書誌情報
要約
特許請求の範囲
発明の詳細な説明
図面の簡単な説明
図面
手続補正書
《表紙》
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開平5−84268
(43)【公開日】平成5年(1993)4月6日
(54)【発明の名称】静音マツサージ椅子
(51)【国際特許分類第5版】
A61H 15/00 350 Z 8119-4C
23/02 336 8119-4C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願平3−243969
(22)【出願日】平成3年(1991)9月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地
(72)【発明者】
【氏名】榊原 仁
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】島田 勲
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】竹山 博昭
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内
(74)【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 長七 (外2名)
(57)【要約】
【目的】 電動による騒音を使用者の耳まわりで消音し、電動騒音による不快感をなくし、リラックス効果をより向上させること。
【構成】 マッサージ椅子1に電動機械部1aの振動情報を検知するセンサー2と、スピーカ4及びモニターマイク5を設ける。スピーカ4より騒音(1次音)を打ち消すべく付加音(2次音)を発生させる2次音発生装置3を設ける。センサー2より検出された振動情報は2次音発生装置3に送られる。そして、2次音発生装置3で、センサー2からの振動情報より、使用者の頭部付近(耳まわり)での電動機械部1aから発せられる騒音(1次音)を打ち消すように付加音(2次音)を生成する。この2次音がスピーカ4より放出され、1次音(騒音)が消される。モニターマイク5は、使用者の頭部付近の騒音レベルを検知して、騒音レベルが最小となるように2次音発生装置3で制御が行われる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 マッサージ椅子内部に配設されて身体をマッサージする電動機械部と、この電動機械部の振動情報を検知するセンサーと、このセンサーで検知された電動機械部の振動信号を元に、使用者の頭部位置付近において電動機械部から発せられる騒音である1次音を打ち消すような付加音である2次音を生成する2次音発生装置と、上記2次音発生装置により生成された2次音を送出するスピーカと、頭部付近の騒音レベルを検知し、騒音レベルが最小となるように上記2次音発生装置を制御すべく信号を2次音発生装置に送るモニターマイクとを具備したことを特徴とする静音マッサージ椅子。
【請求項2】 2次音と音楽信号との信号合成を行い、この合成信号をスピーカに伝送し、使用者の頭部付近の騒音である1次音を打ち消すと同時に、使用者に音楽を聞かせる手段を2次音発生装置に持たせたことを特徴とする請求項1記載の静音マッサージ椅子。
【請求項3】 マッサージ動作を行う電動機械部を制御する制御装置より、マッサージ動作のリズムを制御する信号を検知し、音楽信号にマッサージのリズムと同期したリズムを持たせる手段を2次音発生装置に具備させたことを特徴とする請求項2記載の静音マッサージ椅子。
【請求項4】 マッサージ動作を行う電動機械部を制御する制御装置より、マッサージ動作を行う電動機械部の位置を制御する信号を検知し、その位置情報よりマッサージ動作部から発せられる騒音の使用者頭部付近での特性を演算により求め、その演算により求めた騒音を打ち消すような2次音を生成する手段を2次音発生装置に持たせたことを特徴とする請求項1記載の静音マッサージ椅子。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、椅子の内部に配設された電動機械部の動作により使用者をマッサージする静音マッサージ椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は従来のマッサージ椅子1を示し、内部には使用者をマッサージ動作させる電動機械部1aが配設してある。かかるマッサージ椅子1においては、電動機械部1aの電動によりマッサージが手軽に効率良く行うことができ、マッサージ効果により使用者を身心共にリラックスさせるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる従来のマッサージ椅子1は、電動により発生する騒音に対しては特に対処されていない。そのため、この電動による騒音が使用者にとって耳ざわりとなり、マッサージ椅子1のもつリラックス効果を妨げるという問題があった。
【0004】本発明は上述の点に鑑みて提供したものであって、電動による騒音を使用者の頭部付近(耳まわり)で消音し、電動騒音が使用者に聞こえないようにして、電動騒音による不快感をなくし、リラックス効果をより向上させることを目的とした静音マッサージ椅子を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、マッサージ椅子内部に配設されて身体をマッサージする電動機械部と、この電動機械部の振動情報を検知するセンサーと、このセンサーで検知された電動機械部の振動信号を元に、使用者の頭部位置付近において電動機械部から発せられる騒音である1次音を打ち消すような付加音である2次音を生成する2次音発生装置と、上記2次音発生装置により生成された2次音を送出するスピーカと、頭部付近の騒音レベルを検知し、騒音レベルが最小となるように上記2次音発生装置を制御すべく信号を2次音発生装置に送るモニターマイクとを具備したものである。
【0006】また、請求項2では、2次音と音楽信号との信号合成を行い、この合成信号をスピーカに伝送し、使用者の頭部付近の騒音である1次音を打ち消すと同時に、使用者に音楽を聞かせる手段を2次音発生装置に持たせている。更に、請求項3では、マッサージ動作を行う電動機械部を制御する制御装置より、マッサージ動作のリズムを制御する信号を検知し、音楽信号にマッサージのリズムと同期したリズムを持たせる手段を2次音発生装置に具備させたものである。
【0007】また、請求項4では、マッサージ動作を行う電動機械部を制御する制御装置より、マッサージ動作を行う電動機械部の位置を制御する信号を検知し、その位置情報よりマッサージ動作部から発せられる騒音の使用者頭部付近での特性を演算により求め、その演算により求めた騒音を打ち消すような2次音を生成する手段を2次音発生装置に持たせている。
【0008】
【作用】而して、使用者の頭部付近での電動騒音(1次音)に対して、2次音発生装置により同レベルの逆位相音をスピーカから放出させ、1次音と2次音との相殺により消音を行っている。また、請求項2では、使用者の頭部付近の騒音(1次音)をNで表すとすると、スピーカよりその騒音を打ち消す逆位相音(2次音)を−Nと音楽信号Mとの合成信号を送出することで、N+(−N+M)=Mとなり、騒音を消し、音楽だけを使用者に聞かせることを可能としている。
【0009】更に、請求項3では、人は体のリズムと同期したリズムの音楽を聞くと心地よさを感じることから、マッサージ椅子使用中の体のリズムとマッサージ動作リズムとは同じであるので、それと同期したリズムの音楽を聞かせることで、リラックス効果をより向上させている。また、請求項4では、マッサージ動作位置は、使用者の首すじ付近から腰部まで変化するので、それに応じて使用者の頭部付近の騒音も変化するため、その変化に適応した制御を行うことで、消音効果を更に向上させている。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
(実施例1)図1に示すように、マッサージ椅子1には電動機械部1aの他に、電動機械部1aの振動情報を検知するセンサー2が設けられ、マッサージ椅子1の上部にはスピーカ4及びモニターマイク5が設けられている。尚、上記センサー2は電動機械部1aに設置されている。また、スピーカ4より騒音(1次音)を打ち消すべく付加音(2次音)を発生させる2次音発生装置3が設けてある。
【0011】センサー2より検出された電動機械部1aの振動情報は2次音発生装置3に送られる。そして、2次音発生装置3では、センサー2で検出された振動情報より、使用者の頭部付近(耳まわり)での電動機械部1aから発せられる騒音(1次音)を打ち消すように付加音(2次音)が生成される。この2次音がスピーカ4より放出され、1次音(騒音)が消される。モニターマイク5は、使用者の頭部付近の騒音レベルを検知するもので、この騒音レベルが最小となるように2次音発生装置3で制御が行われる。
【0012】(実施例2)図2に示すように、この実施例では、先の実施例において2次音発生装置3に音楽源3aを付加し、2次音発生装置3より、2次音信号と音楽源3aからの音楽信号とを合成し、スピーカ4よりその合成音を送出するものである。ここで、使用者の頭部付近の騒音をNで表す。2次音発生装置3では、その騒音を打ち消すための付加音(−N)の信号が生成される。さらに、この実施例では、音楽源3aでの音楽信号Mが付加音信号と合成される。これにより、2次音発生装置3からスピーカ4へは、(−N+M)の信号が送られ、スピーカ4よりそれに対応する音が送出される。
【0013】すると、使用者の頭部付近では、騒音Nに付加音(−N+M)が加えられ、次式より、
N+(−N+M)=M
より、音楽信号Mのみが残る。すなわち、騒音の消音と同時に音楽を聞かせることができる。
【0014】(実施例3)本実施例は、実施例2において、騒音の消音と、使用者に音楽を聞かせるという2つの効果を時分割により行ったものである。図3に示すように、ある時間範囲では、消音効果をもたらす(−N)の信号を、次のある時間範囲では音楽信号Mを2次音発生装置3よりスピーカ4へ送る。
【0015】この時分割処理された消音信号−Nと音楽信号Mのそれぞれの時間範囲τ1 ,τ2 を適切に制御することにより、使用者には、消音と音楽の送出が連続して行われているように聞こえ、実施例1と同じ効果を生ずることができる。
(実施例4)図4に示すように、本実施例は、実施例2,3において、マッサージ動作の制御を行うマイクロコンピュータ等の制御装置1bより、マッサージ動作信号Rを2次音発生装置3で検知し、音楽信号にマッサージ動作のリズムと同期したリズムを2次音に持たせるようにしたものである。従って、2次音発生装置3からスピーカ4を通し、このマッサージ動作リズムと同期した音の強弱をもつ音楽を使用者に聞かせるようにしたものである。
【0016】(実施例5)図5に示す本実施例は、マッサージ動作の制御装置1bよりマッサージ動作部の位置信号Pを2次音発生装置3で検知し、2次音発生装置3内で、マッサージ動作部の位置情報より、マッサージ動作部と使用者の頭部との距離を求め、この距離よりマッサージ動作部と使用者頭部間の伝達関数を求め、使用者の頭部付近の騒音レベルを予測し、この予測された騒音に対する2次音を生成し、騒音の消音を行うようにしたものである。
【0017】このように、使用者の首すじ付近から腰部付近まで移動するマッサージ電動機械部、すなわち、使用者に様々に移動する騒音源の位置が分かることにより、騒音源の移動に応じて頭部付近での騒音が予測でき、消音効果を向上させることができる。
(実施例6)実施例6を図6に示す。本実施例では、圧力センサー6を設け、使用者の体重状態を検知するようにしたものである。すなわち、使用者の体重により、マッサージ動作部にかかる負荷が異なることから、動作部の振動音が変化する。よって、この振動音の変化を圧力センサー6を通しての体重情報を知り、2次音発生装置3にて、振動音の特性変化に応じた2次音を生成し、スピーカ4より送出し、より効果的に騒音を消音するようにしている。
【0018】本実施例では、このように、圧力センサー6から使用者の体重情報を知り、そこから体重という負荷によるマッサージ椅子1の電動機械部1aの振動音の変化が予め知ることができれば、より消音効果を向上させることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明は上述のように、マッサージ椅子内部に配設されて身体をマッサージする電動機械部と、この電動機械部の振動情報を検知するセンサーと、このセンサーで検知された電動機械部の振動信号を元に、使用者の頭部位置付近において電動機械部から発せられる騒音である1次音を打ち消すような付加音である2次音を生成する2次音発生装置と、上記2次音発生装置により生成された2次音を送出するスピーカと、頭部付近の騒音レベルを検知し、騒音レベルが最小となるように上記2次音発生装置を制御すべく信号を2次音発生装置に送るモニターマイクとを具備したものであるから、使用者の頭部付近での電動騒音(1次音)に対して、2次音発生装置により同レベルの逆位相音をスピーカから放出させ、1次音と2次音との相殺により消音を行っているものであり、そのため、マッサージ椅子の電動騒音が使用者には聞こえなくなり、騒音による不快感がなくなり、これにより電動マッサージ椅子の持つ身心のリラックス効果がより向上するという効果を奏するものである。
【0020】また、請求項2では、2次音と音楽信号との信号合成を行い、この合成信号をスピーカに伝送し、使用者の頭部付近の騒音である1次音を打ち消すと同時に、使用者に音楽を聞かせる手段を2次音発生装置に持たせていることにより、使用者の頭部付近の騒音(1次音)をNで表すとすると、スピーカよりその騒音を打ち消す逆位相音(2次音)を−Nと音楽信号Mとの合成信号を送出することで、N+(−N+M)=Mとなり、騒音を消し、音楽だけを使用者に聞かせることを可能としているものであり、従って、使用者に音楽を聞かせることができ、さらにリラックス効果が期待でき、特に、リラックスに効果的な静かな音楽が騒音に妨害されずに聞けるという大きな特徴を有する。
【0021】更に、請求項3では、マッサージ動作を行う電動機械部を制御する制御装置より、マッサージ動作のリズムを制御する信号を検知し、音楽信号にマッサージのリズムと同期したリズムを持たせる手段を2次音発生装置に具備させることにより、人は体のリズムと同期したリズムの音楽を聞くと心地よさを感じることから、マッサージ椅子使用中の体のリズムとマッサージ動作リズムとは同じであるので、それと同期したリズムの音楽を聞かせることで、リラックス効果をより向上させることができ、このように、マッサージ動作リズムと同期したリズムを持たせた音楽を使用者に聞かせることができ、人にとってリズムは、リラックス効果をもたらす一つの要素であり、特に体の動きのリズムと音楽リズムが同期しているとき、その効果が発揮されるものであり、ここでは、マッサージ椅子使用中の人の体のリズムは、マッサージ動作リズムと同じものであり、このリズムと同期した音の強弱をもつ音楽が聞こえるため、リラックス効果は更に向上するものである。
【0022】また、請求項4では、マッサージ動作を行う電動機械部を制御する制御装置より、マッサージ動作を行う電動機械部の位置を制御する信号を検知し、その位置情報よりマッサージ動作部から発せられる騒音の使用者頭部付近での特性を演算により求め、その演算により求めた騒音を打ち消すような2次音を生成する手段を2次音発生装置に持たせていることにより、マッサージ動作位置は、使用者の首すじ付近から腰部まで変化するので、それに応じて使用者の頭部付近の騒音も変化するため、その変化に適応した制御を行うことで、消音効果を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の斜視図である。
【図2】同上の実施例2の斜視図である。
【図3】同上の実施例3の斜視図である。
【図4】同上の実施例4の斜視図である。
【図5】同上の実施例5の斜視図である。
【図6】同上の実施例6の斜視図である。
【図7】従来例の斜視図である。
【符号の説明】
1 マッサージ椅子
1a 電動機械部
2 センサー
3 2次音発生装置
4 スピーカ
5 モニターマイク
【図2】

【図3】

【図1】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

─────────────────────────────────────────────────────【手続補正書】
【提出日】平成3年11月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【作用】而して、使用者の頭部付近での電動騒音(1次音)に対して、2次音発生装置により同レベルの逆位相音をスピーカから放出させ、1次音と2次音との相殺により消音を行っている。また、請求項2では、使用者の頭部付近の騒音(1次音)をNで表すとすると、スピーカよりその騒音を打ち消す逆位相音(2次音)−Nと音楽信号Mとの合成信号を送出することで、N+(−N+M)=Mとなり、騒音を消し、音楽だけを使用者に聞かせることを可能としている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】また、請求項2では、2次音と音楽信号との信号合成を行い、この合成信号をスピーカに伝送し、使用者の頭部付近の騒音である1次音を打ち消すと同時に、使用者に音楽を聞かせる手段を2次音発生装置に持たせていることにより、使用者の頭部付近の騒音(1次音)をNで表すとすると、スピーカよりその騒音を打ち消す逆位相音(2次音)−Nと音楽信号Mとの合成信号を送出することで、N+(−N+M)=Mとなり、騒音を消し、音楽だけを使用者に聞かせることを可能としているものであり、従って、使用者に音楽を聞かせることができ、さらにリラックス効果が期待でき、特に、リラックスに効果的な静かな音楽が騒音に妨害されずに聞けるという大きな特徴を有する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】更に、請求項3では、マッサージ動作を行う電動機械部を制御する制御装置より、マッサージ動作のリズムを制御する信号を検知し、音楽信号にマッサージのリズムと同期したリズムを持たせる手段を2次音発生装置に具備させることにより、マッサージのリズムと同期したリズムの音楽を聞かせることで、リラックス効果をより向上させることができる。人にとってリズムは、リラックス効果をもたらす一つの要素であり、特に体の動きのリズムと音楽リズムが同期しているとき、その効果が発揮されるものであり、ここでは、マッサージ椅子使用中の人の体のリズムは、マッサージ動作リズムと同じものであり、このリズムと同期した音の強弱をもつ音楽が聞こえるため、リラックス効果は更に向上するものである。