い密着一体化させる方法である。
【0028】本発明の樹脂製合板の製造方法は、樹脂シートやセル構造体板を別々に製造後、各々を目的に応じ融着や接着で作成するのが一般的であるが、多層押出機を用いて上下表面層の樹脂シートを押出ながら、中間芯材層のセル構造体板を押出し、固化直前にお互いを融着させながら一体で製造することも可能で有る。この際、中間芯材層のセル構造体板の押出方法としては、各種形状のダイスを通して、格子状、ハニカム状、他の構造体を作成したり、或いは化学発泡剤、ガス体、等を用いて発泡させたセル構造体を作成したりすることが可能で有り、更には多層平溝ダイス、或いは円環ダイス押出後の圧着、等で中間層を同時積層体として一体に製造することも可能である。
【0029】樹脂製合板の厚さとしては、その用途から従来の合板の厚さと同等な、厚さ10.0〜15.0mm程度が好ましい。
【0030】かくして得られる樹脂製合板は、この様に中間芯材層に微細多角形、気孔、等の中空部をセル構造体として有することから、軽量で木材合板と同等の密度0.6g/cm3 、曲げ弾性率60,000Kg/cm2 程度から、目的に応じ0.3g/cm3 、40,000Kg/cm2程度まで任意の重量、剛性の製品を作ることが出来、又、材質的にも表面層の樹脂シートと中間層の樹脂セル構造体が同じ種類の熱可塑性樹脂を用いていることから、合板としての複数回の使用の後、廃棄時、再溶融させてリペレット化し、再び同一成形物で有る樹脂製代替合板の原料として用いることが出来る。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本願発明を具体的に説明するが、本願発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
中間芯材層の熱可塑性樹脂セル構造体として密度0.3g/cm3、厚さ8mmのポリプロピレン樹脂製発泡ボード(パロニア:三井東圧プラテック(株)製)を用い、その両側に密度0.91g/cm3、厚さ2mmのポリプロピレン樹脂製シート(ハッポート:三井東圧プラテック(株)製)をエポキシ系接着剤(ストラクトボンド1202F:三井東圧化学(株)製)で接着させ、70℃で2時間加熱後、一昼夜放置して、樹脂製合板1000×2000mmを作製した。この厚さ12mmの樹脂製合板を、幅50mm、長さ250mmに切断し、長手方向の支点間距離200mm、CHS(クロスヘッドスピード)=5mm/minで剛性のレベルを曲げ弾性率で測定した。樹脂製合板の曲げ弾性率は、11,200〜11,700kg/cm2で有り、厚さ6mmの通常木質合板に相当する剛性を有した。又、本発明の樹脂製合板の密度は、通常の木質合板0.6g/cm3より軽く、0.5g/cm3で有り、釘打ち性、保持性、鋸切断性も良好であった。
【0032】実施例2
中間芯材層の熱可塑性樹脂セル構造体として格子構造を有するポリプロピレン樹脂製プラスチック製ダンボール(プラダン:トーヨーユニコン(株)製)を三段に重ね、この間をエポキシ系接着剤(ストラクトボンド1202F:三井東圧化学(株)製)を用いて接着し、更にその最外層を各々密度0.91g/cm3、厚さ2mmのポリプロピレン樹脂製シート(ハッポート:三井東圧プラテック(株)製)を同様に接着剤を用いて貼り合わせ一昼夜放置後、本発明の樹脂製合板1000mm×2000mmを作成した。この厚さ13mmの樹脂製合板を幅50mm長さ250mmに切断し、長手方向の支点間距離200mm、CHS(クロスヘッドスピード)5mm/minで剛性のレベルを曲げ弾性率で測定した。樹脂製合板の曲げ弾性率は12,500〜12,800kg/cm2で有り、厚さ6mmの通常木質合板に相当する剛性を有し、各種間仕切りに充分用いることが可能である。また樹脂製合板の密度は0.39g/cm3であり通常合板の0.60g/cm3より軽く、釘打ち性、鋸切断性も良好であった。
【0033】実施例3
中間芯材層の熱可塑性樹脂セル構造体としてサーキュラーダイを取り付けた押出機(55φ:中谷機械(株)製)から出されたABS樹脂パイプ状発泡体を圧着し、密度0.27g/cm3、厚さ8mmの二層構造の発泡ボードを作成した。この発泡ボードの両側に密度1.05g/cm3、厚さ2mmのABS樹脂製シート(日本樹脂加工(株)製)をエポキシ系接着剤(ストラクトボンド1202F:三井東圧化学(株)製)を用いて接着し、一昼夜放置後、本発明の樹脂製合板300mm×600mmを作成した。この厚さ12mmの樹脂製合板を、幅50mm、長さ250mmに切断し、長手方向の支点間距離200mm、CHS(クロスヘッドスピード)=5mm/minで剛性のレベルを曲げ弾性率で測定した。樹脂製合板の曲げ弾性率は、17,200〜17,400kg/cm2で有り、厚さ10mmの通常木質合板に相当する剛性を有した。又、本発明の樹脂製合板の密度は、通常の木質合板0.6g/cm3より軽く、0.53g/cm3で有り、釘打ち性、保持性、鋸切断性も良好であった。
【0034】比較例1
中間芯材層の熱可塑性樹脂セル構造体として密度0.032g/cm3、厚さ7mmのポリスチレン発泡ビーズボード(SB#700:JSP(株)製)を用いその両側に厚さ2mmのポリスチレン製樹脂シート(日本樹脂加工(株)製)をエポキシ系接着剤(ストラクトボンド1202F:三井東圧化学(株)製)を用いて接着し、1000mm×2000mmを作成した。この厚さ11mmの樹脂製合板を幅50mm、長さ250mmに切断し、長手方向の支点間距離200mm、CHS(クロスヘッドスピード)5mm/minで剛性のレベルを曲げ弾性率で測定した。樹脂製合板の曲げ弾性率は4,500〜6,200kg/cm2で有り、通常木質合板に相当する剛性は得られなかった。又、釘打ち時表面ABS樹脂層のみに釘が保持され実用上の強度は得られなかった。
【0035】
【発明の効果】本発明の樹脂製代替合板は、中間層に各種積層体から成る熱可塑性樹脂セル構造体を用い、それを剛性の高い熱可塑性樹脂シートでサンドイッチ構造としていることから、軽量で運搬が容易で有り、釘打ち性、打ち釘の保持性に優れると共に鋸切断も容易で有ることから、木材合板と同様に広く各種用途に用いることが出来る。又、材質が同一熱可塑性樹脂で統一されていることからリサイクル性を有し、合板としての繰り返し使用後、再度原料として用いることが出来る。このことから、従来の木材合板で問題となっていた木材の大量伐採による森林破壊を防ぐことにも役立ち、環境保護にも寄与することが出来る。


 図面の簡単な説明


【図面の簡単な説明】
図1】図−1 本発明の樹脂製合板で中間層に用いられる各種形状の熱可塑性樹脂のセル構造体板の模擬斜視
図1−1 正三角形セル構造体板
図1−2 正方形セル構造体板
図1−3 正六角形セル構造体板
図1−4 発泡セル構造体板
図2】図−2 本発明の請求項1記載の樹脂製合板の断面模擬図
図−3 本発明の請求項2記載の樹脂製合板の各種断面模擬図
図3−1 セル構造体板を二段に融着又は接着させた樹脂製合板
図3−2 セル構造体板を三段に融着又は接着させた樹脂製合板
図−4 本発明の請求項3記載の樹脂製合板の各種断面模擬図
図4−1 セル構造体板と同種の樹脂のシートを一段に交互に融着又は接着させた樹脂製合板
図4−2 セル構造体板と同種の樹脂シートを二段に交互に融着又は接着させた樹脂製合板
図3】図−5 本発明の図3−1例に示される樹脂替合板の内部構造を示す模擬斜視図
図−6 本発明の図4−1例に示される樹脂製合板の内部構造を示す模擬斜視図
【符号の説明】
1.正三角形状
2.正方形状
3.正六角形状
4.発泡形状
5.表面層の熱可塑性樹脂シート
6.融着又は接着層
7.熱可塑性樹脂のセル構造体板の中間芯材層
8.熱可塑性樹脂のセル構造体板同志を積層した中間芯材層を有する樹脂製合板
9.熱可塑性樹脂のセル構造体板と同種樹脂シート交互を積層した中間芯材層を有する樹脂製合板
10.中間芯材層の熱可塑性樹脂シート


 図面


【図1】

【図2】

【図3】