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書誌情報 要約 特許請求の範囲 発明の詳細な説明 図面の簡単な説明 図面

 書誌情報


《表紙》

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開平7−75692
(43)【公開日】平成7年(1995)3月20日
(54)【発明の名称】往復式電気かみそりの内刃
(51)【国際特許分類第6版】
B26B 19/04 C 7632-3C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願平6−18477
(22)【出願日】平成6年(1994)2月15日
(31)【優先権主張番号】特願平5−175640
(32)【優先日】平5(1993)7月15日
(33)【優先権主張国】日本(JP)
(71)【出願人】
【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地
(72)【発明者】
【氏名】末吉 秀一
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】大塚 陽孝
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】河原 学
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内
(74)【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 長七 (外2名)


 要約


(57)【要約】
【目的】 剃り音が心地良いものにすると同時に、良好な切れ味を発揮する。
【構成】 音出し用ブレード8aの支持部材9への埋設深さは、音出し用ブレード8aの一面側を切断用ブレード8bと比べて最も浅くしてある。音出し用ブレード8aの他面側は上記一面側の埋設深さよりもブレード8毎に徐々に深くなるように変化している。音出し用ブレード8aが撓み易くなり、心地良い剃り音が得られる。音出し用ブレード8aの両面側の支持部材9の間に大きな段差が生じなくなり、支持部材9への成形時に音出し用ブレード8aが圧力で倒されなくなる。剛性の小さい音出し用ブレード8aであっても良好な切れ味が得られる。



 特許請求の範囲


【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数枚のブレードと、これらブレードの端部が埋め込まれている支持部材とを備えた内刃において、上記複数枚のブレードのうちの一部が支持部材への埋設深さの浅い音出し用ブレードから成り、音出し用ブレードの支持部材への埋設深さは、音出し用ブレードの一面側が最も浅く、且つ音出し用ブレードの他面側が上記一面側の埋設深さよりもブレード毎に徐々に深くなるように変化させて成ることを特徴とする往復式電気かみそりの内刃。
【請求項2】 各ブレードの端部に支持部材が貫通する貫通孔が夫々形成され、音出し用ブレードの埋設深さが最も浅い部分の支持部材の上端面を上記貫通孔の上端部と略同一面にしたことを特徴とする請求項1記載の往復式電気かみそりの内刃。
【請求項3】 各ブレードの両面側の埋設深さを略同じに形成すると共に、音出し用ブレードの他面側の埋設深さを一面側の埋設深さよりも略階段状に深くなるように変化させて成ることを特徴とする請求項1記載の往復式電気かみそりの内刃。
【請求項4】 各ブレードの両面側の埋設深さを略同じに形成すると共に、音出し用ブレードの他面側の埋設深さを一面側の埋設深さよりも傾斜状に深くなるように変化させて成ることを特徴とする請求項1記載の往復式電気かみそりの内刃。
【請求項5】 各ブレードの外周縁が円弧状に形成され、各ブレードの埋設深さが変化する領域にある一部の支持部材がブレードの外周縁に略沿った先細状に形成されて成ることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4記載の往復式電気かみそりの内刃。


 発明の詳細な説明


【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、往復式電気かみそりの内刃に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、特開平3−140179号公報において、往復式電気かみそりの髭剃り時に生じる剃り音を心地よいものとする試みが行なわれている。その構造を図12に示す。同図において、複数枚のブレード8の一部が支持部材9への埋設深さ(ブレード全高−ブレード露出高さL)の浅い複数枚の音出し用ブレード8aで構成され、音出し用ブレード8aの支持部材9への埋設深さは、音出し用ブレード8aの一面側が切断用ブレード8bの埋設深さよりも浅く、且つ音出し用ブレード8aの他面側が切断用ブレード8bの埋設深さよりも深くなるように形成することにより、髭剃り時において音出し用ブレード8aを撓み易くし、固有振動数を変化させて心地良い剃り音を発生させるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の音出し用ブレード8aの支持部材9への埋設深さ(支持高さ)は、その両面側で極端に異なり、音出し用ブレード8aの両面側の埋設深さに大きな段差が生じているため、図13(a)に示すように、支持部材9の成形時に成形材料が矢印方向Hの流れることにより、音出し用ブレード8aが成形圧力で倒されてしまう。特にブレード8の両面側の埋設深さの段差50′が大きいほど、ブレード8の倒れが大きくなる。このため、ブレード8の研磨加工時には、ブレード8の先端部が外刃に対して水平に研磨されずに斜めに研磨されてしまい、剛性の小さいブレード8の切味が一層悪くなるという問題がある。しかも、ブレード8の研磨加工時にはブレード8の先端側が図13(b)の矢印方向に倒れた状態で研磨されるため、ブレード8が曲がって成形支持部9cを潰してしまい、成形支持部9cにクラックが発生したり、或いはブレード8がさらに倒れて破損してしまっりたするという問題もある。
【0004】本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、剃り音を心地良いものとすることができると同時に、各ブレードによる良好な切味を発揮することができる往復式電気かみそりの内刃を提供するにあり、他の目的とするところは、音出し用ブレードの支持強度を下げずに音出し用ブレードを撓み易くすることができる往復式電気かみそりの内刃を提供するにあり、さらに他の目的とするところは、支持部材の成形時やブレードの研磨加工時に全ブレードの倒れをより確実に防止できる往復式電気かみそりの内刃を提供するにあり、さらに他の目的とするところは、支持部材の剛性をさらに強めることができる往復式電気かみそりの内刃を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は、複数枚のブレード8と、これらブレード8の端部が埋め込まれている支持部材9とを備えた内刃において、上記複数枚のブレード8のうちの一部が支持部材9への埋設深さの浅い音出し用ブレード8aから成り、音出し用ブレード8aの支持部材9への埋設深さは、音出し用ブレード8aの一面側が最も浅く、且つ音出し用ブレード8aの他面側が上記一面側の埋設深さよりもブレード8毎に徐々に深くなるように変化させて成ることを特徴とする。
【0006】また、上記各ブレード8の端部に支持部材9が貫通する貫通孔13を夫々形成し、音出し用ブレード8aの埋設深さが最も浅い部分の支持部材9の上端面9aを上記貫通孔13の上端部13aと略同一面にするのが好ましい。また、上記各ブレード8の両面側の埋設深さを略同じに形成すると共に、音出し用ブレード8aの他面側の埋設深さを一面側の埋設深さよりも略階段状に深くなるように変化させて成るのが好ましい。
【0007】また、上記各ブレード8の両面側の埋設深さを略同じに形成すると共に、音出し用ブレード8aの他面側の埋設深さを一面側の埋設深さよりも傾斜状に深くなるように変化させて成るのが好ましい。さらに、上記各ブレード8の外周縁8dが円弧状に形成され、各ブレード8の埋設深さが変化する領域にある一部の支持部材9がブレード8の外周縁8dに略沿った先細状に形成されて成るのが好ましい。
【0008】
【作用】本発明によれば、音出し用ブレード8aの支持部材9への埋設深さを、音出し用ブレード8aの一面側で最も浅く、且つ音出し用ブレード8aの他面側で上記一面側の埋設深さよりもブレード8毎に徐々に深くなるように変化させたことにより、最も浅いところでは剛性の小さい音出し用ブレード8aが撓み易くなり、切断用ブレード8bよりも振動数が低くなって、心地良い剃り音が得られる。しかも、音出し用ブレード8aの支持部材9への埋設深さを徐々に変えてあるので、音出し用ブレード8aの両面側の支持部材9の間に大きな段差が生じなくなり、支持部材9の成形時に音出し用ブレード8aが圧力で倒されることがない。従って、研磨加工時に音出し用ブレード8aの先端が外刃3に対して水平に研磨され、従来のように斜めに研磨される場合と比較して、きれいな研磨面となり、従って、剛性の小さい音出し用ブレード8aであっても良好な切味が得られるものである。
【0009】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の第1の実施例を図1乃至図6に示す。図3において、往復式電気かみそり1は、金属薄板から成る外刃3と、内刃4と、本体5等により構成されている。この本体5の一面には、内蔵モータの回転運動を往復運動に変換する駆動子(図示せず)から突設された筒状連結部7が突出しており、内刃4は、押し上げばね(図示せず)が内部に配された筒状連結部7に連結されることによって、押し上げばねの付勢を受けて外刃3の内面に接した状態で往復駆動されるものである。
【0010】ここにおける内刃4は、複数枚の円弧状をなすブレード8と、これらブレード8の両端部が埋め込まれることで各ブレード8を並設支持している支持部材9と、継手10とから形成されている。ここにおける継手10は、その下面中央から前記筒状連結部7に連結される連結軸11を突設すると共に、上面の両端から支持部材9に連結される連結片12を突設したものとなっている。
【0011】また、図1及び図2に示すように、各ブレード8は、切味のために支持部材9への支持剛性を大きくした多数枚の切断用ブレード8bと、支持剛性を小さくして撓み易くした複数枚の音出し用ブレード8aとから成り、本実施例では、音出し用ブレード8aは支持部材9の両側に2枚ずつ埋設されている。ここで、支持部材9における継手10の連結片12と連結される部分の厚みを薄くすることによって、この部分に面する音出し用ブレード8aの対向面側の埋設深さ(ブレード全高−ブレード露出高さL)が最も浅くなり、且つこれら音出し用ブレード8aの各他面側は、徐々にその埋設深さが(ブレード全高−ブレード露出高さL1(>L)となるように深くして切断用ブレード8bにおける支持部材9の標準の厚みに達するようにしてある。つまり、支持部材9に標準厚み以外に薄くなった部分を設けてその間をブレード8毎に階段上に支持部材9の厚みを変化させていくわけである。また、上記各ブレード8の支持部材9への支持強度(支持剛性)を上げるために、図5(a)に示すように、ブレード8の両端部に支持部材9が貫通する貫通孔13が夫々形成されている。
【0012】また、音出し用ブレード8aの埋設深さは、図5(b)に示すように、最も浅い部分の支持部材9の上端面9bが上記貫通孔13の上端部13aと略同一面に設定され、支持強度を低下させずに音出し用ブレード8aがさらに撓み易い構造となっている。さらに、音出し用ブレード8aの一面側が埋め込まれている支持部材9と、音出し用ブレード8aの他面側が埋め込まれている支持部材9とは、図1に示すように音反響用リブ14を介して連結されており、音反響用リブ14の上端面14aを、図2に示すように、音出し用ブレード8aの下端面8cに接触させてある。
【0013】しかして、剃り音のために支持部材9の埋設深さを浅くし、支持剛性を小さくして撓み易くした音出し用ブレード8aと、切味のために支持剛性を大きくした切断用ブレード8bとを存在させる構造において、音出し用ブレード8aの支持部材9への埋設深さを、音出し用ブレード8aの一面側で切断用ブレード8bと比べて最も浅く、且つ音出し用ブレード8aの他面側で上記一面側の埋設深さよりもブレード8毎に徐々に深くなるように変化させているため、剛性の低い音出し用ブレード8aは撓み易くなり、切断用ブレード8bよりも振動数が低く、切断用ブレード8bに比して低い周波数の音を生じるものであり、このために心地良い剃り音が発生することとなる。しかも、音出し用ブレード8aの支持部材9への埋設深さを徐々に変えてあるので、図6に示すように、音出し用ブレード8aの両面側の支持部材9の上端面6a間の段差50′が小さくなり、支持部材9の成形時に音出し用ブレード8aが圧力で倒され難くなる。従って、研磨加工時に音出し用ブレード8aの先端が切断用ブレード8bと同様にきれいな研磨面となるので、剛性の小さい音出し用ブレード8aであっても良好な切味が得られるという利点がある。
【0014】さらに、図5に示すように、各ブレード8の両端部に、ブレード8の支持強度を高めるための貫通孔13を夫々形成すると共に、音出し用ブレード8aの埋設深さが最も浅い部分の支持部材9の上端面9bを上記貫通孔13の上端部13aと略同一面としたことにより、ブレード8の支持強度を下げずに、音出し用ブレード8aの剛性のみを一層小さくしてさらに撓み易くすることができ、より一層心地良い剃り音を発生させることができるという利点がある。
【0015】また、本実施例においては、剛性が低くて撓み易い音出し用ブレード8aを、支持部材9と継手10との連結部分、つまり内刃4を外刃3に押し付ける押し上げ力が作用して外刃3との接触圧が最も高くなる支持部材9の両側に設けている。このように良好な切味が得られる条件の一つである高い接触圧を満足させる部分に音出し用ブレード8aを設けたことにより、剛性の低さによる音出し用ブレード8aの切味の低下は、外刃3との高い接触圧によって十分にカバーされたものとなっている。さらに、音出し用ブレード8aの一面側が埋め込まれている支持部材9と、音出し用ブレード8aの他面側が埋め込まれている支持部材9とを音反響用リブ14を介して連結したことにより、髭剃り時における音出し用ブレード8aの剃り音が音出し用ブレード8aの下方に漏れてしまうのを音反響用リブ14によって防ぐことができ、より大きな心地良い剃り音を反響させることができるという利点もある。尚、剛性の低い音出し用ブレード8aは、心地良い剃り音が得られる最少限の数だけ設けるようにしておくことが好ましい。
【0016】(実施例2)本実施例では、図7及び図8に示すように、各ブレード8の埋設深さをブレード8の配列方向に沿って階段状に変化させた構造において、各ブレード8の両面側の埋設深さを同じに形成し、隣合う切断用ブレード8b間に段差50を設け、音出し用ブレード8a間には段差50を設けないようにしたものである。また、支持部材9は本体側に連結される継手10と共に内刃成形部80に一体成形されている。尚図7中、60は髭飛散防止効果を得るためにブレード8に設けられるブレード穴である。他の構成は図1の実施例と同様である。
【0017】このように、各ブレード8(音出し用ブレード8aを含む)の両面側の埋設深さ(支持高さ)を同じにしたことにより、各ブレード8の両面側においては支持部材9の段差50が生じなくなる。従って、支持部材9の成形時に、成形材料が図8の矢印方向Hに流れ込んできた時でも、各ブレード8の両面側の成形支持部9cが同一高さに設定されることにより、埋設深さの浅い音出し用ブレード8aであっても成形圧力で片側へ倒されたりすることがなく、従って、ブレード8の研磨加工時においてもブレード8が斜めに研磨されたりするのを確実に防止できるものである。
【0018】ちなみに、上記実施例1の図6に示すように、ブレード8の両面側の支持部材9の上端面9aに段差50′を設けてあると、支持部材9の成形時、或いは各ブレード8の研磨加工時にブレード8(音出し用ブレード8a、切断用ブレード8bを含む)が斜めに倒れるのを確実に防ぐことができず、たとえ段差50′を小さくしても、段差50′の存在によってブレード8の倒れを完全に無くすことはできないが、本実施例では、図8に示すように、音出し用ブレード8aを含む各ブレード8の両面側の成形支持部9cの上端面を同一高さにしてあるため、各ブレード8は両面側から成形材料の同一圧力を受けることとなり、各ブレード8の倒れを完全に防止しながら、支持部材9を成形できると共に、ブレード8の先端部の研磨加工時においては全ブレード8を水平に研磨することができる。従って、各ブレード8による良好な切味を発揮させることができると同時に、埋設深さの最も浅い音出し用ブレード8aにより心地良い剃り音を発生させることができる。さらに、ブレード8の倒れが完全に無くなるので、研磨加工時に成形支持部9cが潰れたり、或いはブレード8が倒れて破損したりする問題を同時に解決できるものである。
【0019】(実施例3)本実施例では、図9に示すように、各ブレード8の埋設深さをブレード8の配列方向に沿って傾斜状に変化させると共に、各ブレード8の両面側の埋設深さを同じに形成し、且つ埋設深さの最も浅い音出し用ブレード8a間には傾斜を設けないようにしたものである。他の構成は図7及び図8の実施例と同様である。従って、本実施例においても音出し用ブレード8aを含む各ブレード8の両面側の埋設深さに段差が生じなくなり、そのうえ埋設深さの変化が連続的であるから、支持部材9の成形時及びブレード8の研磨加工時における各ブレード8の倒れを防止でき、音出し用ブレード8aを含む全ブレード8の切味がより一層良好なものとなり、これと同時に、埋設深さの最も浅い音出し用ブレード8aによる剃り音もまたより一層心地良いものとすることができる。さらに、ブレード8の倒れが完全に無くなるので、研磨加工時に成形支持部9cが潰れたり、或いはブレード8が倒れて破損する心配がなくなる。
【0020】(実施例4)本実施例では、各ブレード8の埋設深さの変化が、実施例1、実施例2における階段状、或いは実施例3における傾斜状となった夫々の構造において、図10及び図11に示すように、各ブレード8の埋設深さが変化する領域にある一部の支持部材9の外周縁9eを、円弧状のブレード8の外周縁8dに略沿った先細状に形成したものである。ここで図10は、切断用ブレード8bにおける支持部材9を示し、図11は音出し用ブレード8aにおける支持部材9を示しており、本実施例では切断用ブレード8bにおける支持部材9の外周縁形状のみを円弧状のブレード8の外周縁8dに略沿った先細状に形成してある。尚、図10中、Lはブレード8の埋設深さ、L1 は音出し用ブレード8aの埋設深さ、13は支持部材9の貫通穴を夫々示している。
【0021】ところで、従来の支持部材9の形状は、円弧状のブレード8の外周縁8dに沿う部分9eが図10及び図11の破線8fで示すように、ブレード8の外周縁8dから大きく離れた形状となっており、このため、支持部材9全体の断面積が小さくて支持部材9の剛性が比較的弱いものであるが、本実施例では、切断用ブレード8bを支持する支持部材9の外周縁部分9eを、円弧状のブレード8の外周縁8dから離れた位置において、ブレード8の外周縁8dに略沿った先細状に形成したことにより、支持部材9の外周縁が従来よりもブレード8の外周縁8dに近づくこととなり、結果的に支持部材9の断面積が図10のS1図11のS2で示す面積分だけ従来よりも大きくなり、支持部材9の剛性を強めることができる。さらに、図10に示すように、支持部材9の先端上部9fをブレード8の外周縁8dより離れた先細状に形成したことにより、外刃3と支持部材9の間に剃った髭くずが通り抜ける隙間Qを確保できるようになり、髭くずがその隙間Qからスムーズに導かれるようになる結果、ブレード穴60と隙間Qの両方で髭の飛散をより効果的に防止できるという利点もある。
【0022】
【発明の効果】上述のように、請求項1記載の発明は、複数枚のブレードと、これらブレードの端部が埋め込まれている支持部材とを備えた内刃において、上記複数枚のブレードのうちの一部が支持部材への埋設深さの浅い音出し用ブレードから成り、音出し用ブレードの支持部材への埋設深さは、音出し用ブレードの一面側が最も浅く、且つ音出し用ブレードの他面側が上記一面側の埋設深さよりもブレード毎に徐々に深くなるように変化させて成るものであるから、最も浅いところでは剛性の小さいブレードが小さく撓み易くなり、心地良い剃り音が得られると共に、成形時の音出し用ブレードの倒れ防止が図られ、研磨加工時に音出し用ブレードは切断用ブレードと同様にきれいな研磨面となる。その結果、心地良い剃り音を発生させることができると同時に、良好な切味を発揮することができるという効果を奏する。
【0023】また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の各ブレードの端部に支持部材が貫通する貫通孔が夫々形成され、音出し用ブレードの埋設深さが最も浅い部分の支持部材の上端面を上記貫通孔の上端部と略同一面にした場合は、音出し用ブレードの支持強度を下げずに、音出し用ブレードの剛性のみを一層小さくしてさらに撓み易くすることができ、より一層心地良い剃り音を発生させることができるという効果がある。
【0024】また、請求項3記載の発明は、上記各ブレードの両面側の埋設深さを略同じに形成すると共に、音出し用ブレードの他面側の埋設深さを一面側の埋設深さよりも略階段状に深くなるように変化させたから、各ブレードの一面側と他面側とで埋設深さに段差が生じなくなり、たとえ埋設深さの浅い音出し用ブレードであっても支持部材の成形時やブレードの研磨加工時にブレードの倒れを確実に防止できる結果、全ブレードによるより良好な切味を発揮することができると同時に、音出し用ブレードによる剃り音をより心地良いものとすることができるという効果がある。
【0025】また、請求項4記載の発明は、上記各ブレードの両面側の埋設深さを略同じに形成すると共に、音出し用ブレードの他面側の埋設深さを一面側の埋設深さよりも傾斜状に深くなるように変化させたから、ブレードの一面側と他面側とで埋設深さに段差が生じなくなり、しかも埋設深さの変化は連続的となるため、埋設深さの浅い音出し用ブレードであっても支持部材の成形時やブレードの研磨加工時にブレードの倒れを確実に防止できる結果、全ブレードによるより良好な切味を発揮することができると同時に、音出し用ブレードによる剃り音をより心地良いものとすることができるという効果がある。
【0026】さらに、請求項5記載の発明は、上記各ブレードの外周縁が円弧状に形成され、各ブレードの埋設深さが変化する領域にある一部の支持部材がブレードの外周縁に略沿った先細状に形成されているから、支持部材の外周縁がブレードの外周縁に近づくことにより、支持部材の断面積が大きくなり、支持部材の剛性をさらに強めることができると共に、先細状となった支持部材の周辺に剃った髭くずを通り抜けさせる隙間を確保することが可能となり、髭の飛散を少なくできるという効果がある。


 図面の簡単な説明


【図面の簡単な説明】
図1】本発明の第1の実施例に用いられる内刃の正面図である。
図2】同上の内刃の斜視図である。
図3】同上の往復式電気かみそりの分解斜視図である。
図4】同上の内刃の継手を外した状態の下面図である。
図5】(a)はブレードの正面図、(b)はブレードの貫通孔の上端部と支持部材の上端面との位置を説明する正面図である。
図6】同上のブレードの倒れ方向を説明する断面図である。
図7】本発明の第2の実施例を示す斜視図である。
図8図7のP−P線断面図である。
図9】本発明の第3の実施例を示す正面断面図である。
図10】本発明の第4の実施例を示す側面断面図である。
図11】同上の音出し用ブレードにおける支持部材の側面断面図である。
図12】従来の内刃の正面図である。
図13】(a)(b)は従来のブレードの倒れ状態を説明する側面断面図及び側面図である。
【符号の説明】
8 ブレード
8a 音出し用ブレード
8d 外周縁
9 支持部材
13 貫通孔
50 段差


 図面


【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】