書誌情報
要約
特許請求の範囲
発明の詳細な説明
《表紙》
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開平11−300889
(43)【公開日】平成11年(1999)11月2日
(54)【発明の名称】接着性に優れた複合板
(51)【国際特許分類第6版】
B32B 15/08 103
【FI】
B32B 15/08 103 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】FD
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願平10−131111
(22)【出願日】平成10年(1998)4月24日
(71)【出願人】
【識別番号】000002071
【氏名又は名称】チッソ株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区中之島3丁目6番32号
(72)【発明者】
【氏名】河野 昇治
【住所又は居所】千葉県市原市辰巳台東3丁目27番2号
(72)【発明者】
【氏名】横田 純一郎
【住所又は居所】千葉県市原市藤井357番地1
(74)【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】野中 克彦
(57)【要約】
【課題】ポリオレフィン樹脂シ−トの両面に金属薄板を積層した複合板において、接着性ポリオレフィン樹脂のフィルムを該ポリオレフィン樹脂シ−トの両面にラミネ−トしたポリオレフィン樹脂シ−トを用いて金属薄板と該ポリオレフィン樹脂シ−トを積層して複合板にするに際して、塗布型化成処理剤を塗布した面に、さらにエポキシ系の塗料等の塗布を必要とせずに優れた接着耐久性を有する複合板を得ること。
【解決手段】合成樹脂を含有していない塗布型化成処理剤を塗布した金属薄板の該処理剤を塗布した面を、両面に接着性ポリオレフィンフィルムをラミネ−トしたポリオレフィン樹脂のシートの両面に積層して複合板とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 合成樹脂を含有していない塗布型化成処理剤を塗布した金属薄板の該処理剤を塗布した面が、両面に接着性ポリオレフィンフィルムをラミネ−トしたポリオレフィン樹脂のシートの両面に積層された複合板。
【請求項2】 合成樹脂を含有していない塗布型化成処理剤の塗布量は、皮膜中のクロム、ジルコニウム及びチタンから選ばれる少なくとも1種以上の金属を含む金属化合物中の金属イオンの含有量で示され、これが5〜100mg/m2である請求項1記載の複合板。
【請求項3】 金属薄板が下記の1種以上から形成された板厚50〜1000μmの薄板である請求項1記載の複合板。アルミニウム板、アルミニウム合金板、鉄板、鋼板、亜鉛メッキ鋼板、錫メッキ鋼板、耐食鋼板、銅版、銅合金板及びチタン板。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリオレフィン樹脂のシートと金属薄板とで構成された積層複合板(以下、本発明の複合板と略称する事がある)に関する。詳しくは、金属薄板の接着面側にエポキシ系の塗装等を施さなくても、腐食防止に用いる塗布型化成処理剤を改良することでポリオレフィン樹脂のシートとの接着耐久性に優れた複合板に関する。
【0002】本発明の複合板は、接着性能に優れ、屋内は勿論のこと屋外使用においても金属薄板とポリオレフィン樹脂のシート間で剥がれることはない。この接着により、剛性、断熱性、耐候性等の積層効果を備えた複合板は、屋内外の壁材、間仕切り板、表示板等に使用される。
【0003】
【従来の技術】従来、金属薄板は腐食防止の為、脱脂処理後に化成処理を施す。この化成処理は塗布方法によって反応型もしくは塗布型の2種類のいずれかの化成処理剤を用いる。塗布型化成処理剤は、設備が簡単なためスペースをとらず、また廃液処理の必要がないため、使用は増加している。
【0004】従来より、化成処理に使用されている塗布型化成処理剤は、アクリル系樹脂等の合成樹脂と有機金属塩とで構成されており、処理剤中の合成樹脂は、塗布型化成処理剤による皮膜の耐久性を維持する作用をする。
【0005】従来、係る塗布型化成処理剤で化成処理を施した金属薄板とポリオレフィン樹脂のシートとを積層して複合板を製造するには、ポリオレフィン樹脂のシートの両面に接着性のポリオレフィン樹脂のフィルムをラミネートした樹脂シ−トと、化成処理を施したあと、さらにエポキシ系の塗料を塗布した金属薄板とを、該ラミネ−トしたシ−トの両面に積層する方法や、接着剤を使用してポリオレフィン樹脂シ−トと化成処理した金属薄板とを積層する方法等がある。
【0006】しかしながら、接着剤を使用する場合は、係る塗布型化成処理剤をそのまま使用した金属薄板をポリオレフィン樹脂シ−トの両面に積層しても構わないが、接着剤を使用せずに金属薄板を積層する場合には、単に該塗布型化成処理剤を塗布した金属薄板を用いてもポリオレフィン樹脂シ−トと接着しないし、また接着性ポリオレフィンフィルムを両面にラミネ−トした樹脂シ−トとも接着しないので、塗布型化成処理皮膜上にさらにエポキシ系の塗料等を塗布しなければ、十分な接着力を有する複合板は得られないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、金属薄板とポリオレフィン樹脂シ−トとを積層した複合板において、接着性ポリオレフィン樹脂のフィルムをシ−トの両面にラミネ−トしたポリオレフィン樹脂シ−トを用いて金属薄板と該ポリオレフィン樹脂シ−トを積層して複合板にするに際して、塗布型化成処理剤を塗布した面に、さらにエポキシ系の塗料等の塗布を必要とせずに優れた接着耐久性を有する複合板を得るべく鋭意研究した。その結果、塗布型化成処理剤の中の1つの成分である合成樹脂を除いた塗布型化成処理剤を用いると、さらにエポキシ系の塗料等を塗布しなくても優れた接着耐久性を有する複合板が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明完成した。以上の記述から明らかなように、本発明の目的は、塗布型化成処理剤を用いて処理した金属薄板を用いて、複合板を製造する際に、さらにエポキシ系の塗料を塗布しなくても樹脂シ−トとの接着性に優れた複合板を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は下記のように示される。
(1)合成樹脂を含有していない塗布型化成処理剤を塗布した金属薄板の該処理剤を塗布した面が、両面に接着性フィルムをラミネ−トしたポリオレフィン樹脂のシートの両面に積層された複合板。
(2)合成樹脂を含有していない塗布型化成処理剤の塗布量は、皮膜中のクロム、ジルコニウム及びチタンから選ばれる少なくとも1種以上の金属を含む金属化合物中の金属イオンの含有量で示され、これが5〜100mg/m2である前記第1項記載の複合板。
(3)金属薄板が下記の1種以上から形成された板厚50〜1000μmの薄板である前記第1項記載の複合板。
アルミニウム板、アルミニウム合金板、鉄板、鋼板、亜鉛メッキ鋼板、錫メッキ鋼板、耐食鋼板、銅版、銅合金板及びチタン板。
【0009】本発明で用いる合成樹脂を含有していない塗布型化成処理剤は、クロム系処理剤、ジルコニウム系処理剤およびチタン系処理剤の3種類の処理剤があり、市販品として、日本ペイント(株)製のアルサ−フ、日本パ−カライジング(株)製のパルトップをあげることができ、これら処理剤は一般的に2液タイプとなっているため、合成樹脂を含有していない方の液を使用する。1液タイプのものについても、容易に合成樹脂を除去することができるので、合成樹脂を除去して使用すればよい。かかる合成樹脂を含有していない塗布型化成処理剤の塗布量は、皮膜中のクロム、ジルコニウム及びチタンから選ばれる少なくとも1種以上の金属を含む金属化合物中の金属イオンの含有量で示され、これが5〜100mg/m2であることが好ましい。
【0010】本発明で用いるポリオレフィン樹脂シ−トの原料樹脂としては、例えばつぎのようなものを挙げることができる。エチレンの単独重合体、エチレンを60重量%以上含有し、該エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンもしくは極性モノマーの一種以上との共重合体、結晶性プロピレン単独重合体、プロピレンを60重量%以上含有し、該プロピレンとエチレンもしくは炭素数4以上のα−オレフィンもしくは極性モノマーの1種以上との結晶性共重合体並びに上記の重合体の2種以上の混合物を挙げることができる。
【0011】また、これらの樹脂に無水マレイン酸、アクリル酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸、その他酸無水物またはエステル等の誘導体を共重合もしくはグラフト重合させた改質樹脂、上記樹脂を電離性放射線処理したり、架橋剤によって架橋した改質樹脂も用途に応じて用いる事ができる。
【0012】本発明においては、上記ポリオレフィン樹脂に各種のフィラー(または補強剤)を添加する事が出来る。用いられるフィラーとしては、ガラス繊維、炭素繊維、ビニロン繊維等の繊維状フィラー、マイカ、タルク等のフレーク状フィラー、ガラスビーズ等の球状フィラー、炭酸カルシウム、木片等の不定形フィラーが挙げられる。 また、これらのフィラーの他に難燃剤、増量剤、着色剤、劣化防止剤、帯電防止剤、滑剤等を添加する事ができる。
【0013】ポリオレフィン樹脂シ−トの製造方法は特に限定されず、通常、ポリオレフィンのシ−トを製造する方法であればどのような製造方法でも採用することができ、たとえばTダイ付きの押出機により、通常の成形条件で任意の膜厚のシ−トに押出成形することによって得ることができる。また、本発明のポリオレフィン樹脂シ−トは、発泡していても接着性に影響はない。
【0014】本発明で用いる接着性ポリオレフィンフィルムは、ポリエチレン系接着性樹脂、ポリプロピレン系接着性樹脂もしくは酢酸ビニル系接着性樹脂等、通常、接着性ポリオレフィン樹脂といわれている樹脂を使用すればよく、例えば三井化学(株)のアドマ−(商標)、三菱化学(株)製のモデイック(商標)、倉敷紡績(株)製のクランベタ−(商標)などを挙げることができる。また、該フィルムの製造法も特に限定はなく、例えばTダイ付きの押出機を用いて通常の成形条件で溶融混練、押出してフィルムとする押出成形法を例示できる。また、該接着性ポリオレフィン樹脂のフィルムは、20μm〜100μmの厚みのものが好ましい。
【0015】本発明で用いる金属薄板は、アルミニウム板、アルミニウム合金板、鉄板、鋼板、亜鉛メッキ鋼板、錫メッキ鋼板、耐食鋼板、銅版、銅合金板及びチタン板の1種以上から形成された板厚50〜1000μmの薄板を用いることが好ましい。
【0016】本発明の複合板は、表面材料の金属薄板の化成処理剤に、アクリル系樹脂等の合成樹脂を使用しない塗布型化成処理剤を用いることで、金属薄板の接着面側にエポキシ系の塗料等を塗装しなくてもポリオレフィン樹脂との接着力が十分発揮される。本発明の複合板の接着強度は、少なくとも25N/25mm以上であることが好ましく、25N/25mm未満になると、接着耐久性が悪くなり、経時的に金属薄板とポリオレフィン樹脂のシートの間で剥離を生じる危険性がある。
【0017】本発明の複合板は例えば次の手順によって作成することができる。
◆芯材シート
芯材シートを得るには、前述のポリオレフィン樹脂を適当な手段例えばT−ダイを装備した押出機等によって、任意の膜厚のシート状物に成形して複合板の芯材シートとする。
【0018】◆合成樹脂を含有していない塗布型化成処理剤の塗布
塗布型化成処理剤を脱イオン水にて希釈した後、脱脂処理後の金属薄板のポリオレフィン樹脂のシートとの接着面側にロールコーターにて塗布し、熱風乾燥させる。
【0019】◆複合板の作成
該芯材シートの両面に前述の接着性ポリオレフィン樹脂のフィルムを介在させながら合成樹脂を含有しない塗布型化成処理剤で処理を施した金属薄板を両面に載置して熱プレスし、各層を加熱圧着する。かくして、本発明の複合板が得られる。
【0020】◆別法1(接着性ポリオレフィン樹脂(連続フィルム)使用)
T−ダイを装備した押出機によって前述の芯材シートを作成し、その両側から前述の接着性ポリオレフィン樹脂のフィルムを積層し、更にその両側から前述の塗布型化成処理を施した金属薄板を積層し、これらの多層が一対の対向して回転する積層用ロール対からなるニップの間に連続的に供給されながら挟圧されて層間接着され、続いて多段ロールを備えた引き取り機によって本発明の複合板を一貫製造する。この方法においては、積層用ロールが金属薄板と芯材シートとを接着性ポリオレフィン樹脂のフィルムの層を介して接合させるに十分な温度と押圧力とを備えている事が重要となる。
【0021】別法1の変形態様として熱プレスを用いる製造法も採用可能であるが、一貫製造には馴染まないため、一貫製造では困難な場合に逆に威力を発揮する。即ち、製品数枚毎に芯材シート及び/または塗布型化成処理を施した金属薄板及び/接着性ポリオレフィン樹脂層使用等の仕様を変更する必要がある生産態様には融通自在に適応できる。
【0022】
【実施例】以下に、実施例及び必要に応じて比較例によって本発明を具体的に説明する。しかし、本発明の範囲は実施例に限定されるものではない。下記の実施例に当業者が容易に施し得る付加及び/または変更等が施された態様も本発明の範囲内である。
【0023】実施例における試験の方法及び条件
(1)芯材シートの作成方法
各実施例及び比較例のポリオレフィン樹脂を用いてT−ダイ法によりシート(縦300mm×横200mm×厚さ3mm)を作成した。
(2)化成処理剤の塗布方法
塗布型化成処理剤は、アクリル系樹脂等の合成樹脂をバインダーとした有機金属塩で構成されている。その形態は、含有金属の沈澱を引き起こす為、合成樹脂分と含有金属分の2液タイプになっていることが多い。この塗布型化成処理剤のうち、各実施例においては合成樹脂を含有していない方の液をおよび比較例においては2液タイプのものを脱イオン水にて希釈して、脱脂処理後の金属薄板の接着面側にロールコーターにて塗布し、熱風乾燥器内(220℃×1min)で乾燥させた。
【0024】(3)塗布量の測定
皮膜中の主成分であるクロム又はジルコニウム又はチタン等の量を蛍光X線分析又は原子吸光分析で測定し、付着量=塗布量とした。
(4)複合板の作成方法
得られたポリオレフィン樹脂のシートを芯材シートとしてその両面に各実施例及び比較例の接着性ポリオレフィン樹脂のフィルムを敷き、その上に塗布型化成処理を施した金属薄板を載置して熱プレスによって熱圧着(150℃×5min)して複合板を作成した。
(5)複合板の接着性評価
得られた複合板を(縦150mm×横25mm)に切断し、表面材料の金属薄板を長さ80mmの位置まで手で剥離し、引張試験機を用いて残りの部分を180度剥離したときの強度を、幅25mm当たりの接着強度として測定した(JIS K 6854 180度剥離法に準拠)。
【0025】実施例1
芯材樹脂としてポリエチレン[略称:PE;密度0.963g/cc]に、化学発泡剤アゾジカルボンアミド[ビニホール(商標、永和化成工業(株)製)]0.5重量部及び、各種添加剤として、n−オクタデシル−β−(4'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート0.03重量部及びステアリン酸カルシウム0.1重量部を、流動パラフィンにて添着させた。
【0026】これを溶融混練してT−ダイ法(ダイス温度;200℃)によりポリエチレン樹脂のシートを得た。次に金属薄板は、脱脂処理を終えた金属アルミニウム薄板(縦300mm×横300mm×厚み0.2mm;略称「AL」)に、塗布型化成処理剤[パルトップ(商標、日本パーカライジング(株)製)]の含有金属分(B剤)のみ250gを脱イオン水1リットルに入れ、十分に混ぜてロールコーターにて塗布した。塗布したアルミニウム薄板は熱風乾燥器で乾燥(220℃×1min)した。このアルミニウム薄板を50mm□に切断し、蛍光X線によりクロム量を測定し、塗布量とした。
【0027】該樹脂シートの両面に接着性ポリオレフィンフィルム[アドマー(商標、三井化学(株)製)]を敷き、更にその両外側から塗布型化成処理剤で処理した2枚のアルミニウム薄板を、処理面が接着面側になるように挟んで熱プレス(130℃)で加圧押圧(5min)して、本発明の複合板[総厚3mm;AL//HDPE//AL]を作成した。得られた複合板を切断(25×150mm)し、アルミニウム薄板を長さ80mmの位置まで剥離した後、引張試験機を用いて残りの部分を剥離した時の強度を、幅25mm当たりの接着強度として測定した。この結果を表1に示す(JIS K 6854の180度剥離法に準拠)。
【0028】比較例1
実施例1で使用した塗布型化成処理剤のA剤とB剤をそれぞれ250gずつ、脱イオン水1リットル中に入れ十分混合希釈させた。この溶液を実施例1に準拠して、クロム量の測定とアルミニウム薄板に貼り合わせて複合板を作成し、その接着強度を測定した。その結果を表1に示す。
【0029】実施例2、比較例2
塗布型化成処理剤のB剤の量を100gにした場合を実施例2とし、また50gにした場合を比較例2とする以外は実施例1に準拠して、それぞれのクロム量の測定及び貼り合わせて複合板を作成し、その接着強度を測定した。その結果を表1に示す。
【0030】実施例3
塗布型化成処理剤[アルサーフ(商標、日本ペイント(株)製)]を用いたものを実施例3として、実施例1に準拠して、含有金属分のみを希釈し塗布して、クロム量の測定と貼り合わせて複合板を作成し、その接着強度を測定した。その結果を表1に示す。
【0031】比較例3
実施例3で用いた塗布型化成処理剤をそのまま希釈した溶液を用いる以外は実施例1に準拠して、アルミニウム薄板に塗布した後、クロム量の測定、ポリエチレン樹脂と貼り合わせて複合板を作成し、その接着強度を測定した。その結果を表1に示す。
【0032】実施例4
ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン[略称:PP;密度0.910g/cc]を用いる以外は実施例1に準拠して、アルミニウム薄板を処理し、接着性ポリオレフィンのフィルム[クランベター(商標、倉敷紡績(株)製)]を用いて、加熱圧着(150℃×5min)して複合板を作成した。得られた復合板の接着強度を測定した。その結果を表1に示す。
【0033】実施例5
複合板両面に載置する金属薄板として、総厚200μmの耐食鋼板を用いる以外は実施例1に準拠して複合板を作成し、接着強度を測定した。その結果を表1に示す。
【0034】実施例1〜5及び比較例1〜3で得られた複合板の接着性を評価した結果を示す表1から明らかなように、実施例1の複合板は、塗布型化成処理剤の塗布量が20mg/m2であり、接着性も良好である。また、実施例3の複合板に用いた塗布型化成処理剤でも、実施例1と同様に接着性は良好であった。
【0035】比較例1の複合板は、化成処理剤の塗布量は実施例1と同様であるが、A剤とB剤両方を添加した為、ポリオレフィン樹脂とは接着しなかった。また、比較例3に使用した塗布型化成処理剤でも同様に接着しなかった。即ち、塗布型化成処理剤中の合成樹脂を除去しないと、ポリオレフィン樹脂とは接着しないことがわかる。
【0036】実施例2の複合板は塗布型化成処理剤の塗布量が6mg/m2で、接着性は良好であった。しかし、比較例2では塗布量が3mg/m2ため、ほとんど接着しない。即ち、塗布型化成処理剤の塗布量は、5mg/m2以上でないと接着性が維持できないことがわかる また、実施例4の複合板は実施例1と同様に接着性が良好であった。即ち、接着性のポリオレフィン樹脂のフィルムが、アドマーであってもクランベターであっても有効である。
【0037】実施例5の複合板は実施例1と同様に接着性が良好であった。即ち、複合板両面に載置する金属薄板は、耐食鋼であっても有効である。
【0038】
【発明の効果】本発明の複合板は下記の諸種の効果を奏する:
(1)金属薄板の接着面側にエポキシ系の塗料を塗装する必要がない。
(2)接着耐久性に優れ、内外装材料としても好適に使用できる。
【0039】
【表1】
