書誌情報
要約
特許請求の範囲
発明の詳細な説明
図面の簡単な説明
図面
《表紙》
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開平5−131108
(43)【公開日】平成5年(1993)5月28日
(54)【発明の名称】空気清浄機
(51)【国際特許分類第5版】
B01D 46/46 7059-4D
F24F 7/00 A 6925-3L
7/007 B 6925-3L
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願平3−294045
(22)【出願日】平成3年(1991)11月11日
(71)【出願人】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
(72)【発明者】
【氏名】岩本 恵子
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】安倍 秀二
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内
(74)【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】小鍜治 明 (外2名)
(57)【要約】
【目的】モータの回転音とファンの風切音が自然な心地よい音となるようにモータの回転を制御した空気清浄機を提供する。
【構成】 モード入力手段1を持ち、ゆらぎモードで”ゆらがせる”が選択された場合、その情報がゆらぎデータ記憶手段3に送られ、ゆらぎデータ記憶手段3からモータ5の回転音とファン6の風切音がゆらぐようにするモータ5の回転数の変化データをモータ回転数制御手段4に送り、マニュアルモードか自動運転モードかの情報がデータ記憶手段2に送られ、データ記憶手段2からそのモードのモータの回転数のデータがモータ回転数制御手段4に送られ、モータ5の回転を制御する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】モータと、このモータの回転数変化をゆらぎの状態に制御するモータ回転数制御手段と、このモータにより駆動されるファンとを有する空気清浄機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はモータの回転音、ファンの風切音などが、心地よい音になるように制御した空気清浄機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の空気清浄機の構成は、例えば図4に示すとおりである。21はモード入力手段であり、マニュアルモード・自動運転モードの選択をする。22はデータ記憶手段で、マニュアルモード・自動運転モード時のそれぞれのモータの回転数を記憶する。24はモータ回転数制御手段であり、モータ25の制御を行なう。26はモータ25により駆動されるファンである。27はフィルタであり、ファン26の回転により空気の流れをつくり、この空気をフィルタ27に通して汚れを除去する。28は汚れセンサであり、自動運転モードの場合、汚れ度合を検出し、データ記憶手段22に汚れ度合を伝えモータ25の回転数を決定する。29は本体である。
【0003】従来の空気清浄機の動作について説明する。モード入力手段21は、運転モードがマニュアルモードと自動運転モードのどちらが選択されているか、マニュアルモードなら、強・中・弱のどの選択がされているかを読み取る。先ずマニュアルモードの場合、マニュアルモードであることと強・中・弱の情報がデータ記憶手段22に送られ、データ記憶手段22からモータ25の回転数のデータがモータ回転数制御手段24に送られ、モータ回転数制御手段24はモータ25の回転を制御する。このモータ25の回転数を変えることで、ファン26の起こす空気の流れ量を変えることができ、汚れを除去する度合を変えることができる。
【0004】次に自動運転モードの場合、汚れセンサ28の示す汚れ度合の情報がデータ記憶手段22に送られ、データ記憶手段22からモータ25の回転を制御し、汚れを除去する度合を変える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来の技術では、マニュアルモードで強・中・弱の選択をしてもモータ25の各モードでの回転数はそれぞれ一定であり、モータ25の回転音とファン26の風切音が一定で持続しており、自動運転モードにしても、汚れの度合に応じてモータ25の回転数を変えていくが、その変化は大変ゆっくりしており、モータ25の回転音とファン26の風切音が一定で持続している時間が長い。この持続している一定の音は空気清浄機を使用する際の騒音であり、人に対して不快さ・不自然さを感じさせたり、気を散らせたりするという課題があった。
【0006】そこで本発明は、このような従来の課題を解決しようとするものであって、モータの回転音とファンの風切音が例えば1/f型でゆらぎ、自然な心地よい音となるようにモータの回転を制御するゆらぎモードを備えた空気清浄機を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために本発明の空気清浄機は、モータと、このモータの回転数変化をゆらぎの状態に制御するモータ回転数制御手段と、このモータにより駆動されるファンとを有するものである。
【0008】
【作用】前記手段による作用は以下の通りである。即ち、モータの回転数の変化がゆらぎ(例えば1/f等)の状態になるように制御することにより、モータの回転音とファンの風切音がゆらぐ。このゆらいでいる音は、人に対して好ましさ・自然さを感じさせ、気持ちを落ち着かせ、集中力を妨げない。そのためゆらぎモードで運転している空気清浄機を使用している人は、快適な使用感を得られる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図を基に説明する。図において、1はモード入力手段であり、マニュアルモード・自動運転モードの選択と”ゆらがせる””ゆらがせない”の切り替えをするゆらぎモードの選択ができるものである。2はデータ記憶手段で、マニュアルモード・自動運転モード時のそれぞれのモータの回転数を記憶する。3はゆらぎデータ記憶手段であり、モータ5の回転数の変化がゆらぎ(例えば1/f等)の状態になりモータの回転音とファンの風切音をゆらがせるよう制御するデータを記憶する。4はモータ回転数制御手段であり、モータ5の制御を行なう。6はファンで、モータ5により駆動されるものである。7はフィルタであり、ファン6の回転により空気の流れをつくり、この空気をフィルタ7に通して汚れを除去する。8は汚れセンサであり、自動運転モードの場合、汚れ度合を検出し、データ記憶手段2に汚れ度合を伝えモータの回転数を決定する。9は本体である。
【0010】次に、上記構成において動作を図1、図3を基に説明する。モード入力手段1は、運転モードがマニュアルモードと自動運転モードのどちらが選択されているかと、ゆらぎモードで”ゆらがせる”が選択されているかいないかを読み取る。先ずゆらぎモードで”ゆらがせない”が選択されており、かつ、マニュアルモードと自動運転モードの選択がマニュアルモードの場合、その情報がデータ記憶手段2に送られ、データ記憶手段2からモータ5の回転数のデータがモータ回転数制御手段4に送られ、この制御手段4はモータ5の回転を制御する。この時のモータ5の回転音とファン6の風切音のパワースペクトルと音の変化の周波数とのグラフは、図3(b)のようになる。このようになる音は、ゆらぎのない一定の音であり、人に不快さ・不自然さを感じさせる。
【0011】次に、ゆらぎモードで”ゆらがせる”が選択されており、かつ、マニュアルモードの場合、ゆらぎモードで”ゆらがせる”が選択されたという情報がゆらぎデータ記憶手段3に送られ、ゆらぎデータ記憶手段3からモータ5の回転音とファン6の風切音がゆらぐようにするモータ5の回転数の変化データをモータ回転数制御手段4に送り、マニュアルモードが選択されているという情報がデータ記憶手段2に送られ、データ記憶手段2からマニュアルモードのモータ5の回転数のデータがモータ回転数制御手段4に送られ、モータ5の回転を制御する。この時のモータ5の回転音とファン6の風切音のパワースペクトルと音の変化の周波数とのグラフは、図3(a)のようになる。このように音の変化の周波数が1桁上がると音のパワースペクトルが1桁小さくなるというゆらぎかたが1/f型ゆらぎであり、この時の音は人に心地よく、自然に感じられる。
【0012】次にゆらぎモードで”ゆらがせない”が選択されており、かつ、マニュアルモードと自動運転モードの選択が自動運転モードの場合、その情報がデータ記憶手段2に送られ、同時に汚れセンサ8が検出する汚れ度合もデータ記憶手段2に送られ、データ記憶手段2からモータ5の回転数のデータがモータ回転数制御手段4に送られ、この制御手段4はモータ5の回転を制御する。この時のモータ5の回転音とファン6の風切音のパワースペクトルと音の変化の周波数とのグラフは、マニュアルモードであり、ゆらぎモードで”ゆらがせない”が選択された時と同様、図3(b)のようになり、この時の音も、ゆらぎのない一定の音であり、人に不快さ・不自然さを感じさせる。
【0013】次に、ゆらぎモードで”ゆらがせる”が選択されており、かつ、自動運転モードの場合、ゆらぎモードで”ゆらがせる”が選択されたという情報がゆらぎデータ記憶手段3に送られ、ゆらぎデータ記憶手段3からモータ5の回転音とファン6の風切音がゆらぐようにするモータ5の回転数の変化データをモータ回転数制御手段4に送り、自動運転モードが選択されているという情報がデータ記憶手段2に送られ、同時に汚れセンサ8が検出する汚れ度合もデータ記憶手段2に送られ、データ記憶手段2からモータ5の回転数のデータがモータ回転数制御手段4に送られ、モータ5の回転を制御する。この時のモータ5の回転音とファン6の風切音のパワースペクトルと音の変化の周波数とのグラフは、マニュアルモードであり、ゆらぎモードで”ゆらがせる”が選択された時と同様、図3(a)のようになり、この時の音も人に心地よく、自然に感じられる。
【0014】次に、近頃研究が進んでいる1/f型ゆらぎについて図3を用いて簡単に説明する。例えば穏やかに吹く風の音は、音の大きさが変化している。すなわちゆらいでいるのがわかる。このゆらぎかたを、音のパワースペクトルと音の変化の周波数とのグラフにすることができる。このグラフを図3(a)のように縦軸、横軸共に対数でとった場合、周波数が1桁大きくなるとパワースペクトルが1桁小さくなっていれば、その音は1/f型のゆらぎをしているという。他の自然界の現象、例えば小川のせせらぎ、小鳥のさえずりなどのゆらぎのパワースペクトルは、この1/f型のものが多い。また、リラックスしている人の心拍数や、アルファ波のゆらぎもまた1/f型のものが多い。他に、音楽も1/f型のゆらぎをするものや近いものがある。これら1/f型のゆらぎをしている音を聞いている時、人は心地よく感じ、リラックスし、アルファ波も1/f型のゆらぎとなりやすい。一方、モータの回転音のように、大きさがゆらがない音のパワースペクトルをグラフにすると、図3(b)のようになり、どの周波数でも一定のレベルで音がでている。周波数に関係がないので、これは1/f0型のゆらぎといわれる。この1/f0のゆらぎをしている音を聞いている時、人は不快さ、不自然さを感じ、アルファ波も乱れてくる。
【0015】このように、音のゆらぎの型の違いで人の感情やアルファ波のゆらぎが変わってくる。このことから、本発明は空気清浄機のモータの回転音やファンの風切音を1/f型でゆらがせて人に聞きやすくし、心地よく、落ち着いた、快適に感じられる音としたものである。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明の空気清浄機によると、モータの回転数の変化がゆらぎ(例えば1/f型ゆらぎ等)の状態になりモータの回転音とファンの風切音をゆらがせるよう制御している。このゆらいでいる音は、人に対して好ましさ・自然さを感じさせ、気持ちを落ち着かせ、集中力を妨げない。そのためゆらぎモードで運転している空気清浄機を使用している人は、快適な使用感を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気清浄機の一実施例を示すブロック図
【図2】同空気清浄機の概略構成を示す側断面図
【図3】(a)本発明の実施例における音圧パワースペクトル図
(b)一定音における音圧パワースペクトル図
【図4】従来例の空気清浄機の概略構成を示す側断面図
【符号の説明】
1 モード入力手段
2 データ記憶手段
3 ゆらぎデータ記憶手段
4 モータ回転数制御手段
5 モータ
6 ファン
7 フィルタ
8 汚れセンサ
9 本体